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グアム現地総合調査


沖縄海兵隊グアム移転及び

新基地進捗問題コメント


青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda
2019年1月24日公開
独立系メディア E-Wave Tokyo 
無断転載禁

グアム島全体目次

・現地視察と新海兵隊基地1  ・現地視察と新海兵隊基地2
・現地視察と新海兵隊基地3  ・現地視察と新海兵隊基地4

 以下は、今回のグアム現地調査をもとにした沖縄海兵隊グアム移転と新基地進捗問題についてのコメントです。



◆在沖縄海兵隊、グアム移転「24〜28年」 米軍司令官証言
 2017/4/27 13:15
【ワシントン=共同】ハリス米太平洋軍司令官は26日、沖縄に駐留する海兵隊約1万9千人のうち、約4千人をグアムに移転する計画について「大半の海兵隊員の移動は2024〜28年になるとみている」と述べた。

 下院軍事委員会の公聴会で証言した。日米両政府は13年、在沖縄海兵隊のグアム移転を20年代前半に開始することで合意した。日本政府も資金を提供する形で、グアムの米軍基地内に射撃訓練場の整備などを進めている。

 ハリス氏は昨年、米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設が「25年になる」との見通しを示し、移設完了後に在沖縄海兵隊がグアムに移転するとの認識を地形は平坦ですでに竣工している表明していた。26日の公聴会でハリス氏は在沖縄海兵隊について「いずれは1万人か1万1千人にしたい」と述べ、地元の負担軽減につなげる意欲を示した。

 両政府は12年に在沖縄海兵隊のグアム移転と普天間基地の移設を切り離して進めることで合意したが、2つの計画は現実的には連動している。ハリス氏もグアム移転は「普天間閉鎖と関係する」と明言した。


 以下は2009年時点での米海兵隊の沖縄からグアムへの移転計画です。この計画では、2014年以降、海兵隊関係が大規模で移転するのではなく、当初から普天間飛行場の代替施設ともども移転することになっていたことが人員計画から伺えます。

 すなわち、2013年で1231人が沖縄からグアムに移転、その後、2014年にグアムへの移転数は9000人となるというものです。沖縄残留とグアム移転を合わせた海兵隊の数は、19,552人ですので、ハリス米太平洋司令長官発言における沖縄の現有海兵隊数が19,000人とほぼ合致します。

 2009年の当初計画とハリス発言が違うのは、2014年で9,000人がグアムに移転する予定だったのが、2024年までに5,000人が移転となっている点であり、当初計画より4,000人少なくなっている点です。


グアムの軍事関係人員変化の概要


沖縄などからグアムへの総人員増加の推定



 NEPA(National Environmental Policy Act 邦訳、国家環境政策法)は、米国議会が1969年に制定し1970年から施行している人間環境(Human Environment)に著しい影響をもたらす可能性がある連邦政府の関わるあらゆるレベルの行為(政策、計画、事業等)に対し、計画の段階で代替案毎に環境への影響を調査、予測、評価し、もし影響がある場合は、計画、事業の取りやめを含む措置をとることを行政手続とした連邦法です。

 このNEPAは本来米国50州を対象とした連邦法であるが、カーター大統領の時、グアム、プエルトリコなど米国の国外にも適用する行政命令をだしています。

 その一環として2008年頃からグアム島に構想され計画された米国海兵隊のMV22,CV22などのオスプレイが離発着可能な基地についても、NEPAが適用されており、2009年には草稿環境影響報告書(DEIS)の告示縦覧、住民による米国政府への意見書の送付、公聴会など一連の行政手続が適用され、実施されていました。

 上記は沖縄県の普天間基地の名護市辺野古・大浦湾への海兵隊基地移設に伴う日本側での環境影響評価とほぼ同時期に行われており、その後、住民やグアム政府、連邦政府からの意見をもとに、草稿の環境影響報告書(DEIS、ドラフトEIS))を修正し最終環境影響報告書(FEIS)を作成後、建設工事に入っているはずであり、その場合には、グアムの平坦地での滑走路建設であるので、数年間で竣工しているでしょう。

 もっぱら、識者の間では、日米政府それぞれがグアムと沖縄の両方で、それぞれが海兵隊用基地を建設すること自体について疑義がでていました。




 以下はグアムのアンダーセン基地へのノーアポによる事情聴取時の写真です。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900   2018-4


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900   2018-4

 アンダーセン基地のゲートでは、私達に対し空軍関係者がいろいろ聞いてきたので、逐次答えたものの、私たちの主たる目的である海兵隊の新滑走路の新設については、正式アポなしには基地内に入れず、取次もできないということで、一旦基地内に車で入ったものの、そのままで出口に向かいました。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900   2018-4



撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900   2018-4

 以下は最新のグーグルマップで見たグアム島最北部地域です。

 東側(写真右下)に空軍のアンダーセン基地があり、西側(写真左上)にある赤丸の位置に滑走路があると推察できます。ただし、グーグルの衛星写真では、Air Force Space Communicaitons とあります。


海兵隊用新基地予定地(?)とアンダーセン空軍基地
Source:Google Map 2019


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