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福島放射線測定現地調査
詳細報告
2011年6月20日:
〜広野町・楢葉町へ〜
青山貞一  池田こみち 鷹取敦
東京都市大学青山研究室(横浜市都筑区)
環境総合研究所(東京都品川区)
掲載月日:2011年8月4日
独立系メディア E−wave
無断転載禁

2011年6月18日〜20日 福島放射線現地調査
◆福島原発事故、520カ所に及ぶ放射線測定調査(速報)
6月18日 6月19日 6月20日
調査の目的・方法など 二本松市から飯舘村へ 二本松市の知人宅訪問
宇都宮市から那須高原へ 南相馬市到着 二本松知人宅で測定
白河市から須賀川市へ 市長との議論、被災地視察 二本松市からいわき市へ
須賀川市から郡山市へ 南相馬市の被災市民との議論 広野町・楢葉町へ
郡山市から二本松市へ 南相馬産廃施設視察 いわき市被災地再訪問
福島市(福島大学・中心市街地)  「相馬野馬追」、相馬太田神社訪問   全測定結果(固定測定)
南相馬市南の警戒区域線上 測定結果(平均値)

いわき市から広野町・楢葉町へ

 私たちは前回同様、いわき市では浜通りを北上し一路、双葉郡広野町に向かった。楢葉町にある福島第一原発対策本部が入っているJ−ヴィレッジの看板が見えてきた。


福島第一原発対策本部が入っているJ−ヴィレッジの看板
撮影:青山貞一

 しかし、前回同様、国道4号線は福島第2原発がある楢葉町のJ−ヴィレッジ地点で進入禁止となっており、許可がないとそれより北に向かうことはできなかった。


国道4号線の楢葉町バリケード近く
撮影:青山貞一


撮影:青山貞一
国道4号線の楢葉町バリケード

 そこで私たちは、やむなくバリケードの前で放射線量を計測し戻ることにした。






 測定値は、以下の通りで原発からの距離に割には低い値であった。

表    福島県楢葉町で測定した放射線量(2011.6.18)  単位:μSv/h
天気 自治体名 測定場所 地表面 地上1m
μSv/h
地表5cm
μSv/h
楢葉町 Jビレッジ敷地隣接西側、
付近20km圏(警戒区域)境
0.92 1.24
出典:東京都市大学青山研究室+環境総合研究所(東京都品川区)

 楢葉町の20km圏、警戒区域線上から私たちは前回同様、広野町に戻り広野町の海浜部を視察する。地震、津波で広野の巨大な石炭火力(広野火力発電所)も稼働を中止した。



 前回立入禁止だった海浜部は今回通行止めが解除されていたので、海側に入り放射線量を測定する。







 放射線量は以下のようにかなり低い。おそらく南相馬の海浜部同様、海風により拡散されているからであろう。原発からの距離から言うと信じられない値である。

表    福島県楢葉町で測定した放射線量(2011.6.18)  単位:μSv/h
天気 自治体名 測定場所 地表面 地上1m
μSv/h
地表5cm
μSv/h
広野町 広野海浜公園の南側、北釜付近 0.47 0.64
出典:東京都市大学青山研究室+環境総合研究所(東京都品川区)

 下の写真は、海に流れ込む広野川。前回来たときはこの広野川の上流を視察したが、上流でも車が河川敷に落ちるなど大きな災害が起きていた。


海に流れ込む広野川。
撮影:青山貞一

 この後、広野の海沿いに久ノ浜地区に入った。

 前回いわき市の被災地視察で来たときは、地震と津波で破壊されていた久ノ浜の橋は修復されていた。しかし、津波で破壊された久ノ浜の町はまだ瓦礫のやまであった。

 私たちはさらに浜通りを南下した。下はいわき市内四倉地域である。


いわき市内四倉地域
撮影:青山貞一

つづく(未了)