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![]() カステッランマーレ・ディ・スタービア( Castellammare di Stabia) Source:Wikimedia Commons CC 表示-継承 4.0, リンクによる <ヴェスヴィオ総合メニュー> カステッランマーレ・ディ・スタービア(コムーネ) スタビアエ遺跡1 スタビアエ遺跡2 スタビアエ遺跡3 スタビアエ遺跡4 スタビアエ遺跡5 スタビアエ遺跡6 スタビアエ遺跡7 スタビアエ遺跡8 スタビアエ遺跡9 スタビアエ遺跡10 スタビアエ遺跡11 スタビアエ遺跡12 スタビアエ遺跡13 スタビアエ遺跡14 スタビアエ遺跡15 本稿の解説文は、現地調査に基づく解説、写真撮影に加え、Wikipediaのイタリア語版を中心に英語版からの翻訳及び日本語版を使用しています。また写真は現地撮影分以外にWikimedlia Commons、さらに地図はグーグルマップ、グーグルストリートビューを使用しています。その他の引用に際しては、その都度引用名をつけています。 ◆スタビアエ遺跡5 列柱付き中庭には、大きなプラタナスが成長し、その根に空洞が見つかりました。人間の鋳型/鋳造物と同じように、これらの空洞は鋳型を作るために液体コンクリートを流し込み、考古学者もその年齢は75歳から100歳の範囲であると算出しました。 別荘の南側にはさらに大きな第二の列柱付き中庭があり、部分的に掘削され、長さは約140mで、屋根付き廊下は1980年のイルピニア地震で崩壊したらせん状の柱で支えられていたことがわかりました。天井には、メルポメネ、神格化したアテナなどを描いたシーンが描かれています。この列柱付き中庭にはには、噴火時に別荘が改修中であったため、発掘中に堆積物のなかから日時計が見つかりましたが、その後、日時計は元の位置に戻されました。 注)イルピニア地震(1980年) Wikipediaより 1980年11月23日にイタリア南部で発生した、モーメントマグニチュ ード6.9の地震。最大震度はメルカリ震度階級X。 地震動の中心はコンツァ・デッラ・カンパーニアにあり、2,483人以 上が死亡、7,700人以上が負傷、25万人が家を失った。 アヴェッリーノ県の各町村は最も深刻な被害を被りました。サンタ ンジェロ・デイ・ロンバルディでは児童養護施設にいた子供27人を 含む300人が死亡し、町の80パーセントが破壊されました。バルヴ ァーノでは日曜礼拝の最中に中世の教会が崩壊し100人が死亡し ました。 別荘の浴場(風呂)は三角に設計されており、かなりの広さです。フレスコ画の残骸をみると、ぶら下がって揺れる大きな枝の描写で細かく装飾されていたことが分かります。浴場へのアクセスは、レスラーとボクサーが描かれた中庭を経由し、続いて公衆浴場の入り口で更衣室が備えられている部屋(apodyterium)、微温浴室(tepidarium)、冷水浴室(frigidarium)、レスリング練習場(palaestra)、高温浴室(caldarium)が続きます。 石段でアクセスできる高温浴室の浴槽は7x5m、深さ1.5mです。浴槽の発掘調査では、底の一部が取り除かれ、大きな青銅製ボイラーを加熱する大きなレンガの炉が露出しました。これは1798年にハミルトン卿によって取り外され、ロンドンに輸送されましたが、移動中にその巨大なものは難破して破損してしまいました。高温浴室は大理石の平板で覆われていました。浴室からは、別荘と海岸を結ぶスロープがたくさん取り付けられていました。 注)アポディテリウム(apodyterium) Wikipedia(en)より 古代ローマでは、アポディテリウムは公衆浴場の主要な入り口であり、 市民が入浴中に衣類やその他の持ち物を保管できる部屋または棚の ある大きな更衣室で構成されていました。個人所有の奴隷、またはお 風呂で雇われた奴隷は、市民がお風呂を楽しんでいる間、所持品の世 話をしていました。 注)テピダリウム(tepidarium) Wikipediaより 古代ローマの公衆浴場にあった微温浴室。床暖房システムの一種であ るハイポコーストで熱していた。テピダリムは、床や壁に接する部分から 人体に熱がほどよく伝わることを特徴とする。 ポンペイには興味深いテ ピダリウムの例がある。 注)フリギダリウム(frigidarium) Wikipediaより 古代ローマの公衆浴場で熱い風呂を楽しんだ後に入る大きな冷水のプー ルがある部屋である。カルダリウムとテピダリウムは皮膚の毛穴を広げる。 その後、冷たい水に入ることで汗腺を閉じる。プールは小さい場合もある が、水泳もできる大きなプールの場合もある。 注)パライストラ(palaestra)Wikipediaより 古代ギリシアのレスリング学校または練習場。あまり大きなスペースを必要 としないボクシングやレスリングなどの練習を行った。パライストラは公共の ギュムナシオンの一部として存在することもある。パライストラは単独のもの もあったが、ギュムナシオンには必ずパライストラが存在した。 注)カルダリウム(caldarium) Wikipediaより 古代ローマの公衆浴場にあった高温浴室。床暖房システムの一種であるハ イポコーストで熱した非常に高温多湿の部屋である。公衆浴場の中でも最も 高温の部屋で、入浴者はその後テピダリウム、フリギダリウムと進んでいく。 カリダリウムには、お湯をはった湯船があり、時にはサウナのように汗を流 すラコニクム(laconicum)もあった。浴場の利用者は、オリーブ・オイルで身体 を洗浄し、肌かき器を使って余分なオリーブ・オイルを取り除いた。 ![]() スタビアエのヴィラサンマルコのトレイを持つ女性のフレスコ画 Naples Museum ナポリ博物館 Source:Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0, Link ![]() Fresco of angel in Villa San Marco of Stabiae サン・マルコ邸の天使のフレスコ画 Source:Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0, Link ![]() Fresco in Villa San Marco at the ancient Stabiae, the modern Castellammare di Stabia in Campania, Italy. 現在のイタリア、カンパニア州カステラマーレ・ディ・スタビア 古代スタビアエにあるサン・マルコ邸のフレスコ画 Source:Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0, Link ![]() Ancient roman fresco (detail) featuring Perseus and the head of Medusa at Villa San Marco in Stabiae, Italy. サン・マルコ邸のペルセウスとメデューサの頭を描いた古代ローマのフレスコ画(詳細)。 Source:Wikimedia Commons CC0, Link ![]() Affresco raffigurante il Planisfero, proveniente da Villa San Marco a Stabia e conservato all'Antiquarium stabiano サン・マルコ邸の平面球形図を描いたフレスコ画。現在は、スタビアエ の出土品収蔵館に保管されています。 Source:Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0, Link ![]() Ancient Roman items in the Museo Archeologico (Naples) 古代ローマ時代の遺物。ナポリ考古学博物館収蔵 Source:Wikimedia Commons CC BY 3.0, Link スタビアエ遺跡6につづく |