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イラク在留邦人は70人  大田昌秀
 
掲載日:2004.4.28

 以下は4月13日付けで送られてきました参議院議員で元沖縄県知事の大田昌秀さんからのコラムです。

 イラクでの邦人3人の人質の一刻も早い救出を願う大田議員は、本日午前開催された外交防衛委員会で川口外務大臣、石破防衛庁長官に他国の人質救出の例と比較して、何故日本人の人質の救出は遅々として進まぬかを厳しく追及しましたが、両大臣からはまったく誠意のない言い訳ばかりで、大田議員の怒りは収まりません。

川口外務大臣はこれら3人の邦人が人質になったことについて「(政府が出した)退避勧告に反してイラクに入国したのだから・・・」と、人質の方々への全く配慮を欠いた答弁ばかりです。多くの罪も無い人々が多数傷つく中で、小泉内閣がしきりに強調する「人道復興支援」を何もやっていないかに見える日本政府に代り文字通り命がけでとりくむこれらの方々のことを思えば、川口大臣はどうしてこんなことがいえましょうか。

本日の外交防衛委員会では、宿営地に隠れて「人道復興支援」らしいことをほとんどできない自衛隊の現状をも大田議員は敢えて問いただしましたが、石破防衛庁長官は、顔を赤らめ給水活動の実態などを述べるのが精一杯でした。これが今のイラクの現実です。給水活動以外に町に出て本当の人道復興支援が出来ない現実そして川口外務大臣自らが答えているように「退避勧告」を何度も出さざるを得ない現実――これはまさにイラクが「非戦闘地域」などではなく危険極まりない戦闘地域であることを両大臣の答弁が証明していることになりませんか。

日本が法治国家である以上、イラク特措法に則れば、最早自衛隊は「戦闘地域」であるイラクから即撤退すべきです。それは、決してテロに屈することではなく新たなテロを防ぎうる懸命な選択です。本日の委員会質疑で外務省から得た回答では、記者、大使館職員なども含めたイラク在留邦人は70人ほどとのこと(委員会の詳細をご希望の方には議事録をお送りしますのでお申し付けください)。今回拘束されている3名の方々同様全邦人が無事に帰国できるよう大田議員は連日委員会質疑に立ちますので、引き続きの応援をよろしくお願いします。