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さて、ひとつの大きな問題は、かくも高濃度のダイオキシン類がなぜ生じたかです。 ダイオキシン類は大別して3種類あり、それぞれに同族体と異性体があり、分析結果からそれらをチェックしてゆくと、DNA鑑定同様、最終的に、発生したダイオキシン類が何によるものかが分かる可能性があります。 これについて、私の論考をご覧いただいたこの道の世界的研究者でもあります宮田秀明摂南大学名誉教授は、以下のように述べています。 > 青山先生の速報のお知らせ有難うございました。 > ダイオキシン類の毒性当量のほぼ全てがPCDFsに起因していれば、 > 原因は食塩電解工程の陽極スラッジの埋め立てによるものと思います。 > > 宮田 今後、東京都に検出されたダイオキシン類のデータの情報公開を請求し、異性体、同属体の分析を行いたいと思います。 以下は、ダイオキシン類及び同族体と異性体についての解説です。 ダイオキシン類には、PCDD(ジベンゾダイオキシン)、PCDF(ジベンゾフラン)それにCo-PCB(コプラナーPCB)の3種から構成されています。これらはそれぞれ多くの異性体、同属体を持っています。 出典:東京都環境科学研究所 ダイオキシン類の構造図 PCDDとPCDFには、結合している塩素の数と位置により、合わせて16個の同族体と210個の異性体が存在します。PCBには、10個の同族体と209個の異性体が存在します。 環境中に存在するダイオキシン類には複数の異性体が混在していますが、異性体の種類によって毒性の強さが大きく異なるため、毒性を評価するときには、最も毒性が強い2,3,7,8‐四塩化ジベンゾ‐パラ‐ジオキシン(2,3,7,8-TCDD)を基準(1)として各異性体ごとに定められた毒性等価係数(TEF:ToxicityEquivalency Factor)をかけ、それらを合計した値で表します。この値を毒性等量(TEQ:ToxicityEquivalency Quantity)と言い、濃度にTEQを付記しています。 以下は上記の説明を図にしたものです。 出典:池田こみち(環境総合研究所) 以下は、東京都の用地を保有しており、東京都に用地を売った株式会社アデカの概要です。 敷地の一角にあったアデカ本社ビル 図の左上の点線の外側 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2013-9-19 以下はWikipediaに見るアデカの概要です。
汚染地域の施設配置図(出典:東京都下水道局) |