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みなさま 青山貞一・池田こみちです. 独立系メディア E-wave Tokyoの6月16日夜の記事です。 独立系メディア E-wave Tokyでは、過去からずっとセルヴィアの天文・地球物理・応用数学者のミランコヴィッチ(セルヴィア)に注目してきました。 ミルティン・ミランコヴィッチは、 ①地球の地軸の傾き、 ②地球が歳差運動すること、 ③地球の太陽を回る軌道が真円ではなく楕円でありその離心率が変化している事などをもとに、 1920年代に計算により、惑星である地球が太陽から受け取るエネルギー量が変化すること、軌道変化は日射量(惑星表面の任意の場所が受ける量)の変化につながり、これが第四氷河期の氷期と間氷期を呼び起こすことを検証しました。しかも、の氷期と間氷期(温暖期)は約10万年ごとに繰り返し地球に到来すると、 第四氷河期において約10万年に一度、間氷期が到 出典:欧州10ヵ国科学者による南極EPICAによる分析結果を基に作成 ミランコヴィッチ・サイクルの要素 横軸の単位は千年 上から①地球の歳差運動、②地球の地軸の傾き、 ③地球の楕円軌道の離心率、④日射量、⑤氷河期の段階 最近の氷期・間氷期と関連する温度変化および氷床の体積変化のパターン (横軸の単位は「千年前」) 現在、地球は第四氷河期最後の間氷期(温暖期)です。前回は10万年前ですからそれを実感した人間などおりません。 この長複雑な天文・地球物理の仮説をミランコビッチは計算と北緯65度の海水温などで検証しましたが、ミランコビッチが他界した後の1970年代になって、ソ連の南極ボストーク基地における氷床コアボーリングと放射性同位元素による年代分析でミランコビッチによる仮説検証が正しいことが立証されました。 その後、欧州10ヵ国科学者によるEPICAドームでも75万年前まで、やはり10万年に一度、氷期と間氷期(温暖期)が来る返されることが実証されました。日本の昭和基地でも。 この分析では気温とともにCO2、CH4(メタンガス)の濃度も測定され、気温上昇期にCO2濃度が上昇していることも分かりました。実は青山貞一は、EPICAの詳細データから、10万年に一度の気温上昇はCO2濃度の上昇によるものではなく、逆に気温の上昇がCO2の上昇をもたらしていたことを確認しました(これは別途報告予定)。 このように1920年代、スパコンどころか、パソコンもない時代にこのような天文・地球物理にかかわる高度で複雑な計算を行ったミランコヴィッチですが、当時は世界は戦争の時代、またWW2以降は冷戦の時代で社会主義圏の属していたセルヴィアのミランコヴィッチは、なかなかその画期的な成果が世界全体に伝わり広まりませんでした。 今回お送りするのは、ミランコヴィッチの生涯です。 まさに第一次世界大戦、第二次世界大戦のなかを生きながら超画期的な研究と発見を行ってきたミランコヴィッチの生き様を青山貞一の翻訳でお読みいただきます。今回は一次翻訳(昨年暮れ)後、二次翻訳を行っています。 なお、文中にある注やミランコヴィッチ・サイクル系の各種グラフは青山が挿入しています。長文ですがぜひ、最後までお読みください。 ◆1920年代に10万年に一度の間氷期(地球温暖化)を計算で推察したミランコヴィッチ ①ミルテイン・ミランコビッチの生涯 (日本語訳) ②Milutin Milankovitch(1879~1958) 英文Wikipedia |