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グリーンピース(GPJ)に関連した鯨肉裁判の初審判決が青森地裁であり、以下のようにGPJ側の主張をすべて退け、刑法の窃盗罪を適用した不当なものとなっています。イラク戦争に反対のグループが自衛隊の官舎の郵便受けにビラを入れたのを住居侵入罪に問われ逮捕・起訴された事件にある意味、類似しています。 もっぱら、反戦ビラ配布目的で立川にある自衛隊官舎内に立ち入った3名は、一審で無罪となり、控訴審で有罪となり、上告審の最高裁で棄却され東京高裁の有罪判決が確定しています。 今回のGPJの鯨肉事件も反戦ビラ配布事件も、いわば<国策>に歯向かった者への仕打ちなんでしょうかね! 環境だ、自然保護だ、生物多様性の国際会議を愛知県で開催などと良いながら、やはり日本という国は、国益という名の私益が優先する野蛮な国なんですね。 「鯨食は文化だ」、とか「喫煙は個人の嗜好だ」などという言い訳が、今の国際社会で通用すると思っていること自体、おかしいのです。 国側が国費を使って調査捕鯨の名の下に必要を超えるクジラを捕獲し、船員らが自宅に持ち帰っていることこそ窃盗あるいは横領行為を容認したり、大量破壊兵器がなかった米英のイラク攻撃を時の小泉首相が一方的に支持する憲法違反的な行為を黙認し、正義感からそれらの行為に対して、体を張って抗議した市民団体のメンバーが窃盗罪や住居侵入罪で逮捕、起訴され有罪になっています。 これはまさに国策としかいいようもありません。
下の写真は今年一月、東京で開催されたイベントに参加された佐藤潤一氏(真ん中)、右はグリーンピースジャパン事務局長の星川淳氏、左は筆者(青山貞一、東京都市大学)である。 ◆青山貞一・池田こみち:グリーンピースジャパン「クジラ肉裁判」初公判直前イベント参加記 ◆青山貞一:グリーンピース・ジャパン20周年記念イベント参加記 GPJへの内部告発の中に、「鯨に病気(癌)があってもそのまま流通させている」*、という内容もあったようで、食物連鎖の最上位に位置するクジラがいかにPCBやダイオキシン、重金属類などで汚染されているかについての調査こそ、国が行うべきです。 * 佐藤潤一氏の罪状認否より http://www.greenpeace.or.jp/campaign/oceans/whale/t2/speech_t2_html −−−引用開始 内部告発者は、「私は捕鯨に賛成だが、実際に行われていることが『調査捕鯨』という名にふさわしくない」と語ってくれました。南極海で大量のクジラ肉を投棄していること、そして船員がクジラ肉を大量に持ち帰っていること、さらに癌などの病気がクジラに見つかったとしてもその肉を販売にまわしていることが耐えられなかったと言います。 政府がすべきことをせず、内部告発に基づきGPJメンバーが行った行為を単なる刑事事件で有罪とする日本の司法のありようは、民主主義国家としてきわめて異様、異常です。 ところで、日本全国各地の小中学校で鯨肉が給食にでているという共同通信の記事があります。GPJが告発した問題と大いに関連がありそうです。 共同の記事には「日本鯨類研究所が調査捕鯨で捕獲した在庫がだぶつき、消費拡大のため給食用に割安で提供されていることや、食文化を継承したいとの自治体側の思惑が背景にあるようだ」とあります。 実にイヤな世の中になってきたものです。
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