航空各社、燃料サーチャージ比較 〜価格トップは日系航空会社〜 青山貞一 掲載月日:2008年8月6日 |
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航空各社の新燃料サーチャージが出そろったので、さっそく比較してみた。 その結果、北米方面、欧州両方で高額なのは、日本航空(JAL)と全日空(ANA)であった。しかも、なぜかともに28,000円である。 米国方面では米国系航空会社が日系と同じ28,000円が3社もある。デルタの27,500円を含めれば、なぜか北米系燃料サーチャージは日米一律、28000円である?? 他方、欧州系では、日本航空(JAL)と全日空(ANA)がダントツに高くで28,000円、あとは大韓航空が24,000円で続くが、欧州系は12,000〜20,720円と非常に幅がある。 次に、最大値/最小値だが、北米系、欧州系ともには日本航空・全日空とキャセイパシフィックの間で4.2倍となっている。 それにしても何で、航空会社によってこれほどの差があるのか? 不思議である。 以下に示す燃料サーチャージ料金は片道分である。実際にはその2倍がかかる。 北米といっても、たとえば成田からロサンゼルスに行く場合とニューヨークやハリファックスに行く場合、さらにフロリダに行く場合では距離が大きく異なる。 なのに、なぜ28,000円で一律なのか不思議だ? もっぱら、成田→マイアミの直行便はなく、確か成田から最もノンストップの最長距離は、デルタ航空の成田→アトランタのはずである。 参考にグーグルアース上での直線距離を測ると、成田→ロスは7,700km、成田→マイアミは11,940kmとなる。1.5倍以上距離が違うのに一律片道で28,000円というのはまったく解せないことである。 実際の飛行経路ではもっと差が出るハズだ。これはいわゆるマイレージを見れば分かる。 燃費は重量により大きく異なる。ジャンボが定員一杯の場合とスカスカの場合とでは、燃費は大きく変わる。使用する航空機によっても変わる。B747とB777ではおそらく燃費は大きく違うはずだ。なのに、なんでもかんでも28000円とは恐れ入った!! 燃料価格高騰を良いことに、サーチャージを言いように、運賃+燃料の料金を言いように上げているのではないかと思いたくもなる。 ....... お勧め便としては、北米系では中華航空(台湾)、キャセイパシフィックあたりか、24,000円と高めだが、航空運賃が安い成田→ロス直行便がある大韓航空もよいだろう。ただし。 他方、欧州系では、南回りではキャセイパシフィック、中華航空、北回りではバージン、英国、少々高めだがオーストリア、スカンジナビアなどがよいだろう。 ただし、キャセイパシフィックは、成田→香港→欧州となるはず。JAL、ANAと比べると、燃料サーチャージは1/4以下で香港に2泊し観光してもおつりがくる勘定だ。食事も中華なら問題ない。 いずれにせよ、国際航空運賃だけでなく、燃料サーチャージでも日系航空会社は世界一高額であることは間違いない! 今回の調査を行った結論として言えるのは、北米系の日米燃料サーチャージの2,8000円には合理性も、妥当性もなく「談合価格」ではないかと感ずる! 油価格の高騰に乗じた便乗値上げではないかと思えることだ。 *:筆者が北米線あるいは欧州線を利用したことがある航空会社
出典:e-tour |