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福井日銀総裁を
辞めさせない都合

日刊ゲンダイ

掲載:2006年6月20日


─ Dailymail Businessより ──────
■ 村上ファンド事件
■ 福井日銀総裁を辞めさせない小泉政権の都合
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◆ 大物議員も絡んでいる!? ◆

 海外メディアも一斉に批判を始めた日銀総裁の村上ファンド出資問題。「究極のインサイダー取引」などと国内外から集中砲火を浴びているが、当の福井俊彦総裁(70)は「職責をまっとうすることで国民の信頼を得たい」と辞任を否定。

 辞めたくても辞めさせてもらえない事情があるようだ。

◆ 安倍官房長官と親戚のウシオ電機も出資者 ◆

 そもそも“村上人脈”は政官財界に広がっていて、福井総裁のような出資者のケースはゴロゴロしている。財界では宮内オリックスに続き、17億円を運用していたウシオ電機が資金を引き揚げる方針を固めたばかりだ。

 「牛尾会長は政府の経済財政諮問会議の議員を務め、安倍官房長官とは兄嫁の父が牛尾氏という親戚関係です。政界にも出資者がいると勘繰られても仕方がないし、実際、かなりの大物議員がかかわっているともっぱら。

 騒動が飛び火したらポスト小泉レースにも影響を及ぼしかねません。ある閣僚も『村上逮捕は政権中枢を直撃するから、総理は国会を閉じた』と言っています。

 ここで福井総裁が辞めると『出資者は辞任』という前例をつくってしまう。だから、政府・与党はハナから福井総裁を辞めさせないと決めていたのです」(官邸事情通)

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■ あす注目の株主総会 オリックス宮内会長「村上との関係」を弁明するか
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▼ 「株価は急落。説明責任ある」 ▼

「ごめんなさい」ぐらいは聞けるだろうか。

 あす20日、オリックスの株主総会が開かれる。多くの株主は、宮内義彦会長と村上ファンドの村上世彰の超親密関係を問いただしたくて仕方がない。

 「2人の関係によって、村上逮捕後、オリックス株価が暴落しましたからね。株主への説明責任はあります。これまでのように黙して語らずでは済みません」(証券関係者)

 6月13日、オリックスの株価は一時前日比2380円安(8.16%)の2万6780円まで大幅に下落した。村上ファンドと宮内会長の深い関係を、民主党が問題視する動きを起こし始めたからだ。

 福井俊彦日銀総裁を村上に紹介したのも、宮内会長だったといわれる。そればかりか宮内会長は、政府の規制改革・民間開放推進会議議長などを務める立場。「2人の間柄を、株主の前で自らきちんと明確にすべき」(前出の関係者)ということを、最も痛烈に感じているのは、宮内会長本人のはず。

 「もし、ごにょごにょと口を濁すようなら、他人には言えない怪しい関係ということです」(経済ジャーナリスト).