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Super NOISE(W)とは
風力発電の立地に関する自主アセスメントや環境影響評価において、主要な予測項目である騒音・低周波騒音、景観(定量評価)、日影・シャドーフリッカーのすべてを、ひとつのソフトで一体的に予測できる統合型システムです。
国内外の標準的な評価手法に対応し、風力発電に関する日本の標準モデルや国際モデルを用いた予測・評価が、わかりやすい操作で効率的に行えます。
可視化機能と直感的な操作により説明資料や住民向け提示にも活用できます。
また、複雑な地形も簡便に作成でき、立地場所や風車の規模・数を変更しながら、短時間で繰り返しシミュレーションを実施可能です。
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以下の項目はSuperシリーズ共通の内容としてSuperシリーズ共通仕様に掲載しておりますのでリンク先をご覧ください。他にも予測モデルの一部など複数システムで共通した内容は共通仕様に掲載しております。
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騒音・低周波音
1基からウィンドファームまで、以下のモデルを用いて騒音および低周波音の予測を行います。
■風力発電アセスの指針(「風力発電のための環境影響評価マニュアル 第2版 (NEDOマニュアル)」および「小規模風力発電事業のための環境アセスメントガイドブック」)
以下を考慮した騒音予測モデル
- 距離減衰
- 大気吸収減衰: 0.005dB/mの方法、ISO9613-1の方法
- (回折減衰:NEDOマニュアルのモデルでは回折減衰を考慮していないため、下記のASJ CN-Modelを組み合わせて地形等による回折減衰を考慮できます。
)
■ASJ CN-Model
上記のモデルにASJ CN-Model の式を組み合わせることで回折減衰を含む次の要素も考慮できます。
- 地形:回折減衰 、予測点高さの考慮
- 遮音壁:複数遮音壁の回折減衰、反射(鏡面反射、吸音率考慮)、透過する騒音(透過損失考慮)
- (共通仕様参照)
- ※ASJ CN-Modelは建設工事騒音予測モデルですが、回折減衰量を計算する式が建設工事騒音等の周波数特性を前提としているほかは、汎用に用いることができます。
そのためASJ RTN-Model 2013はASJ CN-Model 2007と同じ予測式が示されています。
(ただしASJ RTN-Model は 2018 から複数遮音壁、幅のある遮蔽物等に対する計算方法が改良されています。)
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■ISO9613-2:1996
- ISO(国際標準化機構)の騒音の屋外伝搬予測式です。日本では風力発電の環境影響評価で用いられることがあります。
- (共通仕様参照)
■ISO9613-1:1996(JIS Z 8738)
■対象周波数(各モデル共通)
- 騒音、低周波音の予測が行えます。
- (共通仕様参照)

複数の風車の騒音予測の例(3次元表示) |
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景観(定量評価)
以下の4種類の方法で、定量的な景観予測を行います。一般に「可視・不可視領域」「垂直見込角」がよく用いられます。
■可視・不可視領域(可視風車数)
- 地形を考慮して、風車が見える範囲(可視領域)を表示します。
- 複数の風車がある場合には、地点ごとに見える風車の本数を色分け表示します。
- 地点ごとに見える風車の一覧をCSVで出力できます。

可視領域の例(見える風車の数による色分け)

可視領域の3次元表示例

風車の設定画面
座標、風車の寸法、騒音予測関連データ等の設定 |
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■垂直見込角
- 風車の見える大きさが景観に与える影響を評価するため、最も大きく見える風車が視野に占める垂直方向の角度(垂直見込角)を計算します。
-
- 指定した複数地点に対し、風車をどこに設置した場合に垂直見込角がどの程度になるかを面的に評価し、立地候補地の検討にも活用できます。

垂直見込み角の例

垂直見込み角の3次元表示例

垂直見込み角のコンター表示例 |
■仰角(上端・下端)
- 風車が見える上端や下端の、水平に対する角度(仰角)を計算します。
- 「仰角が18°になると圧迫感が感じられ始め…仰角10°付近は…目につきやすい」(道路環境影響評価の技術手法(H24)より)といった指標を参考に評価できます。
■水平視野角
- ・垂直見込角と同様に、風車の見える大きさによる景観影響を評価しますが、こちらは水平的な広がりを対象とします。
- ブレードが回転する円の横幅が視野に占める角度(水平視野角)を、全風車について合算し、総合的なインパクトを評価します。
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日影・シャドーフリッカー
■日影・シャドーフリッカー
- 日影:回転するブレード、タワー、ローターによる影を予測します。
- シャドーフリッカー:回転ブレードの影によって地上にちらつきが生じ不快感やストレスの原因となります。風車停止中は影響がないため稼働率を考慮します。
年間の気象データ(1時間値または10分値)に基づいてブレードの向きや稼働状況を反映した予測も可能です(風向は角度指定も可能 )。
■年間時間・日最大時間
- 年間時間:期間中に影がかかる合計時間
- 日最大時間:影響時間の最も長い日の時間

