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下北・津軽半島の風力発電ファーム

A岩屋・風間浦村・佐井村


青山貞一

環境総合研究所(東京都目黒区)

掲載日:2014年5月30日
独立系メディア E-wave Tokyo
無断転載禁


速報1(17日)   速報2(18日)   速報3(19日)

@野辺地町・横浜町   C外ヶ浜町(旧三厩村)
A岩屋・風間浦村・佐井村   D五所川原市
B東通村・六カ所村   総括コメント



 下図は 青森県内にある主な風力発電ファームである。青森県内に早く200基の風力発電施設があるとのことだが、今回の現地視察では、そのうち「おいらせ町」、「深浦町」以外の風力発電ファームのすべてを視察することが出来た。


青森県内にある主な風力発電設備(基礎自治体別)

 下の表は、字が小さく見づらいが、1997年5月から2012年12月までの間に青森県内に設置された風力発電設備の一覧である。

表  1997年5月から2012年12月までの間に青森県内に設置された風力発電設備の一覧

出典:http://www.nedo.go.jp/library/fuuryoku/case/pref_02.html


◆2014年5月17日 後半


黄線が現地視察ルート  起点:青森市 終点:むつ市

◆2014年5月17日

☆ 岩屋エコパワー等風力発電(25基)
★ むつ科学技術館 
★ 中間貯蔵施設(RFS)日本原子力研究開発機構
☆ 風間浦風力発電
○ 大間崎
★ Jパワー大間原発建設工事現場
★ あさこはうす
☆ 佐井村風力発電
○ 佐井林道走破
□ 矢立温泉泊


東通村岩屋の位置

◆東通村

東通村(ひがしどおりむら)は、青森県下北半島の東北部に位置する村。下北半島の北東にある太平洋と津軽海峡に面した村で、北東端には尻屋崎があり、岬の付近に桑畑山がある。地形は平坦で標高の低い山が村内に点在する。東側の海岸付近にはいくつかの沼があり、多くの川が海に向かって流れる。集落は村内各地に点在している。村の地理的な中心である内陸部に、村の行政施設や体育館を核にした、住宅団地の形成を目指している。また、村の東部太平洋側に、東通原子力発電所を誘致している。

東通村
下北郡
団体コード 02424-4
面積 294.39 km2
総人口 6,986
推計人口、2014年2月1日)
人口密度 23.7人/km2
隣接自治体 むつ市上北郡横浜町六ヶ所村
村の木 イチイ
村の花 ノハナショウブ
村の鳥 オオセグロカモメ

出典:Wikipedia


◆東通村 岩屋ウィンドファーム

 2014年5月17日の午後、私達はむつ市にある旧斗南藩の史蹟を訪問し、むつ科学技術館を見学した後、東通村の尻屋岬に向かう途中にある岩屋ウィンドファームを訪問した。

 岩屋に近づくと沿道の先に大型の風力発電設備が見えてくる。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-5-17


出典:エコパワー株式会社

 またユーラスエナジーの事務所があった。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17

 さらに尻屋岬方向に北上すると、まさにウィンドファームと呼ぶにふさわしい30基近くの風力発電機が小高い丘に並んでいた。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2014-5-17

 現在、青森県は日本有数の風力発電施設の立地県となっているが、拠点の一つが下北半島北東部の東通村にある。なかでも岩屋ウィンドファームには多くの風力発電装置がある。

 岩屋には以下のように、エコパワー社とユーラスエナジー社による大型風力発電ファームが立地されており、それぞれ売電事業を実施している。現地で確認したところ25ないし30機の風力発電装置と変電、送電施設があった。

◆岩屋の風力発電

1998年4月   エコ・パワー(株) 岩屋風力発電所 東通村
         400kW 2基  800kW NEG-Micon 売電事業

2001年11月  (株)ユーラスエナジー岩屋 岩屋ウィンドファーム 東通村
         1,300kW 25基 32,500kW BONUS 売電事業

2003年 2月  エコ・パワー(株) 岩屋ウィンドファーム 東通村
         1,500kW 18基 27,000 NEG-Micon 売電事業



風力発電の仕組み    出典:エコパワー株式会社


エコパワー 岩屋ウインドパークにて
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


エコパワー 岩屋ウインドパークにて
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17

 下はユーラスエナジー社から岩屋ウィンドパークの写真である。地形を利用してうまく風車が配備されていることがよくわかる。日本でもその気になってやればできるのだ!


