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忍城の行田探訪

成就院三重塔

青山貞一  池田こみち 
Nov 25 2016
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忍城の行田探訪(埼玉県行田市)
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 水城公園をあとに、私たちは、行田の寺院であり三重塔で有名な成就院に行きました。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900  2016-10-15


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900  2016-10-15


 以下は成就院の本堂です。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900  2016-10-15

 この真言宗智山派寺院の成就院は、五智山と号します。

 成就院は、天正年間に}宥阿闍梨が創建したと伝えられます。享保14年(1729)芳宥和尚の代に、三重塔を建立、忍城主阿部豊後守忠秋公の帰依仏といわれる葉衣観音が安置されています。埼玉県には三重塔が三基しかなく、県指定文化財となっています。行田救済菩薩十五霊場13番、行田忍城下七福神の寿老人です。

境内掲示による成就院の縁起

 成就院は、五智山成就院と称し、本尊は不動明王です。縁起には、「天正年間に}宥阿闍梨という人が当地に住んで堂宇の建立に努力し、慶長年間に竣功したと伝えられている」とあります。

 本寺には、享保14年(1729)芳宥和尚の代に建立したと伝えられる三重塔があります。総高10メートル、柱間2.14mで、塔内には、忍城主阿部豊後守忠秋公の帰依仏といわれる葉衣観音が安置され、「有川藤原興信筆」の牡丹唐獅子が描かれています。

 なお、県内に現存する古い三重塔は、比企郡吉見町の安楽寺・川口市西立野の西福寺と本寺の三基のみであり、いずれも県指定文化財になっています。(境内掲示より)


 下は成就院の三重塔です。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900  2016-10-15



撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900  2016-10-15


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900  2016-10-15


◆成就院三重塔

 この三重塔は、享保14年(1729年)に建立されたもので、昭和56〜57年に解体復原工事を実施し、現在に至っています。

 塔内には、忍城主阿部豊後守忠秋より拝領と伝えられる葉衣(ようえ)観世音菩薩が本尊として安置されています。

 地方の大工の手による特色ある塔で、二間四面、初重(しょじゅう)柱間一間、銅瓦棒葺の構造となっています。

 各層とも二手先の料棋(りょうきょう)、吹寄?(ふきよせたるき)一軒、各種箱型の積み上げで、塔の中心柱は2層で止めて下に降ろさず、内陣には須弥檀(しゅみだん)を設け、格天井(ごうてんじょう)を組み、花鳥の図を飾っています。

 享保時代の強い観音信仰を背景に建立されたものと思われますが、江戸時代の三重塔は埼玉県内には3基のみで大変貴重なものと言えます。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900  2016-10-15

◆成就院三重塔の諸元

区分  県指定有形文化財
種別  建造物
員数  1基
所在地 行田市長野7618 成就院
時代  江戸
形状  総高11.18m、間口奥行2.24m、相輪高2.92m
公開/非公開  公開
指定年月日   昭和50年3月31日


つづく