年間日影時間予測の例

日最大日影時間予測の例 |
■対象期間・時刻等の指定
- 対象期間:通年、冬至、夏至、春分・秋分、または任意の期間
- 対象時刻:24時間または指定の時間帯
- 計算間隔(日・時間):計算精度と所要時間のバランスを調整できます。(計算時間の違う地点計算・メッシュ計算で別設定可能
)
- 太陽高度角下限値:地平線近くの建物、地形の影響を考慮し一定高度以下を対象外とする(日の出直後、日没直前)

冬至1日の日影図(1時間刻み)の例 |
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■緯度経度の考慮
- 地形作成時に設定した緯度・経度に基づき、太陽の位置と高度を年間通じて時間ごとに計算します。
■影の形状の想定
- 日影・シャドーフリッカー予測:ローター面が太陽に垂直な状態(影最大)の想定
- シャドーフリッカー予測:気象データの風向に応じた向きも想定可能
- 日影予測:タワー・ナセルのみの影計算にも対応
■地形の考慮
- 風車設置位置の地形高さを考慮
- 予測対象範囲の地形による影の形状への影響の考慮
- 地形による影がすでに存在する範囲では風車の影はかからないため除外します。
■到達距離指定
- 風車から遠くなれば影が薄くなるため、影が到達する最大距離を指定することもできます。

数値地図(標高)から作成した地形データ表示例 |
■各国の指針値・日本の指針値による評価
- シャドーフリッカー・影がかかる年間合計時間が30時間/年を超えないこと(ドイツ、英国、デンマーク、カナダ)
- シャドーフリッカー・影がかかる1日の時間の年間最大値が30分/日を超えないこと(ドイツ、英国、デンマーク)
- 日本の指針:
- 1時間又は30分毎の日影図の作成
- 1時間日影から5時間日影までを1時間又は30分毎の等時間日影図の作成
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便利な諸機能
以下は Super NOISE(W)特有の機能です。他に共通仕様に示すものがあります。実務を効率的に行うための様々な機能があります。以下はその一例です。
■地形データ作成
- 国土地理院の基盤地図情報(標高)などに対応しており、広い範囲の正確な地形を簡単に作成できます。(共通仕様(P.7)参照)。(共通仕様参照)
■複数の座標系への対応
- 風車の座標等の入力・出力において、以下の座標系を用途に応じて切り替えて使用できます。
- 予測範囲の原点からの距離
- 平面直角座標系(公共座標系・19座標系)
- 緯度経度
■地形による風車の遮蔽状況の表示
- 予測地点から風車が地形によりどのように遮蔽されて見えるかを確認するため、地形の勾配を表示したグラフ上に、予測地点から風車設置地点の地盤面・ローター中心・ローター頂点へ向かう3本の線を表示します。
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風車の地形による遮蔽状況の表示例 |
■日影・シャドーフリッカーの詳細分析
- 地点ごとに、どの風車からいつ影響があるかを詳細にCSVファイルに出力し、きめ細かな対策検討に活用できます。
- 毎日の影響時間
- 毎日・毎時間の影響時間
- 毎日の影響時間の時間範囲
- 全計算結果における影の有無の一覧
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予測結果表示

複数の風車の騒音予測の例(カラーメッシュ)

複数の風車の騒音予測の例(コンター)

複数の風車の騒音予測の例(コンター塗りつぶし) |
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騒音勾配・地形勾配グラフの例

任意の視点からの景観3次元表示

任意の視点からの平面予測結果3次元表示 |
応用分野の例
- 構想段階、計画段階の配置検討、
- 環境影響評価、自主アセスメント、
- 近隣地域への説明など各段階で活用できます
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■お問い合わせ先■
株式会社 環境総合研究所
〒152-0033 東京都目黒区大岡山1-31-9-401 TEL 03-6421-4610 FAX 03-6421-4611
連絡先メールアドレス:office@eritokyo.jp(担当:鷹取)
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