ワタダ少尉 イラク行き命令を拒否 翻訳:寺尾光身 2006年7月7日 |
ワタダ中尉、今朝イラク行きの命令を拒否 現在未告訴のまま発言禁止を命じられ拘禁中 2006年6月22日 報道によるとアーレン・K・ワタダ米陸軍中尉は今早朝午前2時にワシントン州のフォート・ルイスに原隊復帰したが、イラク行き準備のために隣接するマッコード空軍基地への移動命令を拒絶した。 ワタダ中尉は、イラクに対する戦争と占領は違法であり、したがってその戦争に参加することも違法である、と確信している。 ワタダ中尉の弁護士エリック・ザイツ氏は、「ワタダ中尉は何らの法的措置、適正な手続きなしに、今朝基地に拘禁されている。 ワタダ中尉に完全な発言禁止を命じたことで、軍当局の最大の関心事が不法なイラク戦争に反対するワタダ中尉の発言を封じることにあることが明らかになった。 私たちは問題大有りで不適切なこのような制限に直ちに異議を唱えるつもりだ」と語りました。ザイツ氏はワタダ中尉との接触を許されている唯一の民間人です。 ワタダ中尉は将校としては初めてイラク戦争への派遣を公式に拒否した。今なお続くイラクに対する戦争と占領への参加を拒否することで、イラクでのアメリカ合州国の行動全体に反対の立場を表明した。 その数を増している高級将校、陸軍士官学校卒業者、現に兵役にある者また過去に兵役についた者たちの仲間に、ワタダ中尉が加わったのだ。 ワタダ中尉の派遣拒否は、戦争に関連した犯罪に加わったとして下級兵士に科された一連の告発、有罪判決−昨日の計画殺人にかかわる9人の海兵隊員の起訴、イラクのハディーサでの大量虐殺の起訴、アブ・グレイブ刑務所関連の有罪判決−に触発されてなされたものだ。 ワタダ中尉は、イラク戦争・占領への参加拒否によって軍法会議にかけられようとしているが、イラク戦争・占領が違法であることを根拠に抗弁するつもりだ。 ワタダ中尉は28歳、ハワイ州ホノルルで生まれ育ち、同所で陸軍に入隊、2006年12月3日除隊予定の3年間陸軍士官として従軍の義務を負っていた。 ワタダ中尉は2006年1月フォート・ルイスに配属されたが、その際初めて職を辞するよう求められた。 理由は中尉が「私はイラクで続けられている戦争に、この戦争を遂行するのに利用しただましに、わが国の文民の指導体制のあらゆる側面にはびこる無法に、心底から反対するものです」と述べたからだった。 <6月27日、ワタダ中尉を支援する全国行動日>が、ウェブサイトwww.ThankYouLt.org のコーディネートによって米国の数十都市で行われる。 その中には以下の諸都市が含まれている:ワシントン州、フォート・ルイス;ワシントン州、トコマ;ハワイ州、ホノルル;ノースカロライナ州、シャーロット;オハイオ州、クリーブランド;ペンシルベニア州、ハリスバーグ;カリフォルニア州、サンフランシスコ;オクラホマ州、オクラホマシティー;ジョージア州、アトランタ;オレゴン州、コーバリス;オレゴン州、メドフォード;ニューヨーク州、ニューヨーク市;ペンシルベニア州、ピッツバーグ。 ワタダ中尉の母親キャロリン・ホーさんは子息を支援するためにホノルルから空路到着し、「息子がイラクへの派遣を忌避す決意を固めたのは熟慮の結果です。祖国愛からの行動です。全てのアメリカ人、軍務に服する男女に対して、恐怖心から沈黙を守る、そんな必要はないのだ、一国の壊滅と、無数の罪の無い成人男女子どもの殺戮をとめるという、歴史の流れを変える力を皆さんは持っているのだ、と皆さんに語りかけているのです。 盲目的に命令に従うことは今や採ってはならない選択なのだということをはっきり言い切っているメッセージなのです。わが子ワタダ中尉の姿勢は明白です。最後まで頑張るでしょう。どうかこの取り組みに息子とともに加わってください」と、今日語った。 「軍人家族は発言する」(訳注:軍人家族でイラク戦争に反対し発言している人々の会)のジュディー・リネハンは、「アーレン・ワタダ中尉の所属するストライカー旅団の初めての派遣でイラクに行った一人の将校の母であるので、私は戦争の人的コストが如何なるものか身をもってわかっています。 武装を解かれた国に対するこの違法な戦争と占領を何のとがめもなく遂行して国際法をないがしろにした一人の総司令官に逆らうワタダ中尉に連帯する立場に私は立っています。 中尉の静謐な決意とわが国政府がでっち上げたウソの数々に面と向かっての真実追求は、法の支配に信を置く側の世界に希望をもたらしています。ワタダ中尉、あなたの勇気ある態度、ありがとう。」 www.ThankYouLt.org(サンキュー中尉ドット・オーグ) |