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真田の里、上州沼田

日本一美しい河岸段丘

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda

September 25 2015
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真田の里、上州沼田 2015-9-20
@ 沼田市の概要   E 歓楽院   J 沼田公園・沼田城跡   O 旧生方家住宅2
A 美しい河岸段丘   F 三光院   K 沼田城の詳細   P 旧生方家住宅3
B 真田の興亡   G 法城院・小沢城跡   L 沼田城跡視察   Q 旧土岐家洋館1
C 真田藩の概略   H 妙光寺   M 鐘楼と平八石   R 旧土岐家洋館2
D 天桂寺   I 正覚寺   N 旧生方家住宅1   S 戸鹿野八幡宮
21 迦葉山弥勒寺

 「真田の里」の現地調査の前に、私たちは、沼田市で日本的に有名な河岸段丘を見学しました。

 沼田市の西部には、片品川沿いに利根川と合流する前の下流域で段差が深くはっきりとした河岸段丘が発達しており、地理の教科書に掲載されるほど有名となっています。

 沼田市の市街地は河岸段丘の上に発達し、玄関口であるJR上越線沼田駅との高低差は約70mもあります。

 この河岸段丘は、椎坂峠や雨乞山、子持山などの高い場所からはっきりと確認することができます。


出典:道の駅 白沢

◆河岸段丘とは

 昔々、沼田一帯は大きな湖でした。長い年月の間に、湖に流れ込む川が泥や砂を運び、次第に埋め立てられて、湖は平原へと姿を変えました。

 その後、平原の低い場所に水が流れるようになり、現在の利根沼田地域を流れる利根川・薄根川・片品川が生まれました。それぞれの川の両岸では、棚田のような階段状の地形を見ることができます。川を底辺としていくつもの段が重なったこのような地形を河岸段丘といいます。

 河岸段丘が発達した利根川は、板東太郎の異名を持つ利根川水系の本流です。大水上山を水源として関東地方を流れ、太平洋に注いでいます。みなかみ町月夜野の赤谷川との合流地点周辺に、見事な段丘が広がっています。

 薄根川は、武尊山を水源とし、川場村を流れて沼田市内で利根川に合流する支流のひとつです。沼田公園や上川田から三峰山の麓を見ると、川沿いに広がる河岸段丘を見ることができます。

 片品川は、黒岩山を源流とし、片品村を流れて沼田市内で利根川に合流する支流です。川沿いには、広さ、高さともに第一級の沼田面や、日本で最も見事な河岸段丘の一つとされている昭和村の生越から貝野瀬にかけての段丘など、多くの美しい河岸段丘が分布しています。

 河岸段丘はいわば、何万年、何十万年をかけて自然が作り出した芸術です。特に利根沼田地域の河岸段丘は雄大で見事な景観であることから、日本一美しい河岸段丘とも評されています。

 なお、以下に河岸段丘の成り立ちを示す動画があります。

 ★河岸段丘の成り立ち(動画)

出典:利根沼田総合案内システム


 私たちは下の地図の@とAで、そのすばらしい河岸段丘を見ました。


出典:真田の里 上州沼田 沼田市役所発行

 撮影場所は、徳川家康の重鎮、本多忠勝の娘で「小松姫」の大連院の墓がある正覚寺の東はずれです。以下の地図のJとなります。


出典:真田の里 上州沼田 沼田市役所発行

 下は沼田の河岸段丘がどのようにして出来たかを紹介する沼田市役所発行の資料の一部です。


出典:日本一有名な河岸段丘の町 沼田市役所発行の資料の一部

 下の4枚の写真は、正覚寺のはずれで河岸段丘を撮影したものです。

 次第に右向きにターンして撮影しています。


沼田市の河岸段丘1
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-9-20


沼田市の河岸段丘2
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-9-20


沼田市の河岸段丘3
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-9-20


沼田市の河岸段丘4
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-9-20

 下はWikipediaに見る河岸段丘の解説です。

◆河岸段丘(かがんだんきゅう、river terrace)

 河岸段丘とは、河川の中・下流域に流路に沿って発達する階段状の地形である。河成段丘(かせいだんきゅう)ともいわれています。

 平坦な部分と傾斜が急な崖とが交互に現れ、平坦な部分を段丘面(だんきゅうめん)、急崖部分を段丘崖(だんきゅうがい)と呼びます。段丘面は地下水面が低く、段丘崖の下には湧水が出ていることが多いようです。


河岸段丘の模式図 

形成原因

 地殻変動や、侵食基準面の変動がその形成原因となります。侵食力を失った河川が隆起や海面低下などにより再び下刻を行うと、それまでの谷底平野内に狭い川谷が形成されます。谷底平野は階段状の地形として取り残され、河岸段丘が形成されます。これとは逆に、山地からの土砂供給により、形成される堆積段丘というものもあります。

 侵食が進んで河川勾配が侵食基準面に近付き侵食力が弱まると、段丘崖の下に新たな谷底平野が形成されます。その後隆起などにより再び侵食力が強くなると新たな段丘崖が形成され、河岸段丘が多段になります。主に河岸段丘は内側に近づくにつれ、新しくなります。

出典:Wikipedia 

 なお、道の駅 白沢にある「望郷の湯」という日帰り温泉に併設されていますレストランでは、河岸段丘御膳という昼食が食べられます。2種類あり、1280円の御膳は予約なしでいただけますが、さらに豪華な午前は予約が必要とのことです。

 私たちは突然行ったこともあり、1280円の河岸段丘御膳をいただきましたが、大変おいしく素晴らしい昼食でした。

 下は宴会料理です(笑)。


「望郷の湯」併設レストランの料理例


つづく