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普天間基地問題の集会に参加して

鷹取敦

6 June 2010
独立系メディア「今日のコラム」


 6月6日、浅草公会堂で「普天間基地撤去!米軍新基地建設を許すな!6・6いかりの大集会」が開催された。浅草公会堂は観光地としても有名な浅草寺のすぐ横にある。好天だったこともあり大勢の外国人を含めた観光客、人力車で賑わっていた。

 集会の主催は「6・6集会実行委員会」、主催者によると千人を超える人が参加したそうである。これまでそのような集会に参加したことがないという学生二人組とたまたま隣り合ったが、このことからもこの問題に対する関心の高さを感じた。

 配付資料には、稲嶺名護市長、伊波宜野湾市長、徳之島の自然と平和を考える会の椛山会長、山内参議院議員からのメッセージに加え、呼びかけ発起人(10名)、呼びかけ人(百人超)、賛同人(二百名超?)のリストとメッセージが掲載されていた。こちらも弁護士、大学教授からジャーナリスト、議員、アーティスト、市民活動まで大勢かつ多岐にわたる。

 企画された時点では鳩山首相の辞任は予想もされていなかったと思われるが、当日は鳩山首相辞任、菅新首相就任直後で新閣僚がほぼ固まった日と重なる絶妙のタイミングだった。

 集会は学生2人の司会で行われ、主催者の古川路明氏の挨拶で始り、ビデオ上映が行われた。ビデオは普天間基地に関わるもので、鳩山首相、菅新首相に至るものから、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガニスタンにおける米軍との沖縄基地の関わりから先日の沖縄での県民大集会までの各局のニュース映像を編集し、短いコメントを挟んだものである。沖縄と戦争との関わりを改めて思い起こさせるものであった。

 その後、普天間基地反戦地主の上原成信氏、沖縄現地として学校の先生からの報告、集会に寄せられたメッセージの紹介、休憩を挟んで実行委員からの問題提起の後、パネルディスカッションが行われた。パネルディスカッションでは、実行委員のあらい氏が司会で、上原成信氏、荒尾剛氏、柴垣氏がパネリストとして、主に会場からの質問(質問票に記入されたもの)について、それぞれが意見を述べる形で行われた。

 最後に集会アピールが採択され、閉会の言葉とともに終幕した。

 集会で取り上げられたのは、
  • アメリカと交渉するのではなく、沖縄等の負担を受け入れる地域への説得に終始した鳩山政権(首相、官房長官、外相等)の問題、
  • 菅新首相も日米共同声明を前提にすると発言したこと、
  • 普天間の基地の移設問題としてではなくて、日米安保条約の問題として取り組むべきという問題提起、
  • これまでの政権も含め「沖縄の負担軽減」と言われ続けたのに実態は負担強化でしかなかったこと、
  • 日常的な戦闘機・ヘリの爆音で幼児が低体重となったり、学校でも授業が日常的に中断させられたりしている現状
  • 韓国の哨戒艇の沈没事件では北朝鮮がやったことになっているが、信用できない点があるのではということに加え、この事件をきっかけに米日韓軍事同盟が強化されようとしているのではないかという指摘
  • 日米安保条約の条文は変わらないが、安保の意味が変わってきていること
を含む問題提起、現地の情報等、多岐にわたった。

 テレビ、新聞等における断片的、一面的な情報だけでは、推し量ることの難しい現地の実情、そしてそれら大メディアに取り上げられることがほとんどない問題提起が行われた集会であった。

 浅草公会堂から一歩外に出ると、ヘリの爆音等の聞こえることがない、平和な観光地・浅草の光景が広がっているのが対照的であった。