メアリー・ステュアートの足跡を追って スコットランド2200km走破 戴冠式を行ったスターリング城 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 2018年10月30日公開予定 独立系メディア E-Wave Tokyo 無断転載禁 |
スコットランド総目次へ スターリングのまち 博物館1 博物館2 メアリーの戴冠式を行った城 スターリング城の歴史1 スターリング城の歴史2 スターリング城の歴史3 スターリング城の内部1 スターリング城の内部2 スターリング城の内部3 アン王女の庭園 ステュアート系譜 ステュアート系譜2 城の生活 ◆メアリーの戴冠式を行ったスターリング城 岩山の上に立つスターリング城(Stirling Castle)は、エジンバラ城によく似ているといわれます。 リンリスゴー城(宮殿)で生まれたメアリーだが、メアリー・スチュアートはイングランドの追っ手から逃げるため、生後わずか6日目に母親マリ・ド・ギーズの計らいで、リンリスゴーから西北30kmにある岩山の上にあるスターリング(Stirling Castle)城に移される。 リンリスゴーからスターリングへ Source:Google Map そして翌1543年9月9日、メアリーは盛大な戴冠式を行いスコットランドの女王となった。 スターリングのまちも、リンリスゴー同様、中世の面影を色濃く残した静かなまちだ。と同時に、城の立地と形がエジンバラ城に似ていることからミニチュア版のエジンバラとも言われている。 下の写真はスターリング城の遠景である。この城は、エジンバラ同様、外敵(イングランド)からスコットランドを守るための要塞としての機能を重視されつくられている。 スターリング城を示すユニコーンのアイコン メアリーはリンリスゴー城からスターリング城に移された どことなくエジンバラ城に似ている Source: English Wikipedia 1900年のスターリング城 Source: English Wikipedia 1693年にジョン・スレーザーが描いたスターリング城には、今は取り壊された ジェームス4世の出城が見られる。 Source English Wikipedia さらに、このスターリングのまちは、かつてスコットランドの首都でもあった。というのも、このスターリングは、スコットランドが永年の宿敵イングランドと正面から激突しスコットランドが勝利した地であるからだ。 13世紀にウィリアム・ウォレス率いるスコットランドの民衆軍が重装備のイングランド正規軍を打ち破った「スターリングブリッジの戦い」があった地である。その後、ウォレスはイングランドに捕らえられ、市中引き回しの上、八つ裂きの刑に処せられた。 しかし、スコットランド国王のロバート・ザ・ブルースは14世紀に入ってからスターリングのすぐ南にあるバノックバーンの地でイングランドと戦い完全勝利した。 これら13〜14世紀の二つの勝利によって、スコットランドはイングランドから独立を勝ち取っている。 ウイリアム・ウォレス率いる民衆軍が重装備のイングランド正規軍を 破ったスターリングの戦い。ただしこの写真は映画(Brave Heart)の一幕 Source:Movie, Brave Heart 下の写真はイングランドの猛攻を最初に破りスコットランドの独立の父とされているウイリアム・ウォレスを記念して築造された国立ウォレス記念塔である。 イングランドの猛攻を最初に破りスコットランドの独立の父と されているウイリアム・ウォレスを記念して築造された 国立ウォレス記念塔。宿泊先のスターリング大学から撮影 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 スターリングでは、国立ウォレス記念塔近くにあるスターリング大学のゲストハウスに宿をとった。この大学や大学院には日本の学生や研究員らが多数在籍していると聞いた。 宿泊先のスターリング大学のゲストハウス 後ろに国立ウォレス記念塔がそびえている 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8
下は岩山の上にあるスターリング城の入り口。 私達は、城から数km離れた専用駐車場に車を止め、城と駐車場を往復するシャトルバスに乗り城の入り口近くで降りた。 スターリング城の入り口 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 スターリング城遠景 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 スターリング城の施設配置図 source:http://www.undiscoveredscotland.co.uk/stirling/stirlingcastle/ スターリング城の模型。真ん中の大きな建物がグレートホールと宮殿がある。 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 スターリング場の立体説明図 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 スターリング城はスコットランドがイングランドとの戦いに明け暮れた時代につくられただけあって、まるで堅牢な要塞である。 スターリング城内部 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 下はスターリング城内に王宮(Royal Palace)を造成したメアリースチュアートの実の父のジェームス五世国王である。 王宮をつくったスコットランド国王 ジェームス五世 メアリースチュアートの実父 Source English Wikipedia スターリング城の王宮(Royal Palace) 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 ユニコーンをあしらった壁掛け(タペストリーのレプリカ) 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 以下の5枚の写真はトリップアドバイザーの提供。 Stirling Castle (トリップアドバイザー提供) Stirling Castle (トリップアドバイザー提供) Stirling Castle (トリップアドバイザー提供) Stirling Castle (トリップアドバイザー提供) Stirling Castle (トリップアドバイザー提供) 下はスターリング城の有名なグレートホールである。 今回訪問した15カ所のどの城にもグレートホールがあったが、一番立派だったのはリンリスゴー城のグレートホールであった。修復された天井の木の枠組みに注目。 実際、スターリング城やエジンバラ城は、絢爛豪華なイメージからはほど遠い、質素な内装であった。やはりイングランドとの戦いに明け暮れた時代の城だけあって、機能が重視されたのだろう。 スターリング城のグレートホール。修復された天井の木の枠組み に注目。どの城にも、グレートホールがあったが、一番立派だっ たのはリンリスゴー城のグレートホールであった 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 下はグレートホールに於かれた王座に座った池田こみち。 この王座はメアリースチュアートが戴冠式を行い女王になったときに使ったもの。戴冠式そのものは礼拝堂で行われている。 メアリーはスターリング城には幼少の頃に居住していたが、フランスから帰国してからも何度か滞在している。 メアリースチュアートも座った?王座(レプリカ)に座った池田こみち 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 下は池田が座っている王座の上にあるジェームス五世の紋章の壁掛け(タペストリー、レプリカ)である。 メアリースチュアートの実父、ジェームス五世の紋章(レプリカ) 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 メアリースチュアートの戴冠式が行われたチャペルロイヤル 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 メアリースチュアートの戴冠式が行われたチャペルロイヤル(修復後)の内部 Source English Wikipedia スターリング城内には、15−16世紀の王室の服装などがイラストになっており、大変興味深いものがあった。 左はメアリーの父親、ジェームス5世、右は母親のフランス貴族のマリ・ド・ ギーズ。スターリング城所蔵 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 メアリー女王の侍女ら。スターリング城所蔵 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 スターリング城には、イングランドが攻めてきた時に備えフランスから送られた多くの砲台が設置されていた。 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 下は15世紀のアン女王時代に作られた庭園。 アン王女の庭園の説明板 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 アン王女の庭園 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 以下の写真はトリップアドバイザーの提供。 Stirling Castle (トリップアドバイザー提供) 下はスターリング城の庭園から見たスターリングのゴルフコース。広々したすばらしい景観です。 スターリング城から見たスターリングのまちなみ 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 つづく スコットランド総目次へ |