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グアム現地総合調査


沖縄海兵隊グアム移転及び

新基地進捗問題コメント2


青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda
2019年1月24日公開
独立系メディア E-Wave Tokyo 
無断転載禁

グアム島全体目次

・現地視察と新海兵隊基地1  ・現地視察と新海兵隊基地2
・現地視察と新海兵隊基地3  ・現地視察と新海兵隊基地4
 
 沖縄県名護市辺野古・大浦湾に日本政府が現在、強引に埋め立てを進めていますが、その上に開発予定のV字型滑走路の延長は1700mのはずなので、右下にあるアンダーセン基地の3000mの2本の滑走路と比較すると、ほぼ1700-2000mの滑走路であると思われます。

 というのも、2009年の米国のNEPAに基づく環境影響報告書でも、以下の図にあるように多くの立地代替案から最終的に上の衛星写真につけた赤〇の位置が海兵隊の施設となっていたからです。

2009年時点における米国国家環境政策法(NEPA)に基づく
 グアム海兵隊新基地建設の環境影響報告書にみる立地の代替案



グアムのアンダーセン基地北部地域における飛行施設
(軍事用だけで2つある)

 以下はグアム海兵隊の滑走路、格納庫以外の、たとえば宿営地や米海兵隊家族住宅などを立地する用地の代替案と思われます。これは、図にあるように滑走路、格納庫などがある場所の南南西部分、ファインガヤン(Finegayan)地区、図中、 薄い水色の部分です。

 ただし、家族住宅には後述するグアム海軍基地を見ればわかるように、チャペル、将校用家族住宅、海兵隊用住宅、マリーナ、ゴルフ場、ボーリング場、医者、歯医者、フィットネス・スポーツジム、小中学校などが必要なので、仮に5000人規模の場合でも相当の面積が必要となります。


グアムのアンダーセン基地北部地域の移転計画


グアムのアンダーセン基地南部地域の移転計画

Source:Draft Environmental Impact Statement of Proposed Marine Corps Runway in 2009
出典:海兵隊が2009年に提出した新たな滑走路の環境影響報告書草案(ドラフトEIS)

 周知のように、当初、日本政府は、これら沖縄海兵隊がグアムに移動(いわゆる引っ越し)する費用と家族住宅の建設費用の日本側負担については、総額で当初3000億円規模と言っていたのですが、2006年時点では、米国防省でラムズフェルド国防長官と会談した結果、在沖縄米海兵隊のグアム移転費について、総額102億7千万ドル(1ドル=116円換算で約1兆1千913億円)のうち、日本側が事業費ベースで59%にあたる60億9千万ドル(約7千64億円)の負担をすることで合意しています。結果として、当初の3000億円が、その倍以上の7000億円を日本側が負担することになったのです。

 これを受け、「日米両政府は五月初旬にも外交、軍事担当閣僚による安全保障協議委
員会(2プラス2)を開き、在日米軍再編の「最終報告」を取りまとめる方針です。」
(新聞報道)とあり、実施時期、場所、施設内容なども含め、日本側負担額について
も不透明のままとなっています。


・現地視察と新海兵隊基地3につづく     グアム島全体目次