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敢然と東九州道の

路線変更に挑む農園主H

〜「土地は売らない」仮処分を提起〜

青山貞一
東京都市大学名誉教授

掲載日:2008年2月28日

転載禁

青山貞一:敢然と東九州道の路線変更に挑む農園主
@道路局は現代の「関東軍」か H土地を売らないの仮処分を提起
A民営化で進む高速道 I現地住民集会開催
B地場産業と環境を破壊する高速道 J行訴第10準備書面
C代替ルートの政策提案 Kルート変更求め集会
D総事業費の比較 東九州道、事業認定事前差止訴訟提起
E岡本氏と櫻井よし子氏 L事業認定差止訴状
F国会で大いに議論を! M第一準備書面全文
G欺瞞に満ちた道路特定財源案 N国土交通省ヒヤリング
H土地を売らないの仮処分を提起 O国土交通省との直接交渉

 東九州道の福岡県〜大分県の一部分について、2008年2月22日、みかん農園主の岡本栄一さんはじめ82人の路線直近及び周辺の住民が仮処分の申立てをおこなった。以下はその関連記事。

 代理人の高木健一弁護士によると、司法記者クラブでの会見は1時間に及び、債権者(住民)の代表の方の全員がそれぞれの思いを話されたとのこと。

 岡本さんは同区間の整備計画をめぐり、2006年9月に国(国土交通省)を相手取り、西日本高速道路への事業認可取り消しを求める行政訴訟を福岡地裁に起こし、争っている。

 今回の訴訟は、相手が西日本高速道路株式会社の民事の差し止め訴訟であり、土地を売らない理由として、「集落が分断され、住環境を破壊し、環境への負荷も大きい」とし、「騒音や大気汚染などの健康被害は受忍限度を超えるもので違法」と主張している。

 なお、騒音、大気汚染、地域分断などについては、青山貞一が2008年1月5日、6日、現地調査を実施し、意見書を出している。


「用地買収差し止めを」
東九州自動車道椎田南‐宇佐 住民が仮処分申請
福岡地裁


 東九州自動車道の椎田南(福岡県築上町)‐宇佐(大分県宇佐市)間=28.
3キロ=の路線計画に反対する建設予定地の周辺住民らが22日、西日本高速道路(大阪市)と福岡、大分両県の土地開発公社を相手に用地買収の差し止めを求める仮処分を福岡地裁に申請した。

 申し立てたのは、福岡県豊前市や同県上毛町、大分県中津市の地権者を含む住民ら82人。

 申立書によると、住民らは高さ8メートルの盛り土をした高速道路が平野部や集落を通る計画について「集落が分断され、住環境を破壊し、環境への負荷も大きい」と批判し、「騒音や大気汚染などの健康被害は受忍限度を超えるもので違法」と主張。路線を計画より山側に約1.5キロずらせば工期や事業費も軽減できるとして代替案を示した上で、用地買収交渉の差し止めを求めている。

西日本新聞夕刊
2008年02月22日13時39分


東九州道の買収差し止め求める
福岡・大分の地権者ら

朝日新聞 2008年02月22日16時08分

 東九州自動車道の椎田南(福岡県築上町)―宇佐(大分県宇佐市)間(28.3キロ)の整備計画をめぐり、福岡県豊前市のミカン農家、岡本栄一さん(62)ら沿線住民や地権者の計82人が22日、事業者の西日本高速道路や福岡、大分
両県の土地開発公社に対し用地買収の交渉などをやめるよう求める仮処分を福岡地裁に申し立てた。岡本さんは「ルートを変更すれば工事費用が百数十億円抑えられる。高い道路をなぜ造るのか」と主張している。

 同区間は99年に福岡、大分両県が都市計画を決定し、06年3月に国土交通省が事業認可した。事業費は約1030億円で、2016年度の完成を予定している。現在は沿線地域との設計協議が進んでいる。

 申立書などによると、市街地や村落を通る現在のルートでは広範囲な盛り土や高架橋が必要になると指摘。全区間で山側に平均約1.5キロずらしたルートにすれば、高架橋などが減って費用が抑えられ、騒音や振動、大気汚染などの健康被害も少なくなると主張している。

 申し立て後に会見した住民側代理人の高木健一弁護士は「住民の理解が得られず、環境に無頓着な計画のままでは納得できない」と述べ、「真に必要な道路なら、どこに建設すべきか、住民とよく議論して決めるべきだ」と指摘した。

 西日本高速道路広報室は「事実確認ができていないので、コメントは差し控えたい」との談話を出した。

 同区間の整備計画をめぐっては、岡本さんが06年9月、国を相手取り、西日本高速道路への事業認可取り消しを求める訴訟を福岡地裁に起こし、争っている。

 東九州道は北九州市を起点に大分市、宮崎市を経由し、鹿児島市までの436キロ(九州縦貫自動車道などとの重複部分を除く)を結ぶ。06年度末時点の開通区間は全体の約33%に当たる145キロ。

(asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0222/SEB200802220002.html

つづく