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八重山諸島短訪

D石垣島の自然と景勝地

青山貞一 Teiichi Aoyama
東京都市大学環境情報学部教授

April 2009 無断転載禁
初出:独立系メディア「今日のコラム」

青山貞一:八重山諸島探訪 
@東京から石垣島へ F白浜港から奥西表の船浮へ
Aすべてがゆったり竹富島 G船浮に残る悲惨な戦争の爪痕
B世界有数のサンゴ、石垣島の白保 Hイリオモテヤマネコと奥西表の自然
C新石垣空港の工事現場 I奥西表・内離島近くの干潟
D石垣島の自然と景勝地 J再び竹富島へ:シーサーたち
E石垣島から西表島へ K現地視察経費概要

■2009年3月26日 

 新石垣空港の工事現場を視察した後、私達は石垣島北部の景勝地、玉取崎展望台に向かった。

 玉取崎は大平洋と東シナ海を分けるように浮かんでいるのが石垣島だが、石垣島の北部には、「くびれ」と言われる伊原間(いばるま)がある。

 くびれの幅は何とわずか200メートルである。その伊原間湾を見渡す丘に立つのが玉取崎展望台である。



 赤瓦屋根の展望台からは、西(左)に伊原間湾(いばるまわん)、真正面に「はんな岳」、東(右)に沖合までサンゴの環礁が広がる海が見渡せる。まさに景勝地である。赤瓦屋根を持つ展望台へと続く遊歩道周辺にはハイビスカスが咲き乱れている。


撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.26

 玉取崎展望台からはこんな感じで北部が見える。

撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.26


撮影:青木康夫 Nikon Cool Pix S10 2009.3.26

 下の写真は玉取崎から石垣島の南側を見たところ。見てみると玉取崎地域は三井不動産が土地を買収しており、土地売却の看板があちこちに立っていた。



 石垣島有数の景勝地が民間不動産会社によって買い占められ、自然や景観が破壊されてゆくのは忍びない。沖縄本土同様、沖縄県のグランドデザインのなさが土地利用規制にもあらわれている。


撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.26

 玉取崎展望台を後に私達は石垣島の西海岸側を南に走った。

 途中下の写真の小さな滝によった後、石垣島南部のバンナ森林公園に向かった。バンナ森林公園は、ひとつの山全体を森林公園としたものである。


撮影:青木康夫 Nikon Cool Pix S10 2009.3.26

 以下はバンナ森林公園の内部。

 バンナ森林公園は、石垣市の市街地北側にあるバンナ岳一帯に広がる森林公園である。頂上まで続くスカイラインの両側には、タブの木やリュウキュウマツなどが自生している。


撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.26

 展望台からは石垣市の市街地や名蔵(なぐら)湾、晴れた日には、遠くに竹富島や西表島などの八重山の島々が一望できる。


撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.26

 園内には幻の花といわれるセイシカをはじめ、約2,500種類の熱帯植物が自生している。植物には下の写真にあるように簡単な解説がある。



 こうして3月26日の長い一日が終了した。


つづく