| ◆これだけ特権的に優遇されている議員報酬、各種経費
 
 少々古いデータであるが表1〜表10は平成12年度の長野県議会議員の年俸、旅費、政務調査費等である。長野県議会議員の最新報酬、年俸等は別途示す。長野県議会の現在の議員数は58名、2004年の場合、2月、6月、9月12月の各会期全日数は、81日である。以下に例示した県議会議員の報酬、諸経費が、果たしてしていることに見合うかどうか、納税者の関連から厳しくチェックする必要がある。
 
 表1 平成12年度の長野県議会議員の年俸
 
 
        
          
            |  | 報酬(給与)月額 | 年額 | 期末手当 | 年額合計 |  
            | 議長 | 1、040、000 | 12、480、000 | 5、285、250 | 17、765、250 |  
            | 副議長 | 910、000 | 10、920、000 | 4、578、375 | 15、498、375 |  
            | 議員 | 850、000 | 10、200、000 | 4、252、125 | 14、452、125 |  表2 議員滞在費
 
 
        
          
            |  | 1日 | 年額(52日間) |  
            | 鉄道50Km未満 | 10、500 | 546、000 |  
            | 鉄道50Km以上 | 14、500 | 754、000 |  表3 議員応招旅費
 
 表4 正副議長滞在費
 
 
        
          
            |  | 1日 | 年額(52日間) |  
            | 鉄道50Km未満 | 10、500 | 546、000 |  
            | 鉄道50Km以上 | 14、500 | 754、000 |  表5 委員会活動旅費
 
 
            |  | 年額 |  
            | 常任委員会(60人)一人当たり | 473,000 |  
            | 議員運営委員会(11人)一人当たり | 228,000 |  
            | 決算特別委員会(12人)一人当たり | 245,000 |  
            | 災害派遣(60人)一人当たり | 28,280 |  表6 各党派代表者会議旅費
 
 
        
          
            |  | 年額(年8回として) |  
            | 各党派代表者(3人)一人当り | 約144、000 |  表7 議会広報委員会旅費
 
 
        
          
            |  | 年額(年5回として) |  
            | 委員(3人)一人当り | 約90、000 |  表8 海外渡航旅費 (現在凍結中)
 
 
        
          
            |  |  | 年額 |  
            | 偶数期議員 | 海外視察 | 1、500、000円を限度 |  
            | 奇数期議員 | 東南アジア | 200、000円を限度 |  
            | 正副議長 |  | 実費相当額 |  
            | 各種団体推薦 |  | 28、500円/日、15日を限度 |  表9 海外旅行支度料
 
 
        
          
            |  | 15日以上の旅行 | 15日未満の旅行 |  
            | 議長 | 107、800 | 53、900 |  
            | 副議長、議員 | 86、240 | 43、120 |  表10 政務調査費
 
 
※長野市議会の政務調査費(読売新聞長野県版(2004.7.25)
            |  | 月額 | 年額 |  
            | 議員一人当たり | 310、000 | 3、720、000 |  
 ■平成12年度 県政調査研究費交付金 交付額一覧
 
 
出典:上記一連の長野県議会議員の年俸、政務調査費、旅費等についてのHP
            | 党派名 | 年額 |  
            | 県政会県議団(42人) | 156、240、000 |  
            | 県民クラブ 
(8人) | 29、760、000 |  
            | 社会県民連合県議団 
(7人) | 26、040、000 |  
            | 日本共産党 
(5人) | 18、600、000 |  
            | 計 | 230、640、000 |  
 
 ◆未曾有の財政難下での議員報酬等の現状
 
 上記の長野県議会議員の年俸等のデータは平成12年度のものである。参考のため以下に平成15年度の報酬額などを示す。
 
 長野県議会議員の年俸は平成12年度が1,445万円であるのに対し平成15年度は1,349万円と若干低くなっている。月単位の議員報酬額は、平成12年度が85万円、平成16年度が76万5千円である。
 
 しかし、本コラム冒頭でも詳細を示したように、現在、「公債費負担率」及び「起債制限比率」が全国ワースト3に入っている長野県の最悪な財政指標(表1参照)の実態から見ると、以下についても、多くの県民は疑義を感ずるのではないだろうか。
 
 
  
 表2 議員報酬と県職員・民間給与との比較
 
 
        
          註):単位は千円、百円未満四捨五入
            |  | 県議 | 県職員 | 県内民間企業 |  
            | 年齢 | 平均54.1歳 | 27 | 37 | 47 | 課長56 | 27.6 | 37.5 | 47.4 |  
            | 月額 | 765 | 224 | 349 | 460 | 581 | 267 | 380 | 445 |  
            | 年収 | 13,490 | 3,730 | 5,890 | 7,840 | 9,840 | 3,970 | 5,940 | 7,050 |  
 表3 平成15年末一時金妥結状況と県議の期末手当てとの比較
 
 
        
          
            |  | 県 議 | 県内民間企業 |  
            | 平均年齢 | 54.1歳 | 37.3歳 |  
            | 平均賃金・報酬(月額) | 765千円 | 445千円 |  
            | 一時金・期末手当 | 1970千円 | 557千円 |  上記の出典:北山早苗長野県議会議員ホームページより
 
 いずれにしても未曾有な財政難にある長野県にあって、上記の年俸、経費の妥当性を本気で考えなくてはならないだろう。「みんなでもらえば怖くない」、ではすまされない。
 
 次へ
 |