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シルクロードの今を征く
Now on the Silk Road

大唐西市博物館 視察28

三彩ラクダ俑

(Xi'an 中国)

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda 共編
掲載月日:2015年1月22日 更新:2019年4月~6月 更新:2020年4月1日
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 本稿の解説文は、現地調査や現地入手資料、パンフなどに基づく解説に加え、百度百科中国版から日本への翻訳、Wikipedia 日本語版を使用しています。また写真は現地撮影以外に百度百科、Wikimedlia Commons、トリップアドバイザーさらに地図はグーグルマップ、グーグルストリートビュー、百度地図などを使用しています。その他の引用に際しては、その都度引用名を記しています

大唐西市博物館視察28



 三彩ラクダ俑


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 注)フタコブラクダ(二瘤駱駝)

  フタコブラクダは、ラクダ科ラクダ属の3種の現生種のうち2種であり、背中の
  「瘤」が1つのヒトコブラクダに対し瘤が2つあるのが特徴です。和名のとおり背
  中に2つの脂肪の塊(瘤)がある。

  分布
  野生個体は中華人民共和国北西部とモンゴルに分布する。家畜化された個体
  (推定約140万頭)はより広い地域に分布している。以下の地図は分布を示して
  いるが、西は中東のトルコ、ウズベキスタン、イランから東は中国の新疆ウイグ
  ル自治区まで、主として西アジア、中央アジア、東アジアまで広く分布しているこ
  とが分かる。
  

  フタコブラクダは、以下にあるように絶滅危惧種(CR)にしていされている。
  2019年7月に西域に現地視察した際、月牙泉(敦煌市) にて観光用ラク
  ダの過労死していることが判明している。
     

 生態
  現在は標高1500~2000mにある半砂漠地帯やステップに生息する。夏季は
  渓谷、冬季は雪が無く植生がある干上がった川底などで生活する。
  1頭のオスと複数頭のメス、その幼獣からなる小規模な家族群を形成して生
  活する。食性は植物食で、草などを食べる。
  2月に交尾を行う。妊娠期間は約13か月。3月に1回に1頭の幼獣を産む。生
  後4~5年で性成熟する。寿命は平均で20年から30年とされる。日本では神
  奈川県横浜市の野毛山動物園にて飼育されていたツガルは、2006年に日本
  国内最高齢、2011年に世界最高齢となり、2014年5月23日に死亡した時点で
  推定38歳(人間に換算すると120歳相当)だった。

  形態
  体長220~350cm。尾長55cm。体高190~230cm。体重300~650kg。同属のヒト
  コブラクダと比べると体は頑丈で四肢が短い。野生個体より家畜化された個体
  の方が大型になる。

  人間との関係
  紀元前2000年頃には既に家畜化されていたとされる。現存する野生個体も一度
  家畜化された個体が逃げ出し、野生化した個体とする説もある。移動手段、荷物
  の運搬に利用される他、毛皮、乳、肉、糞(燃料として)が人間に利用される。
  野生個体は家畜との競合、乱獲、家畜個体との交雑による遺伝子汚染などによ
  り生息数が激減している。1997年における野生個体の生息数は909~4395頭と推
  定されている。中国の野生個体群は中国国家一級重点保護野生動物に指定され
  ている。

 以下の写真は大唐西市博物館におけるフタコブラクダ模型の展示状況を示しています。展示方法が卓越しておりガラスケースの両側から見れ、写真撮影ができました。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900

 以下写真を見ると、どのラクダもフタコブラクダです。ラクダに乗る人は、二つのこぶの間に腰を下ろす格好でのっています。


出典:Silk Roads, ang West Market Museum



撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900



彩绘胡人骑驼俑
三か国語解説

◆Color-painted Hu tribesman riding a camel
The Middle Eastern man with pointed soft hat, thick eyebrows, deep eyes, big nose and a beard is donning a red vest and black trousers with pointed boots. He is holding the reins of the camel with his legs clamped on the camel. The camel with two humps has its head raised and seems to be walking with its mouth open, teeth exposed and mane swinging in the wind. The statue is big in size and is crafted splendidly; It is a rare masterpiece amongst the statues from the Tang Dynasty. Museum collection

◆彩绘胡人骑驼俑
胡俑头戴尖头毡帽、浓眉、深目高鼻、八字胡须、身穿红色翻领胡服,黑色长裤,足蹬尖头靴,双手作持缰控驼状,双腿紧夹坐于驮囊之上,上饰兽头,两侧挂物。双峰驼抬头远望,张嘴露齿,鬃鬣飘动,阔步前行。此俑形体高大,工艺细致,是唐代彩绘胡人骑驼俑系列中不可多得的精品。年份:唐(618--907)信息:通高85cm,驼长76cm 馆藏

<日本語訳>
 彩色胡族騎駱駝陶製俑(像)(彩色された駱駝に乗る胡民族の陶器製像)

 先のとがった柔らかい帽子、太い眉、奥深い目、大きな鼻、あご髭をつけた中東の男性は、先のとがったブーツで赤いベストと黒いズボンを着ています。彼は駱駝に足を固定して手綱を握っています。ふたつのこぶをもつ駱駝は頭を上げ、口を開けて、歯を露出し、たてがみが風に揺れて歩いているように見えます。彫像のサイズは大きく、見事に作られています。 唐時代の彫像の中でも珍しい傑作です。

大唐西市博物館収蔵

出典:国連UNESCO世界遺産 シルクロード 


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