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日隅一雄×青山貞一
対談参加記
〜審議会の暴走と止めよう〜
青山貞一
東京都市大学大学院
掲載月日:2012年2月1日
 独立系メディア E−wave
無断転載禁


 2012年1月30日、夜6:30〜東京都千代田区神田にある岩波セミナールームにてNPJ主催により、日隅一雄弁護士と青山貞一が「審議会が本来の機能を取り戻すために」をテーマに対談を行った。NPJはNews for the People in Japanの略で、弁護士らによる情報発信とコミュニケーションのプラットホームである。

 以下の写真にあるように会場は、満員御礼となった。


写真撮影:鷹取敦 (独立系メディアE-wave Tokyo)

 ※日隅一雄弁護士は海渡、只野、村上弁護士の同僚で東京共同
   法律事務所に所属している。この日が誕生日とのことで終了後、
   バースデーケーキがふるまわれた。
   私は以前、立教大学の大階段教室で、日隅さんが企画された、
   やはり審議会改革に関するシンポジウムに立教大学の服部先生、
   東大大学院の醍醐先生らと共にパネリストとして参加したことがある。


 当日は、日隅弁護士がこの間の経緯、今回の企画(連続対談企画〜無制限10本勝負)の趣旨について10分ほど説明された。連続対談企画〜無制限10本勝負

  その後、青山貞一が40分弱、123枚のパワーポイントと8本の動画を使ってプレゼンを行った。 青山貞一のレジメ(12P,PDF)

 以下は使った123枚のパワーポイントの一部である。













◆青山貞一: 原発と民主主義(一問一答) USTREAM Ch5


































出典:東京新聞
















出典:朝日新聞

 日本の審議会の在り方が徹底議論された環境アセスメント学会のシンポジウム(青山が司会、場所は東京工業大学大学院)。この学会シンポジウムは一般公開、実に3時間弱議論した。

◆エネルギー政策選択と戦略的環境アセスメント・シンポジウム@
◆エネルギー政策選択と戦略的環境アセスメント・シンポジウムA

◆エネルギー政策選択と戦略的環境アセスメント・シンポジウムB

◆エネルギー政策選択と戦略的環境アセスメント・シンポジウムC

◆エネルギー政策選択と戦略的環境アセスメント・シンポジウムD


 15年前の原子力政策円卓会議のトップバッターでプレゼンする池田こみち(環境総合研究所副所長)

◆池田こみち:第一回原子力政策円卓会議での問題提起









◆青山貞一:日本の大マスコミが抱える深刻な問題  Ch 1 














参議院予算委員会で公述し議員と質疑に対応する青山貞一























  青山のプレゼンを受ける形で日隅弁護士が日本の審議会改革のひとつの切り札となりうる「英国の公職コミッショナー制度」について15分ほど講演された。

 「英国の公職コミッショナー制度」については、すでに日隅さんと青山で以下の著作を一昨年に現代書館から発行している。

日隅一雄翻訳、青山貞一監修
「審議会革命」
英国の公職コミッショナー制度に学ぶ
 現代書館 

日隅一雄さんご紹介(Wikipediaより)
元産經新聞記者で弁護士。インターネット新聞「News for the People in Japan」の立ち上げの中心人物及び編集長。元マスコミ出身の弁護士として「ヤメ蚊」と名で知られる。弁護士としては、東京第二弁護士会所属。グリーンピース宅配便窃盗事件ではグリーンピース側の代理人(顧問弁護士)、NHK番組改変問題の裁判では原告(VAWW-NETジャパン)側の代理人を務める。著書に『マスコミはなぜ「マスゴミ」と呼ばれるのか』。

