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日韓環境アセスメント国際シンポ
〜韓国・釜山大学にて(1)〜


鷹取 敦

掲載日:2008年12月1日


 11月28日・ソウルに次ぐ韓国第二の都市であり日本にもっとも近い都市でもある釜山で開催された「第4回日韓環境アセスメント国際シンポジウム」に参加した。

 直前まで中国・武漢で開催された「International Workshop on SustainableAsia」で基調講演をされた武蔵工業大学環境情報学部の青山貞一教授(環境総合研究所代表取締役所長)が中国の大気汚染のため喘息により体調を崩されたため、直後に開催された本シンポジウムへの日本側発表者として青山教授の代わりとしての参加であった。

★International Workshop on Sustainable Asia
http://eritokyo.jp/independent/aoyama-col8139.htm

 本シンポジウムは日韓双方の環境アセスメント学会の共同で開催されており、前回は2006年に武蔵工業大学において開催されている。

 今回の釜山大学でのシンポジウムは、気候変動にかかわるシンポジウムと合わせて Korean Society of Environmental Impact Assessment Fall Conferenceand 4th Korea-Japan EIS Symposium - Climate Change and Impact Assessment- として開催されたものであり、日韓国際シンポジウムはこの2日目として位置づけられていた。


 日韓国際シンポジウムには日韓双方の環境アセスメントに関わる研究者・実務者が参加し、双方から研究発表が行われ、その後パネル討論が行われた。2日目にはラムサール登録地である牛浦(ウポ)等への視察が行われ、これにも参加した。

 以下はこのシンポジウム等への参加の概要である。


■2008年11月27日(木)現地入り

 成田空港より大韓航空716便(JALとのコードシェア便)により、釜山空港に到着した。定刻で成田空港14時発、釜山空港16時20分着、2時間20分だから那覇空港よりも近い。この近さと相まって、最近の経済状況により韓国ウォンがこれまでの半分ほどに下落したこともあり、日本からの観光客が増えているという報道もある。

 円からウォンに替える時の換算レートは1ウォン=約0.08円である。ちなみにウォンから円へのレートは約0.05円であり、現金の場合の換算レートの差(つまり銀行の取り分)は他の通貨と比較してかなり大きく設定されている。送金の場合には6.8円と6.4円程度でこの差は小さい。現金での換算レートの「差」の大きさに驚いた。これは空港だけでなく銀行でも同程度のレートとなっており、旅行者には不利な換算条件となっている。

 空港から宿泊を予定している釜山大学のサンナム国際会館まではバスと地下鉄を利用した。タクシーでも日本円に換算して2,000円程度と事前に聞いており、タクシーの方が分かりやすくていいと勧められていたが、せっかくなので現地の公共交通機関を利用することにした。空港から利用したのはいわゆるシャトルバスではなくて路線バスで、どこまで行っても固定の1,500ウォン=120円(現金の場合の換算レート1ウォン=0.08円とする、以下同じ)ときわめて安い。

 ちなみに多くの日本人参加者は空港からタクシーを利用したと後で聞いたが、その値段は2,000円に近い場合もあれば、6,000円近く取られた人もいるという。渋滞の時間帯でもありそのためにメーターが上がった可能性もあるが、外国人相手の不当な価格だった可能性もある。筆者も空港でそれらしいドライバーに声をかけられたが、相手にせずにバス停を探し307番のバスに乗り込んだ。

路線バス

 路線バス利用の(韓国語の分からない)日本人にとっての難点は、降りるべきバス停(今回は地下鉄に乗り換える東莱駅)がわかりにくいことである。バスのアナウンスは韓国語で、バス停の表示もハングル文字の下に小さくアルファベットの表示があるだけで、アルファベットを確認出来たとしても、そのバス停を出発した直後になってしまう。そのため、あらかじめ用意しておいたバスの路線図(バス停の駅名の表示はほとんど無い)と、地下鉄の路線図を交互に比べながら、現在の位置を推測し、目的地に近づいた頃に他の乗客に確認することとした。幸い、韓国では若い人が英語をまともに話せる割合が日本と比べてきわめて高いので、会話には不自由しない。

 たまたま後ろの席に同じシンポジウムに参加される伊藤教授(江戸川大学)ご夫妻が乗り合わせており(後日、伊藤教授ご夫妻であることが分かった)、ご夫妻も他の乗客に降りるバス停を確認されており、無事に目的の東莱駅で下車することが出来た。

 地下鉄(といってもこのあたりは高架上を走っている)に乗り換え、4駅目の目的の長箭駅で降りた(ちなみに伊藤教授は2つ手前の駅)。料金は1100ウォン(88円)であった。なお、バスでも電車の切符の自動販売機でも1万ウォン札(約800円相当)は使えない。バスではおつりの用意が無いし、自動販売機でも受け付けられないので、千ウォン札(80円相当)か百ウォン玉(8円相当)を用意しておく必要がある。

地下鉄券売機

 宿泊先のサンナム国際会館の地図があらかじめ用意できなかったため、最寄りの駅のインフォメーションで聞いたが(対応してくれた方は流暢な英語でした)、分からずコンピュータで探してもらった。それもあいまいな地図なので近くまで行ったらそばの人に聞いて欲しいと言われ、その通りにして国際会館にたどり着いた。渋滞時間に重なることもり、空港から約2時間を要した。

長箭駅

 釜山大学は1946年設立され、釜山広域市内等3カ所にキャンパスを持つ国立大学であり、今回の会場でもあり、サンナム国際会館もある長箭キャンパスは非常に広い。その中のサンナム国際会館はあまり知られていないようで、駅で分からなかっただけでなく後日利用するタクシーの運転手も大学構内に入ってから、学生に場所を尋ねていた。

 宿ではインターネットが使えるということなので、フロントで接続の方法を確認して、インターネットに接続、仕事等のメールの対応をした後、翌日の発表の準備を行った。

 その後、外に食事に出たが、大学街でもあり人の少ない時間帯に開いている店は少ない。学生が集まっている店をみつけて(英語が通じないながらもなんとか注文し)食事をして、宿にもどった。

つづく