◆がれき処理特措法が成立 参院本会議で全会一致
2011.8.12 21:04 産経新聞
東日本大震災で発生したがれきの処理を被災自治体の要請に応じて、国が代行できるよう定めた「がれき処理特別措置法」が12日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。
特措法はがれき処理の迅速化が目的で、財政力の弱い被災自治体を支援するため、地域の環境対策支援基金を活用し、がれき処理費の国庫補助率を最大90%から平均95%に引き上げる。被災自治体の実態によって最大99%まで補助は可能だ。地方負担分は地方交付税で手当てし、費用は最終的に全額国負担となる。
環境省によると、がれき処理進(しん)捗(ちょく)状況(2日時点)は被災地の岩手、宮城、福島3県で平均45%。これは仮置き場に搬入した割合で、焼却など最終処分が済むにはなお時間がかかる。
また、がれきを県外に運んで処理する「広域処理」については、放射性物質が含まれている懸念から、受け入れに難色を示す自治体がある。江田五月環境相は9日の衆院東日本大震災復興特別委員会で「広域処理しなければ対応できない。放射能への心配を払拭するため、環境省も前面に立って調整したい」と述べた。 |