出典:ユーラスエナジー公式Web


エコパワー 岩屋ウインドパークの送電システム
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17

 看板を見ると、岩屋ウィンドファームの総出力は32500kwと書かれていた。ということは、この規模のウィンドファームが30あれば原発1基分となる勘定だ。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


風力発電設備の概念図
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17



変電システム
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17

 風力発電ファームを現地調査した帰り、突然、道路にでてきた野生の狐である。痩せこけており、ひとに餌をもらうためか、まったく逃げなかった。この写真は自動車(トヨタ、アクア)の車窓から撮影したものだ。これには皆、びっくりである。


岩屋の林道にいた本土狐 
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


◆風間浦村

 この後、私達は大間岬、大間原発を目指す。途中、風間浦村近くを通る。

◆風間浦村(かざまうらむら)

 下北半島北部、津軽海峡に面した本州最北端の村。村面積の大部分を恐山山地を構成する山地にて占める。青森県下北半島北部に位置する。恐山山地を構成する山々が海に迫り、わずかに存在する平野部に集落が点在する。

 中心となる集落は、下風呂(しもふろ)地区、易国間(いこくま)地区、蛇浦(へびうら)地区で、下風呂地区は古くより湯治場として知られる。山: 矢筈山(627m)、三界平山(346m)、目滝山(618m)、大石八森(626m)、三角山(282m)、折戸山(119m)。河川には 目滝川、易国間川、焼山沢、釜ノ沢がある。


出典:風間浦村

風間浦村
下北郡
団体コード 02425-2
面積 69.60 km2
総人口 2,213人(2014年2月1日)
人口密度 31.8人/km2
隣接自治体 むつ市下北郡大間町
村の木 ヒバ
村の花 ハマナス
村の鳥 カモメ

出典:Wikipedia

 事前調査したように、この風間浦村にも風力発電機があった。ただし、夕方も近づくので、風間浦村は遠くから見るだけとする。上の村紹介にもあるように、風間浦村は、漁業以外は山がそのまま海に落ちる間のわずかな土地で農業を営む人口わずか2200人の村である。

◆風間浦村の風力発電

1997年5月 エネコジャパン(株) 青森県風間浦村
        400kw  1基  総合出力400w
        NEG-Micon 売電事業

1997年12月エコ・パワー(株) [蛇浦風力発電所](旧(株)下北風力発電研究所)
       青森県風間浦村
       400kw  1基  総合出力400w
       NEG-Micon 売電事業


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17

 この後、本州最北端の大間見崎、Jパワーが建設中の大間原発を視察した。大間町にも風力発電機が計画されているが、現在環境アセスメント手続中のようだ。

 下は標高22mにある公園から撮影した工事中の大間原発である。 


下北半島大間崎       

撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


大間原発建設工事現場   標高(TP)22mの丘から撮影 
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


◆佐井村

 大間原発工事現場を視察した後、私達は大間町から佐井村を経由し、この日宿泊する矢立温泉に向かう。その途中、佐井村の風力発電機を視察した。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17

◆佐井村の風力発電

2011年12月
      さくら風力(株) 青森県佐井村 
      出力 1,703kw  1機  総出力 1,703
      Enercon 売電事業

◆佐井村

 佐井村(さいむら)は、青森県下北半島の西側にある村である。

 津軽海峡に面しており、晴れた日には対岸の北海道を見渡せる。村面積の多くを恐山山地を構成する山地にて占め、海岸線沿いの平地部分に集落が存在する。冬季には津軽海峡よりの風が強く吹き付ける。山間部は深雪となるが、平野部は強風によりあまり積もることはない。

 青森県下北半島の西岸に位置する。行政区域は東経140度16分 - 140度57分、北緯41度12分 - 41度28分[1]で、南北に細長い形状を成す。恐山山地を構成する600mから800m級の山々に周囲を囲まれ、集落は海岸線に沿って8集落(北から原田、古佐井、大佐井、矢越、磯谷、長後、福浦、牛滝)が、山間部に1集落(野平)が点在する。佐井地区(大佐井、古佐井地区)に人口の6割近くが集中する。山は 荒沢山 (672m)、大作山 (776m)、縫道石山 (626m)、アンド山 (646m)、河川は 大佐井川、古佐井川がある。

佐井村

佐井村
下北郡
団体コード 02426-1
面積 135.03 km2
総人口 2,269人(2014年2月1日)
人口密度 16.8人/km2
隣接自治体 むつ市下北郡大間町
村の木 ヒバ
村の花 スカシユリ
村の鳥 ミサゴ
出典:Wikipedia


つづく