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足尾銅山 現地視察
(3)移動ルートと標高

青山貞一 池田こみち
掲載月日:2014年5月9日
 独立系メディア E-wave Tokyo
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移動ルート

 私達は群馬県北軽井沢から54号線を使い、まず高崎、前橋まで行き、さらに桐生市まで行った。 その距離は約110kmである。

 午前11時過ぎに桐生市に到着後、すぐに下図にあるように、国道122号線をつかって桐生市→みどり市→桐生市→日光市足尾町のルートで現地に到着した。この間の距離は、約45kmである。このルートは、渡良瀬川を上流に登るルートであり、途中、草木ダムが渡良瀬川(122号線)に沿ってあった。


2014年5月7日の移動ルート図
出典:グーグルマップ


2014年5月7日の移動ルートを含む地形図
出典:グーグルマップ

 以下は5月7日(桐生→足尾)と5月8日(桐生→渡良瀬遊水池)を地図上にプロットしたものである。このルートは、言うまでもなく、ほぼ渡良瀬川が上流から下流まで流下するルートでもある。


5月7日(桐生→足尾)と5月8日(桐生→渡良瀬遊水池)の
移動ルートをあわせた図
出典:グーグルマップ

◆移動ルートと各地点の標高

 先に渡良瀬遊水池は、田中正造で有名な旧谷中村を強制的に廃村として足尾銅山から流れ出る各種の有害化学物質を沈殿させ、下流に流出させないようにすることを主目的として設置した遊水池である、と述べたが、下の図は、足尾銅山が下流域に影響をもたらしたことを裏付ける各地点の標高を示したものである。足尾銅山(砂防ダム地点)から渡良瀬川に沿い、栃木県日光市足尾町→草木ダム→群馬県みどり市→群馬県桐生市→群馬県足利市→渡良瀬遊水池(栃木県藤岡町)の各地点の標高をプロットしたものである。・・

 下の図は足尾銅山(砂防ダム地点)から

 この経路は言うまでもなく渡良瀬川のルートでもある。


出典:栃木県栃木市藤岡歴史民俗資料館


出典:栃木県栃木市藤岡歴史民俗資料館

 図より、足尾砂防ダムで750mある標高は、足尾町で635m、草木ダムで460m、みどり市で180m、桐生市役所で110m、栃木県藤岡町の渡良瀬遊水池で90mとなっていることが分かる。

 上記から分かるように、明治維新から昭和まで続く足尾銅山の鉱毒問題(事件)は、足尾地域の問題にとどまらず、渡良瀬川を通じて下流域全体の鉱毒汚染問題と発展しており、それはまさに地理、地形的な理由からも足尾の鉱毒が渡良瀬川流域にそって下流に拡延したことを示すものでもある。

 渡良瀬川は遊水池を経由し、最終的に利根川に流れ込む。

つづく