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がんの予防

Cリンパ球を増やす方法−2

免疫療法

青山貞一 Teiichi Aoyama

November 10, 2014
Alternative Media E-wave Tokyo
無断転載禁
@がん細胞を攻撃、死滅させるリンパ球
Aリンパ球 NK細胞の詳細について
Bリンパ球を増やす方法−1(食事療法)
Cリンパ球を増やす方法−2(免疫療法)

 食事療法以外にも、リンパ球を増やす免疫療法があります。  1,2、3のブログで上説してきたようにリンパ球、とりわけNK細胞の存在と役割に着目した方法と言えます。
 
 この方法は、要約すると患者の人体から血液を採取し、その血液からリンパ球(NK細胞)を分離、培養し、それを人体に戻す、というもので、化学療法、物理療法(放射線医療)、外科両方とは異なる方法です。

 しかも、この免疫療法は、原理的に人間の循環機能により部位を問わず体の多くの場所に存在するがんに効果的が期待できる療法と言えます。

 このがん治療、がん予防の免疫療法は、現在、日本でいくつかのアプローチが行われており、さまざまな療法のバリエーションがありますが、ここでは、がん治療、予防に主眼をおき、ある程度進行したがんも含めて、NK細胞療法を用いた積極的な治療を行い、治療後の再発抑制、がんとの共存をめざすケイクリニック(医療法人社団、東京都千代田区紀尾井町)の免疫療法について紹介します。

 このNK細胞療法では、採血した血液の中からNK細胞の元となるリンパ球を分離培養します。数千倍に増えたNK細胞を通常の点滴で体内に戻します。 これにより体内に戻されたNK細胞ががんを攻撃し、がんの悪化や再発を防ぐことが期待できます。

 NK細胞は、がんだけではなくC型肝炎ウイルスを持った細胞も攻撃することが分かってきましたので、肝硬変や肝がんの危険を回避できることが期待されます。

◆NK細胞療法の手順と方針

手順

1. 採血(40ml)
2. リンパ球分離
3. ナチュラルキラー細胞選択培養
4. 随時フローサイトメトリーにより培養細胞の点検
5. 2〜3週間後、1000倍以上に増えたリンパ球回収。点滴で体内にもどす
6. 随時フローサイトメトリーにより、体内のリンパ球を点検し、治療効果を確認

 治療は1クールとして6回〜12回を目標に行い、経過を観察しながら更に治療を継続するか中止するか判断します。


出典:ケイクリニック(医療法人社団、東京都千代田区紀尾井町)

他の治療法との関係

 細胞毒性薬剤(化学療法)との併用は困難です。毒性が正常なリンパ球を痛めつけてしまいます。 このため、NK細胞療法を行うには化学療法を休止する必要があります。化学療法の主治医と相談することになります。

 ただし、外科療法(手術)、放射線療法、一般的な免疫療法等とは併用可能です。

副作用について

 自分自身の細胞をつかいますから副作用はありません。
 まれに、リンパ球戻し直後に、37°C程度の微熱を感じることがあります。

治療中の生活

 体力がある限り、制限はありません

 なお、この免疫療法は、保険の対象外となることが患者側にとってひとつの課題になります。