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高尾山の自然と生活環境を守る
天狗集会参加記


鷹取 敦

掲載日:2005.7.25


 7月25日に開催された、通称「天狗集会」に初めて参加した。「天狗集会」とは正式には「第21回高尾山にトンネルを掘らせない集会と天狗のパレード」である。

 八王子市裏高尾地域に建設されている圏央道(首都圏中央連絡自動車道)八王子ジャンクション・トンネルから、高尾山の自然環境と地域の生活環境を護る運動が主催しているイベントだ。

 久しぶりに訪れる裏高尾では、圏央道と中央道を結ぶジャンクションのランプ部分の建設が進んでいた(写真1)。圏央道はまだ工事中であり自動車は走っていないが、既存道路である中央道の騒音が圏央道ランプの裏側に反射し、これまでより騒音がうるさくなっているように感じられた。いわゆる「高架構造の裏面反射」という現象である。対策が講じられなければこれだけでも相当の環境悪化となるだろう。



 計画地内の梅林、地元の地権者が所有している敷地で開催された。例年よりも使える敷地が狭くなっているそうで、やや窮屈ではあったが、出店もありおおよそ400人(?)もの方々が参加されているようで大変盛況だった。(写真2)



 イベントへの参加者は環境を護るための運動に取り組んでいる方、地元の方、裁判に関わっている弁護士、専門家だけでなく、各地で道路問題、公共事業問題、健康被害問題に取り組んでいる方々、川辺川、三番瀬など川、海の環境を護るために取り組んでいる方々、各政党の地方議員、国会議員などバラエティに富んでいた。

 東京高裁八王子支部の判決後のイベントでもあり、地元の方、弁護士、専門家などの参加者からは、地裁判決が多くの面からみて、杜撰なものであるとの指摘が相次いだ。

※下記は判決に関する過去のコラム
http://eritokyo.jp/independent/nagano-pref/aoyama--col3017.html
http://eritokyo.jp/independent/nagano-pref/takatori-col0015.html

 関係者、各団体、議員からの挨拶、報告など固い内容だけでなく歌、ギター、トランペット、踊りなど大変活気があり、にぎやかなものだった。主催者によると例年以上に盛況だったようで、事務局長の橋本さんも大変にご機嫌だった。事務局長は今後、若い世代にバトンタッチし、世代交代を図っていきたいということだった。

 現地でのイベント終了後は、巨大な天狗の御神輿2つを担ぎ、高尾駅の先までにぎやかにパレードが行われ、17:30頃現地に現地解散となった。(写真3)



 幸いにして雨も降らず、また暑すぎることもなく天候に恵まれ、現場で進行している工事の影響を肌で実感つつも、高尾の自然の大切さを新たにし、それを護ろうという人々の熱気を感じた1日だった。