今年で、米国が中心となり英国、スペインなどがイラクを一方的に攻撃してからちょうど10年となります。
この戦争は、米国のCIAなどが大量破壊兵器がイラクにあたかもあるかのような虚偽の情報をブッシュ等にわたし、ジョージ・W・ブッシュ、ラムズフェルド、チェイニーなどの戦争屋が行ったベトナム戦争同様、戦後最悪の戦争です。
戦後復興?を含め約100兆円の戦費をかけ、結果としてイラク市民が少なく見積もっても14万人、米兵が4500人が死亡しました。ベトナム戦争以来の一方的な侵略戦争です。
しかも、膨大な量の劣化ウラン弾が使われ、戦後も子供や多くのイラク市民が被曝しています。
このラムズフェルド国防長官、チェイニー副大統領などいわゆるネオコンが先導し、アフガン戦争と同様、エネルギー利権の収奪に走ったブッシュが仕掛けた戦争に、小泉首相は諸手を挙げ賛成しました。
さらに朝日新聞は社説で何と「戦争やむなし」とし賛成の意を表しました。
しかしながら、よく考えれば、戦時中、史上最悪のインパール作戦(今のミャンマー、昔のビルマに進軍した日本陸軍の一大作戦)において日本軍が敗退に次ぐ敗退しているのに、朝日新聞は大本営発表そのものの報道をしていました(下のブログ参照)。なにおかいわんやです。
◆青山貞一:史上最悪のインパール作戦と朝日新聞の戦争報道
出典:NHKのBSハイビジョン
「インパール 作戦の生き証人・補給なきコヒマの苦闘」
しかし、その後の現地調査団により大量破壊兵器はまったく存在せず、米国、英国は中東の民主化どころか、イラクはじめ中東諸国を極限まで混乱に陥れる結果となったのです。
米国では上院、下院で聴聞会が開催され、英国ではブッシュのポチと揶揄されたブレア首相が議会で徹底的に批判されました。
オバマはイラクから米軍を撤兵しましたが、依然としてバクダッドはじめイラクは無政府状態にあります。
今日のBS朝日では、イラク戦争から10年の特集を組んでいましたが、何と当時NHKワシントン支局にいてまるでホワイトハウスの広報担当官のように、この戦争を美化していた手嶋氏が、人ごとのようにイラク戦争を批判していたのには、おどろきました。
上記2つの出典:BS朝日
またスポンサーとなっていたのは朝日新聞でしたが、上述のように、「イラク戦争やむなし」と社説を出した朝日新聞は、この戦争礼賛をどう反省しているのでしょうか?
下品な表現ですが、「どういう面を下げてイラク戦争10年を報道しているのか」、といいたいです。
実は、私達の独立系メディアは、この9.11そしてイラク戦争をきっかけに開始した経緯があります。
以下の論考は、すべて当時書いたものです。
●特集・百兆円の戦費を使い15万人が犠牲となった イラク戦争から10年 http://eritokyo.jp/independent/today-column-international.htm ◆青山貞一:戦争報道と独立系メディア 再掲 ◆青山貞一:アフガン戦争とエネルギー権益 岩波書店「世界」 再掲 ◆R・クラーク元米司法長官:イラク高等法廷の違法性を国際社会に訴える 再掲 ◆青山貞一:長編コラム 正当性なき米国のイラク攻撃 再掲 ◆環境総合研究所:イラク戦争における油井炎上とその環境影響についての考察 再掲 ◆青山貞一:世界最大の「ならずものテロ国家・米国」を世界の知性はどうみるか 再掲 |
また中東に絡む戦争については、以下のスレッドにブログ
などがあります。
●独立系メディア:中東スレッド
http://eritokyo.jp/independent/today-column-iraq.htm
●独立系メディア:ガザ
http://eritokyo.jp/independent/today-column-gaza.htm
「国際貢献ほかにある」 出典:東京新聞