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◆2011年賀状 写真の説明
@リトアニア(バルト3国)、 C石垣島(沖縄県)、   E嬬恋村(群馬県)
Aラトビア (バルト3国)、                  F上高地(長野県)
Bエストニア(バルト3国)DワシントンDC(米国)、 G碓氷峠(長野県-群馬県境)



みなさま


青山貞一です。

 新年(信念)、あけましておめでとうございます。

 昨年は思わぬ頸椎骨折で大変ご迷惑をおかけしました。

 おかげをもちまして違和感は残るものの、ギヴスをはずして
もまったく痛みは感じることなく、日常生活を過ごすことがで
きそうです。

 やっとのことで半世紀ぶりに政権交代したはずの日本社会
ですが、この一年、民主党政権は迷走につぐ迷走を繰り返し、
国民の期待から大きくはずれています。

 民主党政権はどれだけ批判、指弾されてもしかたありません
が、それと同様いやそれ以上に問題なのは、私たち国民自身だ
と考えます。

 私は政策学校一新塾の昨年11月7日の入卒塾式の基調講演
また12月20日の特別講義でもっとも強調したのは、国民自身
がいまだ政権交代していないことでした。


退院後初の大学外での講義 左は森嶋さん
政策学校一新塾 2010.12.20







退院後初の大学外での講義 右は共同代表、事務局長の森嶋信夫さん
政策学校一新塾 2010.12.20

 依然として日本の最大の課題は、国民自身が「観客民主主義」
にあることです。「劇場型民主主義」と言ってもよいでしょう。

 私は一新塾で、ここ10年、毎回「主体的市民論」を展開し
てきました。しつこいくらいに。

 以下は大晦日に森嶋さんから届いたメールです。

> > 政権交代とは一体なんであったのか、その意味に向き合うこととなった
> > 一年でした。社会は混沌とし、政治は迷走していますが、生活者主権の
> > 新しい国づくりになぜ向かえないのかを突き詰めて考えていきますと、
> > やはり私たち市民に行き着くのではないかと思います。
> >
> > 根本原因は、政治は政権交代しても、私たち市民が政権交代しなかった。
> > 政治の土俵の中で政権交代は起こったが、観客が変わらなかった。
> > 私たち市民は相変わらず観客を続けている限りにおいては、ゼロベース
> > での改革は不可能であるということを実感する一年となりました。
> >
> > やはり、市民からビジョンを描き、ぶれない政策提言で政治を突き上げ
> > ていく。また、政治・行政では担いきれないとわかったら、率先して、
> > 市民の側から、社会起業やNPO、ボランティアで率先して公共を担って
> > いくことが何よりの鍵なのだと思います。

 政権交代後のこの1年ではっきりしたいことは、やはり日本
では「観客民主主義」とともに、官僚社会主義それになにより
も新聞、テレビなど大マスコミによる政治支配、国家支配が横
行していることであり、それに国民が惑わされたことです

 周知のように何ら正当性も正統性もない官僚やマスコミがさ
して将来ビジョンもシナリオ、さらに肝腎な政策もないまま国民
世論をいいように誘導し、結果的に自分たちの既得権益をは
かっています。

 これも言い続けていることですが、ミシガン大学が開発した
社会指標である「幸福度GDP」では、デンマークが第一位で
すが、日本は43位です。なぜでしょうか


 これだけけなげに勤勉に働く日本人が幸福でない現実こそ、
大問題です。問題は単純に経済成長を追い求めることではあり
ません。

 国のかたち、地域のかたちとともに、その本質的ななかみで
ある労働、環境、教育、福祉、地域社会、とりわけ地域におけ
る人間相互の社会的関係の著しい劣化が顕著です。地域社会の
創再生と自律的かつ自立的な相互扶助、いたわり、友情づくり
に力を入れることが問われます。

 またそれらを社会の仕組みとしてゆくことが問われます。

 森嶋さんからのメールにも明確にそれが現れています。

> > 労働人口減少、少子化、高齢化、財政赤字、経済低迷、国際競争力の低下、
> > 雇用問題、外交安全保障の問題、格差拡大、無縁社会 環境問題、教育問題、
> > コミュニティ崩壊、家庭崩壊、児童虐待、3万人を超える自殺者・・・。

 いずれにしても大切なことは、やはり国民自らが自分の頭で
考え行動する、すなわち既得権益を有する政治家や大マスコミ
による情報操作による世論誘導に惑わされない主体的市民とな
ることです!

 そのためにも、すでに「主体的市民」となっているひとたち
は、政権交代していない国民、市民を変えさせることをひとつ
のミッションとし、自らのパッションとアクションの全力を挙
げなければならないと思います。

 昨年末、私は自宅の階段を踏み外し、九死に一生を得ました。
せっかくいただいた余生と肝に銘じ、今まで同様、世界を視野
にしつつ、日本社会の本質的改革に全力を傾注したいと思いま
す。

 昨年、階段から落ちる直前一新塾で行った講演の冒頭部分を
送ります。今年も日本社会の変革、自らの変革にがんばりまし
ょう!

 青山貞一






















2011年元旦

 青山貞一

 政策学校特定非営利活動法人 一新塾代表理事
 株式会社環境総合研究 所長
 東京都市大学環境情報学部・大学院 教授
 環境行政改革フォーラム 代表幹事


2010.11.7