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■3日目 ●カステレット要塞、人魚姫像 朝一番にホテルを出発し、カステレット要塞に行き、戻りがてら観光することにした。カステレット要塞は5角形で、五稜郭そっくりの形状をしている。公園のようになっており、周りはランニングやサイクリングをしている人がいた。隣接する海岸には有名な人魚姫の像があるが今は上海万博のデンマーク館に貸し出されている。それを承知で行ったのだが、信号待ちの車の女性ドライバーから呼び止められ、人魚姫は中国に行ってるけど、とわざわざ親切に教えてくれた。 カステレット要塞外掘 カステレットは現在でも軍事施設として使われているが、昼間は中央を横断する道路を一般の人が通ることが出来る。道路の両側にはフェンスもなく、施設の建物が並んでいるだけで、標示がなければ現役の施設には見えなかった。道路では数名の迷彩服の兵士とすれ違った。 カステレット要塞案内図 カステレット要塞中央道路 掘を渡って海に出て、人魚姫像が本来ある場所に行ってみた。人魚姫像があった場所には大きな映像ディスプレイがあり(ただし修理中?で前に立てた三脚上で作業をしている人がいた)、陸側にはデンマーク語、英語、中国語で、万博への貸し出し経緯等の説明があった。11月まで万博のデンマーク館の中心部に行っており、その代わり中国人アーティストAi Weiweiの現代アートが展示されていると書いてある。修理中?のディスプレイには本来はこのアートが標示されていると思われる。人魚姫像が見られないのは残念だが、人魚姫像がないこの場所を見られる機会はもっと貴重かもしれない。 人魚姫像の留守 人魚姫像の留守 英語の案内板 沖合の帆船 ●アマリエンボー宮殿 同じくカステレットの近くにあるゲフィオンの泉と教会を見て、アマリエンボー宮殿に向かった。アマリエンボー宮殿の近くに9時48分頃についたが、そこには長蛇の列があった。何の列か分からなかったが並んでみたところ、改装された宮殿の一部の一般公開に並ぶ列であることが分かった。1時間並んで宮殿に入った。宮殿の中は撮影禁止なので写真は無いが、古典的な装飾の部屋から始まり、最後の方の部屋の壁面には現代的な画が描かれていた。 ゲフィオンの泉と教会 アマリエンボー宮殿見物の列 アマリエンボー宮殿 特に印象的だったのは、アフガニスタンの戦争を象徴する砂漠の中で飛ばされる兵士を描いた画だった。デンマークからも兵士が派遣され、亡くなった兵士を描いたものということだ。考えてみれば、歴史的な戦役や政治的な出来事を描いた壁画、天井画も当時からみれば、まさにその時代時代のリアルタイムな血なまぐさい出来事であろうからアフガン戦争の画があっても不思議ではない。単に歴史的、装飾として美しいというだけではない時代時代の権力者と宮殿というものを思い起こさせられる壁画だった。オーデンセで見た貧しいアンデルセンの生家、後日訪れたスウェーデン・ストックホルムのスカンセンや北方民族博物館で見た貧しい農村、地方の豪農の家などと合わせるとより立体的に当時の国の形が見えるような気がした。 宮殿を出たところで少し雨が降ってきた。レストランを探してデンマーク料理の昼食を取った。コペンハーゲンといえばCOP15の開催地である。レストランの近くの郵便局でCOP15の記念切手を購入した。 郵便局(手前は工事) 街角でみかけた犬 ●ローゼンボー城 その後、ローゼンボー城のある庭園を訪れた。庭園そのものは無料で入れるひろびろとした公園であり、その名のとおりバラ園がある。犬連れは可能だが自転車は進入不可である。大勢の人が散策していた。ローゼンボー城への入場は有料であり、原則として撮影禁止である(有料で撮影は可能)。現在は王室コレクションを展示する博物館である。なお敷地の一部は軍隊の建物とグラウンドとなっており、兵士がグラウンドでスポーツをしていた。 ローゼンボー公園入口 犬連れ可 公園内 ローゼンボー城 ●ラウンドタワー その後、1642年に建造されたというラウンドタワー(34.8m)に行った。ラウンドタワーに繋がっている横の建物は1階が教会、上の方には元図書館(現在はギャラリー、一部はコンサートホール)がある。図書館は1657年から1861年までスペースが無くなるまで大学の図書館として使われていた。当日はアフリカ風のアートが展示(入場無料)されていた。 ラウンドタワー ラウンドタワーの内部は螺旋状の坂道でこれが屋上まで続いている。途中に部屋は無い。ラウンドタワーの屋上からはコペンハーゲンが一望できる。教会の尖塔の他には特に高層ビルもないから、市内を見渡すのには十分である。遠くには風力発電も見える。風力発電は市内、オーデンセに向かう列車の風景にも多数みられた。日本で見られるような大型のものもあれば比較的小さなものもある。陸上にも洋上にも設置されていた。 ラウンドタワー内部 ラウンドタワー屋上からの光景 ランドタワー周辺 飼い主を待つ犬 その後、市内散策を楽しんだり買い物をしたりしながら、アマガー広場に出た。アマガー広場のジョージ・ジェンセン、ロイヤルコペンハーゲンの前では、いつも演奏やパフォーマンスが行われており、大勢の見物客が集まっている。写真はジョージ・ジェンセンの窓から見た広場である。 アマガー広場のパフォーマンス いくつもの路上パフォーマンスを横目に賑わっているメインストリートを歩きながら中央駅に戻ったところで16時20分頃となった。この日はこれから飛行機でスウェーデンのストックホルムに移動である。 つづく |