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はじめに 2012年11月16日(金曜日)、午後7持から9時まで栃木県矢板市の市民文化会館大ホールにて指定廃棄物最終処分場に関する環境問題、技術問題、特措法の問題についての勉強会があり講演してきました。 矢板市長、矢板市議会議長、同副議長、議員を含む約800人もの大勢の市民が市民文化会館の講演会に参加され、青山の話を熱心に聞かれました。 矢板市市民文化会館 矢板市市民文化会館内部 矢板市駅前の風景 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 遠藤矢板市長、守田市議会議長は終始最前列で講演を熱心に聞かれ、閉会前挨拶で次のように話されました。「今年9月3日、突如環境省の副大臣が矢板市を候補地にしたいと寝耳に水の話をもってきた。しかし、この問題の背後には、放射能汚染の問題以前に、国(環境省)による民主主義無視の「がれき特措法」の存在があることがわかりました。」その上で、「今後とも市民、他の自治体と連携しながらぜひとも白紙撤回させたい」と話されました。 矢板市長 出典:市役所Web
矢板市は人口わずか約3万5千人の栃木県の小さなまちです。しかし、矢板市は今でも一次産業の農業(稲作、りんごなど)、林業が盛んです。そこを国は8000Bq/kg〜10万Bq/kgの高レベルの焼却灰や飛灰の処分場候補地とすることを2012年9月3日、一方的に言ってきたのです。しかも、処分場だけでなくその近くに焼却施設の立地も想定しているようです。 しかも、国(環境省)が一方的に候補地を押しつけてきた矢板市の山林付近には、市民の飲料水の水源や農業ダムがあり、かつ近くには活断層まであるというのです。 9月3日当時、私が最初にニュースで知ったとき、市長はえらく憤慨していましたが、当然のことです。このようなやり方は、戦後なかったからです。 最終処分場候補地 出典:産経経新聞 安全神話を振りかざし、強権的に原発を推進してきた国ですが、国は自分たちの責任を放棄し、トンデモない法律を議員立法の顔をしながら、その実、環境省の官僚立法で昨年8月下旬に制定しました。 今回の暴挙の背景には、地元自治体の言うことを聞かなくても国が一方的にこの種の施設をつくれるその特別措置法があります。 矢板市の風景 出典:Wikipedia 矢板市の予定地近くにて 撮影:青山貞一 2012年11月17日 予定地周辺にある塩田ダム(農業用水用) 撮影:青山貞一 2012年11月17日 矢板市にて 今回私を呼んでくれた団体は、正式には指定廃棄物最終処分場候補地の白紙撤回を求める矢板市民同盟会です。この団体は、矢板市、さくら市、塩谷町の3つの自治体のJC幹部(青年会議所)、農協幹部、森林組合幹部、各自治体地区代表らによって結成されています。 この一年、がれき広域処理問題で、池田さんとともに全国各地の住民団体の依頼で飛び回りましたが、今回の矢板の運動ほど、まちぐるみで白紙撤回のために立ち上がった地域はありません。 予定地に立つ反対同盟の大きな看板 11月17日午前の現地調査で青山が撮影 候補地近くの至る所に看板が張られていた 11月17日午前の現地調査で青山が撮影 候補地近くの塩田ダムのフェンスにも看板が張られていた 11月17日午前の現地調査で青山が撮影 そこには矢板市の基幹産業が風評被害を含め決定的な影響、被害を受けるという意識、認識が市長、市民らの根底にあるはずです。 市長、議長、議員も一丸となり環境省の暴挙に徹底抗議しており、昨日の青山の講演により、自分たちがしてきたことが間違いないことであると確認したという認識のもと、今後、国に白紙撤回を求めるとのことです! つづく |