シュレイダーの連投なるか ドイツ連邦議会下院選挙 青山貞一 掲載日2005.9.20 |
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ニュージーランドの総選挙に引き続き、ドイツ連邦議会の総選挙も超接戦となっています。ちなみにNZは1議席差でしたが、ドイツは3議席差(ただし定数は598議席)となった。 新聞等で41%と予想された最大野党キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)の獲得割合は、予想に反し35.2%にとどまった。 ドイツ連邦議会:撮影:青山貞一 一方、シュレイダー率いる与党(SPD+緑の党)もあわせて42.4%でいずれも過半数に達せず、さらなる連立相手を探すことになる。 はからずも昨年の9月、ベルリン工科大学の国際学会に参加した際、ブランデンブルグ門の隣にあるドイツ連邦議会を訪問した。 ◆青山貞一・池田こみち: ベルリン紀行(5)ブランデンブルグ門〜東西ベルリンの接点〜 ドイツ連邦議会下院の今後だが、シュレイダー首相は雇用問題などで野党に攻撃され窮地に陥っていたが、下院の解散時期を1年早め選挙にうってでた結果、メディアの予想に反し、最大野党とほぼ同じ勢力を得た。 ただ、与党、最大野党ともに想定される連立相手だけでは、過半数に到達せず、場合によっては、(1)少数与党となる、(2)政策協定による閣外協力で河畔となる、(3)大連立などが模索されることとなる。 シュレーダーの続投がなくなったわけではないが、現実的にはかなり厳しいことも事実である。 ●想定される連立相手と合計得票率 与党社会民主党(34.3%)+緑の党(8.1%)=42.4% キリスト教民主・社会同盟(35.2%)+自民党(9.8%)=45.0% なお、ドイツの選挙制度は比例代表と小選挙区の「併用制」である。日本のは「並立制」などと呼ばれるが両者は全く異なり、候補者選択を加味した比例代表制といえる。
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