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<検証・八ツ場ダムB>
河川改修による
自然・景観破壊


青山貞一

掲載月日:2008年5月10日
無断転載禁



 環境総合研究所の北軽井沢研究室から車で約20分ほどのところに、日本最大のダム系公共工事である八ツ場ダムの工事現場がある。

 私たちは北軽井沢に行くたびに、幾度となく現場を視察し、工事や自然破壊の現状況を監視、「独立系メディア」でブログで公開してきた。

 そんな中、2008年5月2日〜5月6日に保養所に出かけた。そして八ツ場ダムの現場(長野原地区)に足を運んだ。


日本有数の渓谷景勝地で進む河川改修工事

 「自然・景観破壊そのもの、八ツ場ダム工事現場@」では、国道145号線の付け替え、新設県道、JR吾妻線と5本に及ぶ巨大な橋梁工事の現場を見た。

 ここでは、もうひとつの深刻な自然環境、自然景観破壊をもたらしている河川改修の現場を紹介する。


図1 群馬県長野原町の八ツ場ダム工事現場の全体図


図2 群馬県長野原町の八ツ場ダム工事現場の3次元図
 出典:八ツ場ダム、国土交通省

 以下の写真は、長野原町の東側で進む図1のCの河川改修工事である。見て分かるように、河川改修工事によって景勝、吾妻渓谷の景観は一変している。


巨大な河川改修工事、群馬県吾妻郡長野原町にて
撮影者:青山貞一、デジカメ ニコン CoolPix, 2008年5月4日


巨大な河川改修工事、群馬県吾妻郡長野原町にて
撮影者:青山貞一、デジカメ ニコン CoolPix, 2008年5月4日


 下の写真(撮影は2007年9月)は、図1の@近くの河川改修工事である。河川改修というよりは、高規格道路となる国道145号線付け替え工事への重機、トラックのアクセスのため、自然環境が破壊されていることが分かる。


群馬県吾妻郡長野原町にて撮影
撮影者:青山貞一、デジカメ ニコン CoolPix, 2007年9月15日


群馬県吾妻郡長野原町にて
撮影者:青山貞一、デジカメ ニコン Cool Pix, 2007年9月15日

 さらに以下の写真(撮影は2007年9月)は、図1の@Aの間で繰り広げられている自然環境、自然景観破壊である。


群馬県吾妻郡長野原町にて
撮影者:青山貞一、デジカメ ニコン CoolPix, 2007年9月15日

 上の写真は図1の地図にはない、既存の橋の上から撮影しているが、橋の反対側は以下の写真にあるように、まさに吾妻渓谷の一部となっている。


群馬県吾妻郡長野原町にて撮影
撮影者:青山貞一、デジカメ ニコン CoolPix, 2007年9月15日

 さらに、図1の地図にはないが、Aの橋梁工事のすぐ隣に以下のような「立派」な既存の橋がある。以下はその橋の上から撮影した、Aの橋梁工事である。

 これらの橋はもしダムができるとすべて水没することとなっている。工事のために図1にない橋をつくっていることになる。

 
群馬県吾妻郡長野原町にて撮影
撮影者:青山貞一、デジカメ ニコン CoolPix, 2007年9月15日


つづく