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生ごみで花いっぱいの街作り
〜生ごみ100%資源化を
めざすプロジェクト発足会〜

(3)
池田こみち 鷹取敦

 2010年4月12日
初出;独立系メディア
 
無断転載禁

■質疑(パネル)

Q:韓国では有料化して得たお金は何に使っているのかA(鄭):自治体毎で異なる。ある市ではより減らした自治会に活動費で出しているところ、一般財源化しているところ等がある。

Q:地域の造園業とのトラブルは無いのかA(吉田):作っているのは障害者と高齢者でプロではない。それで花が売れなくなるわけではないので、問題は起こっていない。

Q:生ごみに混入されているもののチェックは。人体に影響を与えるものが入った場合の責任は。A(吉田):市場で売っている野菜はどうなのか。農薬を使っているのではないか。金物等が入っていると機械が壊れるので、それは事前にチェックしている。出来た堆肥の化学分析を行えばいいと考えている。見える農家の方にお願いしていて、来てみていただいている。将来的には学校給食にも使いたいと考えている。

Q:バケツを返却する人はいるか。花が24個なのは何故か。
A(吉田):花が24個なのは黒いトレーが24個入りだから。数を変えると数える人が必要になる。バケツの返却は転出する人の返却ある。そういう人にはティッシュボックスを上げた。引っ越し先は粗大ゴミが高かった、戸田に帰りたいと言われた。

Q:バケツの利用者からの苦情は、臭いは。
A(吉田):タッパーのようにフタがきちっと閉まる。ぼかしが入っているので、奈良漬けのような臭いはするが、臭いということはない。この4月から毎月花をあげないで2ヶ月はNPOが無償回収している。790万円の委託料。でも市民に還元できる。

Q:花についている土や枯れた花の処理はどうしているか。
A(吉田):どこに捨てろとは立場上言えないが、近くに公園ありませんか、公園に水たまりは?花壇はありませんか?川の土手はありませんか、と聞くことはある。多少の土はピットに入れても問題はないし、バケツに入れてもらっても問題はない。

Q:17分別は何でしょう。
A(吉田):ペットボトル、その他プラ、その他紙、体温計・血圧計・蛍光灯、乾電池、消火器・バッテリー、危険物等、カン・金属類、スプレー缶、カセットコンロ用ガスボンベ、布類、紙類、ビン類、粗大ゴミhttp://www.city.toda.saitama.jp/DAT/LIB/WEB/1/bunbetu.pdf
バッテリー、消火器も全て無料で回収している

Q:プラゴミの処理は?
A(吉田):汚れたものは君津の新日鐵は燃料のコークスとして買っていた。一番高価なその他プラは、シャンプー・リンスのボトル。燃料として高価。みなさん水入れて最後まで綺麗に使うので。次に分別を見直すならこれを分
けたい。

Q:生ごみの堆肥化の割合は。
A(吉田):可燃ゴミが2万1千トンくらい、1万5百トンぐらいが生ごみ、2ヶ月で約30トンが堆肥。最後に残るのは学校給食の残食くらい。

Q:EMぼかしの入手等は。
A(吉田):戸田EMピープルネット(NPO)にお願いしている。800グラムで500円だった。今は500グラムずつ袋に入れて市が500円で買い、バケツと共に市民に無償で提供している。昔の分別場で環境グループが活動するための場所を提供しており、そこで作っている。電気ガス水道はタダで使える。NPO自体も市民から直接回収しているものもある。以前は戻し堆肥で臭かった。機械を導入して臭いがしなくなった。平均一家庭1ヶ月で10キロ入りバケツがいっぱいになる。

Q:紙おむつの処理は
A(吉田):戸田市では燃えるごみ
A(鄭):韓国では燃やすごみ

Q:この堆肥だけで花を作っているのか
A(吉田):砂、赤玉、黒土など花の種類によって変えている。

Q:フラワーセンターのランニングコストは
A(吉田):人件費が4800万円/年くらい、これで8万ポット作っている。12万ポットまではこれで作れると考えている。花を買わなくていい分、ピットごみの処理費を減らせる分のコストが浮き、雇用創出効果がある。

Q:生ごみを持ってきてもらっていたが、今は回収?
A(吉田):最初はフラワーセンターにバケツをもらいに行く。それを持って行っていってもらって花をもらうことで、収集コストを節約していた。ただ花は毎月枯れる訳ではないので、2ヶ月はNPOが回収に行くことにした。生ごみ回収という習慣づけが出来たので、目先のことである花の提供は必ずしも必要ではない。車のない人は近所と一緒に持って行ってもらったりする。将来は常バスを通したいと考えている。

Q:韓国では焼却炉に対して国からの補助金はあるか。日本メーカーが韓国に焼却炉を売り込んで迷惑をかけているのではないか。
A(鄭):国から1/3の補助が出ている。島はほとんど国が負担をしている。
日本からは相当売り込みに来ている。

Q:戸田市での生ごみ堆肥化の参加世帯数は。
A(吉田):平成22年度購入分を含めて市の提供バケツ600個、NPOが600世帯行っているので、合わせて1200世帯の参加ということになる。年100個ずつ購入という予定だが、それでは収まらないと思う。一方の蕨市は50世帯を25世帯交代しているので数が全く違う。中央区にも花を提供し銀座にも植わっている。

■決議、まとめ(馬場悦子)



 韓国は韓流ブームにもなったが、生ごみの取り組みについては知らなかった。一人あたりのごみ量が100g少ないという日本との差はおおきい。

 7月には鄭さんから詳しいお話を聞く機械がある。生ごみ堆肥の塩分、油分は問題にならないという論文もあるようなので、ごみ情報交流を続けていきたい。

 戸田市にはフラワーセンターが出来る前にうかがった。元気な人がいるなと思ったら吉田さんだった。上司の方が、この人は野放しにしているんです、と言われて戸田市はすごいと思った。吉田さんの発想力は起業家のようで、どんどん進化している。

<決議文の読み上げ、拍手による賛同>