アンコール遺跡群現地調査報告  プノン・バケン（Phnom Bakheng） 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 2019年2月24日公開 独立系メディア E-Wave Tokyo 無断転載禁 |
| アンコール遺跡全体目次 ＜中心部周辺の寺院・遺跡＞ プノン・バケン タ・プローム・ケル プラサット・バイ バクセイ・チャムクロン トマノン１ トマノン２ チャウ・サイ・テヴォーダ ◆プノン・バケン寺院（Phnom Bakheng） プノン・バケン（Phnom Bakheng）は、カンボジアにあるアンコール遺跡の1つです。 10世紀初頭、ヤショヴァルマン1世（在位889-910年）により建設されました。周囲の遺跡とともに世界遺産に登録されています  アンコール遺跡・寺院地図 プノン・バケン（Phnom Bakheng）は、アンコール・ワット寺院の北西1,300m、アンコール・トムの南400mに位置する丘プノン・バケン（バケン山）の上に建つヒンドゥー教寺院です。  出典：グーグルマップ 下はプノン・バケン（Phnom Bakheng）の全容です。  プノン・バケン全容 Source:wikimedia Commons  最上壇に建てられた5つの祠堂のひとつ Source:wikimedia Commons  Angkor Phnom Bakheng アンコール・プノンバケン Source:wikimedia Commons  プノン・バケンの彫刻 Source:wikimedia Commons 概要  観光用の象に乗っての登山も可能 Source:wikimedia Commons ヤショヴァルマン1世が遷都したヤショダラブラの都の中心として須弥山（メル山）を表し建造したと伝えられています。 5層の基壇の最上壇に5つの祠堂をもつピラミッド型寺院です。ヤショダラブラは一辺4kmの環濠で囲まれ、アンコール・トム（一辺3km）よりもさらに大きかったといいます。 標高67mのプノン・バケンの頂上にあり、寺院の高さは約47mです。第1次アンコール王都の中心的寺院です。材質は砂岩が中心。自然の地形をうまく生かし建てられています。 主祠堂は、アンコール遺跡のなかで最も高い位置に建ています。5層の基壇からなり、第1基壇は一辺76mです。東西南北の各面にある階段の勾配は70度になり、そこに小塔およびシンハが並びます。5層目となる最上段に5棟の祠堂があり、中央の大祠堂とその四辺にある中祠堂により構成されており、5つの祠堂は須弥山の5つの頂を示すともいわれます。 5層にはそれぞれ12棟の小祠堂が配され、最下段の周囲を取り囲むように44棟のレンガ造りの祠堂が配置されています。インドネシアのボロブドゥール遺跡との類似性が指摘されています。 アンコール・ワットが見下ろせる唯一の場所でもあるとともに360°の展望がきき、市街地をはじめ東にアンコール・ワット、西に西バライ、トンレサップ湖、遠方にアンコール三聖山（ひとつはプノン・バケン）のプノン・ボック（標高247m）、プノン・クロム（標高137m）までが遠望できます。 夕日のビューポイントになっており、夕方から多くの人でしばしのにぎわいを見せます。象に乗って登ることも可能。ふもとの駐車場付近は常に観光地的な喧騒を呈します。 アクセス シェムリアップ中心部から約6km。トゥクトゥクで約10分。徒歩1.5時間です。ふもとから、徒歩約15分あります。 タ・プローム・ケルにつづく アンコール遺跡全体目次 |