エントランスへはここをクリック   

38.5度でもPCR検査もしない
東京都のコロナ対策の異常・・

池田こみち 
環境総合研究所顧問

独立系メディア E-wave Tokyo 2021年4月8
日 公開 


 先ほど、私と区内に住む知人のEさんから電話がありました。

 70代後半のお一人住まいの女性です。元気がなく、「どうしたの」と聞くと、「金曜日の夜8時過ぎに熱が38度5分まであがったので、夜中に悪化すると困ると思って、迷ったけれど、発熱センター(接触者相談センター)に電話したら、自分で救急車を呼んで下さい、と言われ、また迷ったけど、仕方なく救急車を呼んだら、隣の杉並区の衛生病院に運ばれたとのこと。

 私は、そこでPCR検査したのと聞いたら、なんと、そこでは、リモートで医師の診察を受け、CTをとったり問診をうけたりして、結局、解熱剤3日分をもらっただけで、最終的にタクシーで帰って下さいと言われて夜中の12時半頃に自宅に戻ったそうです。彼女は、すっかり疲れて、気分もめいってしまい、心細くて電話した、というのです。

 なんと、熱が38.5度で救急車まで呼んでいっても、「救急車で運ばれた 人にはPCR検査はしないこととなっている」というのだそうです。

 後で確認したところ、PCR検査をしないという方針は、救急搬送の途中で救急隊員から言われたとのことなので、これは東京都の方針であると思われます。このことからも東京都は検査数を極力抑えようとしていることがうかがえます。

 解熱剤 の処方だけで、あとはかかりつけ医に行って見てもらって下さいと言われた ので、翌日の土曜日に近所のクリニックに行ったところ、発熱外来が別に 設えられていて、狭くて混んでいて待っている場所もなく、椅子もない 状態だったので、外で待つので椅子を貸して欲しいとお願いしたけど、その場所はクリニックの土地ではないので椅子は貸せない!と言われ、 結局そこでも長々と時間がかかったがあげく、PCR検査はしてもらえず、 自宅で様子を見て下さい、とのことだったそうです。

 この一連の病院の 対応で、熱は36度台に下がったものの、怠くて食欲もなく、反って症状が 悪化したようだということで、すっかり落ち込んでいました。

 いったい東京都のコロナ対策はどうなっているのでしょうか。38.5度の熱 で救急車を呼べと言われて呼んで病院に行っている高齢者にPCR検査をしない で帰す対応ってあり得ないのではないでしょうか。驚いて開いた口がふさがりません。

 自宅で安静にしているだけなら、大変な思いをして夜救急車を呼んだり、 夜中までPCR検査もしてもらえないでタクシーで帰るようなことをする必要はなかったと思います。

 それに、病院の支払いに再度行かなければならないけど、ちょっと回復してか らでも大丈夫かしらと支払いの心配までしていました。なぜその場で支払いが出 来なかったのかわかりませんが、あまりに酷い対応で言葉もありません。

 こんな状態ですから、今の時期、絶対に風邪はダメです。まともな対応を してもらえません。これが東京23区内の今の状況だと思うとぞっとします。