◆公職任命コミッショナー概略(pdf)
◆青山貞一:みんなのメディア作戦会議第2弾参加記



◆独立系メディア E-wave Tokyo最新タイトルバック  You Tube

 以下は青山貞一のプレゼンの最後に使った独立系メディア E-wave Tokyoのタイトルバック動画である。私と池田こみちさんは、2004年以来、劣化する日本のマスメディアの代替メディアとして、独立系メディアE-wave Tokyoをホームページに設置し、数1000に及ぶ論考を執筆、掲載してきたが、昨年春よりUSTREAMとYouTubeを駆使したストリーミング動画配信によって60本ほどの解説や講演、論評、提案などをしている。

 その後、河崎健一郎弁護士(国会議員の政策秘書も経験されている)がコーディネイターとなり、1時間弱にわたってふたりで対談し、さらにフロアーの参加者との間で質疑応答を行った。


写真撮影:池田こみち (独立系メディアE-wave Tokyo)

 対談では、日本における「審議会が抱える諸課題」を中心としつつも、日本の立法過程の実態を赤裸々に紹介するとともに、いかにして日本の立法府が行政をコントロールすることができるか、立法過程論から見て、立法府が本来の立法機能をどうすれば果たすことができるかについて提案した。

 ※便宜上、審議会をテーマとしてますが、現実には、審議会、審査会、
   委員会、検討会などを遡上にあげて徹底議論しています。


左から河崎弁護士、青山貞一、日隅弁護士
写真撮影:鷹取敦 (独立系メディアE-wave Tokyo)


左が青山貞一、右が日隅一雄弁護士
写真撮影:鷹取敦 (独立系メディアE-wave Tokyo)

 私はプレゼンのなかで、米国の市民運動家であるラルフ・ネーダーさんとマサチューセッツ工科大学のノーム・チョムスキー教授について言及したが、日隅さんから「青山さんは日本のラルフ・ネーダーでありチョムスキーだ」と過分のお言葉をちょうだいした。ネーダーさんとチョムスキーさんは私が昔から尊敬するミッション、パッション、アクションを同時に備えた方である。


左が青山貞一、右が日隅一雄弁護士
写真撮影:鷹取敦 (独立系メディアE-wave Tokyo)

 今回、岩波セミナールームの会場には、主催者のNPJ、ニコニコ動画、IWJ(岩上安身氏主唱)、OurPlanetTV(白石氏)それに独立系メディア E-wave Tokyo(青山貞一・池田こみち主唱)の5つのインターネットメディア(動画)のテレビカメラが設置され、生中継と収録が行われました。インターネットメディア、ソーシャルメディア関係者の皆様、大変ご苦労さまでした。


質問する杉原さん
写真撮影:鷹取敦 (独立系メディアE-wave Tokyo)

 ニコニコ動画では、当日だけで下にあるように18,796名の方々が視聴され、8,268のコメントが寄せられていた。

 このような本来、地味な内容の対談に全国津々浦々の多くの方々にご試聴頂深く感謝申し上げたい。インターネットメディア全盛の中で、コミュニケーションのそのものの在り方が変わっていることを実感する! 知らないのは大マスコミだけだろう!



 以下にIWJによるUSTREAM生中継のアーカイブである。

★青山貞一×日隅一雄対談:審議会が本来の機能を取り戻すために USTREAM

 以下は、主催者自身による動画配信。

NPJ(News for the People in Japan)の動画サイト


写真撮影:鷹取敦 (独立系メディアE-wave Tokyo)

 また近日中に、E-wave Tokyoの鷹取が収録した動画を高画質でYou Tubeで公開する予定である。


写真撮影:鷹取敦 (独立系メディアE-wave Tokyo)

 なお、  NPJの会長が閉会の辞を話された後、突然、会場に電気が消され、Happy birth day to you!を歌われ、超満員の来場者はびっくり。 この日は日隅弁護士の誕生日だったのだ。

 女性軍から誕生日ケーキ(お豆腐を使ったマイクロビオティックケーキ)振る舞われた!



写真撮影:池田こみち (独立系メディアE-wave Tokyo)

 ニコニコ動画ならぬ、ニコニコでご満悦の日隅さん!



