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過去10年、温暖化による
異常気象で37万人死亡
青山貞一
掲載月日:2013年8月3日
 独立系メディア E−wave Tokyo



 日本では福島第一原発事故の影でほとんど国民の関心事となっていなかった地球温暖化問題だが、ロイターが2013年 07月 4日に発表した以下の記事を見ると、地球全体では、過去10年、トンデモな事態となっていることが分かる。
 
 何と、過去十年の間には、2005年に米国を襲ったハリケーン・カトリーナや、10年のパキスタン洪水、アマゾン川流域の干ばつなど、異常気象による死者は37万人に上っており、これはそれより前の10年間、すなわち1991─2000年に比べて20%増加したというのである。

 日本でも連日、各地の気象台の記録を更新する灼熱地獄が継続しており、それによる高齢者などの死亡者も増加している。また異常気象による1時間に100mmを超す記録的降雨も各地で起き、河川の氾濫、山津波も起きている。

 気象庁は、これらをあくまで気圧配置などで説明しているが、間違いなく地球規模の異常気象が温暖化によって起きており、今後益々、激しさが増してゆくことは間違いないだろう。

 ところで周知のように、日本ではここ2年以上、福島第一原発事故との関連で石炭、石油、天然ガスを燃料とする火力発電所がフル稼働している。

 もちろん、これを理由とした原発再稼働はトンデモだが、日本も省エネや需要削減管理とともに、欧米、中国のように本格的に再生可能エネルギー、とりわけ自然系のエネルギーの開発利用を進めなければ、日本国内だけでなく地球規模での温暖化による異常気象で多くのひとびとを死に追いやることになる。

 
出典:IPCC

◆ 国連の世界気象機関(WMO)は3日、2001─10年は前例のない異常気象に見舞われた10年間だったとする内容の報告書を発表した。
 ロイター 2013年 07月 4日 17:36

 報告書は異常気象の事例として、2005年に米国を襲ったハリケーン・カトリーナや、10年のパキスタン洪水、アマゾン川流域の干ばつなどを挙げた。これら異常気象による死者は37万人に上り、1991─2000年に比べて20%増加した。

 2001年からの10年間は、08年を除くすべての年が観測史上最高気温の上位10位内に入った。また、最高気温の記録を更新した日数は、最低気温記録を更新した日数を大幅に上回った。

 WMOのミシェル・ジャロー事務局長は、温室効果ガスの増大が地球環境の変化に大きな影響を与えていると述べた。

 また報告書は、1991─2000年は1981─90年に比べ平均気温が0.14度高く、さらに2001─10年はその前の10年間に比べ0.21度高くなっており、温暖化が加速する傾向が続いていると警鐘を鳴らしている。