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ケニアで動物保護が壊滅的

坂本龍一

掲載日:2008年1月26日

転載禁


坂本です。

 混乱が続くケニアで、動物保護が壊滅的なようすです。
 現地に住んでいる知り合いからのメールを転送します。

ケニアの暴動は悲しい限りです。この1ヶ月でケニア中で1000人 以上の死者が出て、家などが焼かれて家なしになった人たちも50万 人以上も出ています。

 おとといはODMのMP(member of parliament、国会議員)が何者かに暗殺された後、アナンが同席してキバキ大統領とライラの会見があったけど、全然問題を解決しない話でガックリでした。キバキは影響を受けている地区に32この警察署を作る」などと傷に絆創膏を張るだけの問題解決法しか報道せず、根本的な問題解決方法はいっさい報道なし。

 しかし、ナイロビのスラムではパンガ(山刀)で群衆が人を切り刻んで家を焼き払ったりされているのに外国人や上流ケニア人社会の生活には「暴動がある場所にいかないように気をつける」など以外は、実際的な危害はありません。

  しかし、このケニアの失態による影響で経済は大打撃を受けています。ケニアの大切な紅茶産業ではカレンジン族の土地でカレンジンが暴れていて、切り花産業のナクルとナイバシャではキクユ族の土地なのでキクユがルオー族を殺し、観光業はお客が来ないので90%近くのビジネスがなくなり、コーストの方や多くの公園のロッジも客より従業員が多いので営業をし閉鎖してる状態です。

 観光客が来なくなったマサイマラ国立保護区はパークフィーが激減し、レンジャーたちの給料や密猟対策の資金がなくなって大変です。マラコンサーバンシーは海外からの寄付などの頼らず今まで保護区の入園料のみで密猟対策や道修復などの保護区管理を続けていたので、観光客が来なくなった今、レンジャーたちも解雇され、保護区を密猟者から守りきれなくなりつつあります。

 2002年から970人もの密猟者を逮捕してきたレンジャーたちも資金がなくなり、今、マサイマラは密猟者が攻め込む事が可能な土地になりつつあるのです。今まで政府のお金や海外からの寄付に頼らずに入園料だけで活動をするという自立したスタンスを取っていたマラコンサーバンシーは、危機に立たされています。

 肉食獣による家畜被害の損害賠償も払うことがままならない中、マサイが家畜を襲った肉食獣の報復の為、ついおとといもライオンのオスが槍で殺されました。たった1ヶ月で保護区を守る資金が観光客の激減によってなくなってしまい、レンジャーもこの広大なサバンナのパトロールも出来なければ、密猟者を捕まえるオペレーションも不可能だし、密猟罠を回収することだって出来ません。

 マラコンサーバンシー(保護区管理施設)がマサイマラ国立保護区を守る為に、現在、世界的に有名な環境保護リーダーの人類学者リチャード・リーキー博士とマラコンサーバンシーで、「マサイマラを救おう!」というキャンペーンを初めています。マサイマラへの観光客は約半年以上は戻って来ないと予測されています。

 マラコンサーバンシーとその他大勢のマサイマラを大切に思っている人たちは、その半年間の保護区管理資金 USD150,000 を集めようとしています。マサイマラに遊びに来た事のある人、そして、今後マサイマラでサファリをしたいと思う人。どうかマサイマラの動物を守るレンジャーたちをサポートしてください。

 密猟者たちは観光客が来なくなり、レンジャーたちも出動出来なくなり、密猟も今後エスカレートしてしまうでしょう。そんな状況にならない為、マサイマラに実際に来れなくてもレンジャーをサポートしてくれる人たちを探しています。

 現在のケニアには暴動があり怖くて観光に来れないかもしれませんが、実際に現地に来なくてもレンジャーをサポートしてあげることでマサイマラの保護に参加することは出来ます。

 マサイマラへ遊びに来ていた人たちは世界各国から来ていました。日本からもこのキャンペーンに協力していただけることを祈っています。

詳しい事情はこのサイトを参考。

http://wildlifedirect.org/blogAdmin/richardleakey/2008/01/30/
crisis-looming-in-the-mara-please-help/


マラコンサーバンシーへの寄付はこちらでお願いします。
http://wildlifedirect.org/blogAdmin/maratriangle/

このメールをより多くの人に送るのにご協力ください。

マサイマラ国立保護区を守る為のキャンペーンや資金集めに協力してくだされる団体があったら、マラコンサーバンシーまで連絡ください。

Mara Conservancy
P O Box 63457
Muthaiga 00619
Nairobi, Kenya
Tel : +254 20 3749 632/6, 3749655/1/4/6/8
Fax : +254 20 3749636/3740754/3740721
Email: mara@triad.co.ke

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