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忍び寄る国家主義(10)

東京都教育庁OBが要請文!
 
青山貞一

掲載日:2006.6.8

 先に東京都教育委員会の「惨状」をご報告した。

 6月6日、東京都教育庁に勤務し退職した職員の有志が以下の記事にあるように、東京都教育委員会に要請文を出した。

 卒業式や入学式で君が代斉唱時に起立しない教職員への懲戒処分をやめるよう求める内容となっている。

 なんと、2004年春以降3度目の要請文だそうだ。


東京新聞 2006.6.8朝刊 東京版
「君が代不起立処分をやめて」都教育庁OBが要請

 都教育庁の退職者有志でつくる「日の丸・君が代について都教委に要請する元職員の会」(浅海忠会長)は、6日、卒業式や入学式で君が代斉唱時に起立しない教職員への懲戒処分をやめるよう求める要請文を都教委に提出した。要請文提出は2004年春以降三回目。

 要請文では「教育基本法の精神に基づく生徒本位の教育活動が、政治による強制の場と化した」などとし、退職者とその家族ら1955人分の賛同署名を添えた。


 さて、前号で述べた東京都教育委員会の職務代理者となっている米長邦雄氏だが、今発売されていおる週刊現代(6/17)で桐谷7段が次のタイトルで、米長邦雄氏はおよそ教育委員に適さないと論陣を張っているという。

桐谷広人七段の告発第5弾!
「米長邦雄は教育委員に不適格だ」
週刊現代(2006年6月17日号)
 
 そこで早速、雑誌を買って読んでみた。

 読んでびっくり。何と米長氏が石原都知事にくってかかっているのだ。

 理由はどうも、さすがの石原都知事も、米長氏の行状はかばいきれない模様で、東京都教育委員から米長氏をはずそうとしていることに、米長氏が腹を立て、石原都知事を訴えてやる1と息巻いているらしい。

 記事を読み進むと、例によって目をそらしたくなる内容が次々に出てくる。

 とりわけ以下はすさまじい。

 2005年10月28日に神奈川県教育委員連絡協議会で「ゆとりある教育はすばらしい」と題した講演を行った際には、大顰蹙(ひんしゅく)を買ったという。参加者が語る。

 「1998年に発覚した中原誠永世十段(58)と林葉直子元女流名人(38)の不倫スキャンダルを引き合いに出し、『林葉は俺の弟子だったが中原に奪われた。どうせなら俺が先にヤッておけばよかった』などとお下品な話を始めたのです。神奈川県市町村の教育委員100名ほどは、赤面しながら聞いていました。」

 何だこりゃ!と言う内容である。一体、上の話と教育委員を相手にした講演と何の換券があるのか!

 記事によれば、

 米長氏は1999年12月に計6名からなる東京都教育委員会委員に任命されたが、その時、東京都議会の全議員の実に2/3が「不適切な人物」として反対すると言う前代未聞の事態なっていた

そうだ。

 記事では、桐谷7段が次のように続ける。

 「米長氏は常々、『人妻を落とすのが最高の楽しみだ』『食事に誘ったらホテルに連れ込まなければ失礼だ』などと豪語していて、私の婚約者を始め将棋界の関係者の女性たちを毒牙にかけてきました。こんな人物が教育委員だなんて、皆信じられない気持ちでした」と。

 記事では、次のように締めくくっている。

 都教育委員という偽善の仮面をかぶった米長氏に対して、1200万人都民は今こそ、レッドカードを突きつけるべきだろう。

 都立高等学校に子息を通わせる父母はこの実態を知っているのだろうか?