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増上寺・寛永寺の灯籠

世田谷区の実相院に17基 (12)

青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda
December 26 2017
独立系メディア E-wave Tokyo
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1.はじめに        2.ハードな歴史修正主義?  3.実相院紹介 
4.実相院の歴史      5.実相院の境内、伽藍   6.灯籠現地調査  
7.刻印確認調査@   8.刻印確認調査A    9.刻印確認調査B  
10.刻印確認調査C  11.調査結果   12.全体コメント


徳川家の紋章 
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-11-12

12.全体コメント

 もとより増上寺は浄土宗、寛永寺は天台宗です。

 なおかつ曹洞宗の実相院は、もともと徳川家ではなく、豊臣家系の寺です。実際、車をとめた駐車場の近くにある灯篭では、寄進者はじめあらゆる文字が削り取られており、また徳川家の三つ葉葵の紋章も削り落とされていました。

 これには唖然です。まさに、偽装です!
 

本堂外観の上部にあった豊臣家の紋章
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2017-12-22

 仏教は、大別してい大乗仏教と上座部仏教(小乗仏教)があります。そのうち中国、日本に流れた大乗仏教に対し、上座部仏教(小乗仏教)と呼ばれる仏教の源流はスリランカの上座部にあり、そのうちの大寺派がタイ、ミャンマー、カンボジア、ラオス等の諸国にも伝わって今も存続しています。

 
青山貞一・池田こみち:東南アジア最後の秘境 ミャンマー 現地視察報告 2016年6月

 そのうち中国、日本に伝えられた仏教、すなわち大乗仏教は戒律、規律が甘く、また一部の寺院は不動産業顔負けの拝金主義に陥るなど、その節操のなさは有名です。

 今回の灯籠問題との関連でも、宗派が全く異なり、かつ寄進先、すなわち徳川の各将軍家と異なる寺院が歴事上由緒ある灯篭を有償、無償を問わず西武プリンス系事業者から受け取り、賛同は本堂近くに何の由来の解説もなく配置しています。ここまでくると、極まった感があります。

 実相院で発見された増上寺、寛永寺の17基の灯籠は、増上寺、寛永寺に次いで大規模であり、全国的にも有数の数です。いうまでもなく、これらの灯籠には必ず、亡くなられた徳川将軍のどの将軍に対して誰が寄進したが刻まれており、灯籠の設置はどの寺に設置してよいものではありません。 ,

 実態調査では、私たちは住職やその関係者にインタビューをしていますが、実相寺では関係者不在なためでインタビューはかないませんでした。過去の調査では、多くの場合、西武系関係者から一基いくらで買わされたということが多く、売る方も買う方もその無節操さに驚きを隠せません。
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 本調査は、今回の実相院調査で、東京23区、東京多摩部、埼玉全県、千葉全県、長野全県で、ほぼ終了しました。

終了