写真撮影:池田こみち (独立系メディアE-wave Tokyo)

 日隅さん誕生日おめでとう!

 下は、終了後の一こま、青山と話している女性は、東京新聞の佐藤直子記者。大変ひさしぶりにお会いした。


写真撮影:池田こみち (独立系メディアE-wave Tokyo)


以下は、「審議会革命」の 監修者(青山貞一)あとがき  
 


 日本は明治維新以降、一貫して脱亜入欧を旗印に、欧米に追いつけ追い越せと科学技術や経済だけでなく、法制度や行政機構を次々と導入してきた。だが、よくみると導入したのは欧米の制度や機構の「うわべ」であって、それらを実社会でしっかりと機能させるための「たましい」や「しかけ」は根付いていない。

 たとえば民主主義の基本となる情報公開、行政手続、公文書管理、行政不服審査、環境アセスメントなどの制度・手続はその典型である。いずれも先行する欧米諸国に30年〜40年遅れて導入したものの、どれも例外規定が多かったり、行政機関や官僚の裁量が多く、結果として社会経済的弱者の救済ではなく、行政や事業者など強者の既得権益擁護に活用されているといってよいだろう。

 民主主義の基本は立法府が行政府をコントロールすることだが、日本はここでもうまくいっていない。その結果、「政」「官」「業」が強固な利権の構造を構築し、さらに「学」「報」、すなわち御用学者と御用メディアが加わり、民主主義がまったく機能せず、いつも市民、国民は蚊帳の外におかれている。

 本来、GO(国、自治体)やPO(企業)を監視すべきNPO・NGO(非営利、非政府組織)も、日本ではGOやPOの補完物となり本来の社会的役割を果たしているとは言い難い。

 本著が主題としている公職任命コミッショナーは、英国で生まれた制度・手続である。日本は政治制度として大統領制ではなく英国同様、議院内閣制を導入したが、ここでもよく見ると同じ議院内閣制でも日本と英国では著しく異なることが分かる。

 日本では大部分の立法が議員立法ではなく、通称閣法、すなわち霞ヶ関の官僚が法案の骨子から肉付けまでをつくっている。そのうえ国会審議でも議員はその内閣法案を追認するだけだ。与野党で法案について一字一句まともな審議をしている英国とは異なるのである。

 さらに日本では行政改革や民営化の一環としてサッチャー首相時代のエージェンシーをもとに独立行政法人(独法と略)制度を導入した。だが、これまた日本と英国では全く様相が異なる。日本では独法や国立大学法人は特殊法人などの看板の掛け替えに過ぎず、相も変わらず省庁の天下り再就職先、そして高級官僚のいわゆる「渡り」の温床となっている。

 また省庁や自治体の審議会、審査会、委員会なども同様だ。行政組織や官僚に都合の良い御用学者や御用メディアを委員に選任しており、役所のシナリオ通りの「出来レース」が横行している。そこではまともな審議、審査はされず、「政」「官」「業」「学」「報」のペンタゴンの権益が追認されている。

 「審議会革命」公職任命コミッショナー〜市民のための行政を実現する方法〜は、その題にあるように、日本の行政を市民の手にとりもどすための政策提言である。独法や審議会委員などを選ぶための方法が提案されている。基本は情報公開によるプロセスの透明性の確保であり、それとともに独立性、第三者性、実力本位、清廉潔白、機会均等などをどう確保するかがポイントである。

 翻訳を含め執筆に当たられた日隅一雄弁護士は、NHKの経営会議委員などメディアを重視している。しかし、当然のこととして本著で提起していることは国、自治体のあらゆる行政に関連するものである。

 本著の刊行がきっかけとなり、日本社会で公職任命コミッショナー制度が議論され導入され御用学者の温床となっている審議会が本来の役割を果たすようになることを切望するものである。