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  プランバナン寺院遺跡
Archaeological site of Prambanan temple

ラーマーヤナとは
Open Air Ballet of Ramayana

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda
掲載月日:2017年1月31日
独立系メディア E−wave Tokyo
 
無断転載禁
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 ところで、公演内容となっている「ラーマーヤナ」について概略を以下に説明します。

 まずは、Wikipedia からです。

◆『ラーマーヤナ』(英語 en:Ramayana)

 『ラーマーヤナ』は、古代インドの大長編叙事詩です。

 『ラーマーヤナ』は、ヒンドゥー教の聖典の一つであり、『マハーバーラタ』と並ぶインド2大叙事詩の一つです。

 この『ラーマーヤナ』は、もともとサンスクリットで書かれ、全7巻、総行数は聖書にも並ぶ48,000行に及びます。成立は紀元3世紀頃、詩人ヴァールミーキが、ヒンドゥー教の神話と古代英雄コーサラ国のラーマ王子の伝説を編纂したものとされています。

 下の絵は、『ラーマーヤナ』を編纂する詩人ヴァールミーキです。



ラーマーヤナを編纂する詩人ヴァールミーキ

 この叙事詩は、ラーマ王子が、誘拐された妻シーターを奪還すべく大軍を率いて、ラークシャサの王ラーヴァナに挑む姿を描いています。

 
『ラーマーヤナ』の意味は「ラーマ王行状記」といえます。

 現代でも、『ラーマーヤナ』は、絵画、彫刻、建築、音楽、舞踏、演劇、映画など多くの分野で、インドのみならず、当時同じサンスクリット圏であり古くからインド文化を取り入れてきた東南アジア一円に深く浸透し影響力を持っており、王権を強調するその内容は、支配階級のみならず、民衆の間でも広く親しまれています。

 なお、編纂された紀元3世紀当時のクシャトリヤ勢力の台頭を反映し、この叙事詩で活躍する人物は全てクシャトリヤです。また、『ラーマーヤナ』の核心部分は第2巻から第6巻とされ、その成立は紀元前4〜5世紀頃です。それらは第1巻と第7巻よりも古いとされています。



ラーマの即位図。妻シーターと息子達が囲う。


ラーマーとシーター(ただし、これはミャンマーでの演劇)


ダンダカの森のラーマと弟ラクシュマナとシーター(これはインドネシアジャワ舞踊)


ラーマがシーターを勝ち取るため弓を折るシーン

 以下は、第2巻から第6巻の概要です。

第2巻 アヨーディヤ・カーンダ(アヨーディヤの巻)

 ダシャラタ王の妃カイケーイーにはマンタラーという侍女がいました。ラーマの即位を知ったマンタラーは妃にラーマ王子への猜疑心を起こさせ、ダシャラタ王にラーマをダンダカの森に追放し、バラタ王子の即位を願うように説得しました(ダシャラタ王はカイケーイー妃にどんな願いでも2つまで叶えることを約束したことがありました)。ラーマはこの願いを快く受け入れ、シーター、ラクシュマナを伴って王宮を出ました。しかしダシャラタ王は悲しみのあまり絶命してしまったのです。

第3巻 アラニヤ・カーンダ(森林の巻)

 ダンダカの森にやってきたラーマは鳥王ジャターユと親交を結びました。またラーマは森を徘徊していたラークシャサを追い払いました。ところがシュールパナカーはこれをうらみ、兄であるラークシャサ王ラーヴァナにシーターを奪うようにそそのかしました。そこでラーヴァナは魔術師マーリーチャに美しい黄金色の鹿に化けさせ、シーターの周りで戯れさせました。シーターはこれを見て驚き、ラーマとラクシュマナに捕らえるようせがんだのです。そしてラーヴァナは2人がシーターのそばを離れた隙にシーターをさらって逃げました。このとき鳥王ジャターユが止めに入りましたが、ラーヴァナに倒されました。

第4巻 キシュキンダー・カーンダ(キシュキンダーの巻)

 ラーマはリシュヤムーカ山を訪れて、ヴァナラ族のスグリーヴァと親交を結びました。ラーマは王国を追われたスグリーヴァのために猿王ヴァーリンを倒しました。スグリーヴァはラーマの恩に報いるため、各地の猿を召集し、全世界にシーターの捜索隊を派遣しました。その中で、南に向かったアンガダ、ハヌマーンの1隊はサムパーティからシーターの居場所が南海中のランカー(島のこと。セイロン島とされる)であることを教わります。

第5巻 スンダラ・カーンダ(美の巻)

 風神ヴァーユの子であるハヌマーンは、海岸から跳躍してランカーに渡り、シーターを発見します。ハヌマーンは自分がラーマの使者である証を見せ、やがてラーマが猿の軍勢を率いて救出にやってくるであろうと告げました。ハヌマーンはラークシャサらに発見され、インドラジットに捕らえられましたが、自ら束縛を解き、ランカーの都市を炎上させて帰還しました。

第6巻 ユッダ・カーンダ(戦争の巻)

 ランカーではヴィビーシャナがシーターを返還するよう主張したが聞き入られなかったため、ラーマ軍に投降しました。ここにラーマとラーヴァナとの間に大戦争が起きましたた。猿軍はインドラジットによって大きな被害を受けながらも次第にラークシャサ軍を圧倒していき、インドラジットが倒された後、ラーヴァナもラーマによって討たれました。ラーマはヴィビーシャナをランカーの王とし、シーターとともにアヨーディヤに帰還しました。

◆今回公演された「ラーマーヤナ」 バレーの概要

 ラーマーヤナバレーは、デヴィ・シーター(Dewi Sita)との結婚にふさわしい男性を見つけるための闘いから始まります。アヨジャ(Ayodya)の王子であるラーマ・ウィジャヤ(Rama Wijaya)が最終的にその闘いに勝つことになります。

 闘いの後、ラーマとその妻シタそしてレクスマナ(Leksmana)はダンダカの森(Dandaka Forest)の中をさまよいます。

 ダンダカの森で、シーターは、ラバナ(Ravana)に誘拐され、アレンガ王国(Alengka Kingdom)に連れ去られてしまいます。悪いニュースに驚いたラーマは、彼女を取り戻すことを主張します。

 彼は、ハノーマン率いる猿軍団に、シタをアレンガから救出するための橋の建設を依頼します。この後、猿軍団とアレンガの巨人・魔人たちとの激しい闘いが繰り広げられます。

 物語は、ラーマが放った矢によってラバナが死んで終わります。そして、ラーマは再びシーターに会うことができます。はじめ、ラーマはシタが既に純潔では無くなってしまったと思い込み、彼女を拒みます。

 しかし、シタは彼女の夫に対する純潔と忠誠を示すため、自らに火を放ちますが、シーターは火に燃やされること無く、夫に対しての純潔を守っていたことを証明することが出来ました。最後に、ラーマは、彼女と再度結ばれ、物語はめでたしめでたしとなります。


ホテルで頂いたパンフレット

出典: Ramayana Ballet Pranbanan YOgyakaruta 2016


つづく