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プーチン、紛争当事者に一刻も早い

軍事行動の停止を呼びかける

ロシアの声

September 4 ,2014
追加 September 5 ,2014
Alternative Media E-wave Tokyo
無断転載禁

 ロシアのプーチン大統領は、ウクライナの紛争当事者に対し、活発な攻撃作戦を一刻も早く停止するよう呼びかけた。

 プーチン大統領は3日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルで開かれた記者会見で、攻撃作戦の即時停止は、ウクライナ東部の情勢解決に関する自身の計画における第一事項であると指摘した。

 プーチン大統領はまた、居住地区を砲撃する可能性が排除される遠い場所まで、ウクライナ治安機関の武器を持った部隊が撤退する必要性を強調した。

 プーチン大統領は、いかなる前提条件もなしに、それぞれの捕虜を互いに全員交換し、避難民が移動したり、人道物質を搬送するための人道回廊を開設するよう提案した。

 プーチン大統領は、9月5日に予定されているコンタクトグループの会合で、対抗勢力間で最終的な合意に達し、それが確実なものになる可能性もあるとの考えを表した。



◆プーチン計画がウクライナに平和のチャンスを与える
http://japanese.ruvr.ru/2014_09_04/276866224/ 19:02 ロシアの声

 ウクライナの戦火はおさまるかもしれない。停戦へのチャンスを与えているのはプーチン大統領の出した和平プランだ。大統領はドネツク、ルガンスク方面での紛争当事者双方の活発な襲撃行動を停止し、キエフ当局の軍事機構の武装部隊を都市および居住区に砲撃の届かぬ距離まで退却させることを提案した。

 次のステップでは、「万人対万人」のフォーマットでの捕虜交換、停戦ゾーンへの人道回廊の開設、破壊されたインフラ、ライフライン施設の復興が、そして最後に休戦体制の遂行を監視する国際モニタリングの組織が提案されている。

 具体的問題である軍事行動の停止を組織的かつ迅速に解決する方策が提示された。ロシアの「救急策」は紛争当事者らにどれほどの必要性を発揮するだろうか?

 CIS諸国研究所のコンスタンチン・ザトゥリン所長はこれについて次のように語っている。

 「ウクライナには急進的勢力がおり、これはプーチン大統領、ロシアが提示する全てを受け入れられないという姿勢をとっている。これがたとえ人道援助であろうが、義勇軍の進軍を止める提案であろうが、変わらない。だがウクライナの軍事、経済状況は悪化の一途をたどり、冬を前に飢餓と暖房不足の瀬戸際に立たされている。ポロシェンコはこのことが自分自身に危険な要素であることを知らないわけはない。このことからプーチン・プランをキエフ当局が最終的には受け入れるというチャンスは大きい。」

 プーチン大統領のプランに対する西側の最初の反応は、ウクライナ領にロシアが自国軍隊を保持していることに対して糾弾を蒸し返すというものだった。この一方で、ロシアは今までと同様、ウクライナ内の紛争への干渉を再び否定し、これを裏付ける証拠を提出するよう求めてきた。ところが、未だに何も証拠はあげられてきていない。

  ロシア上院(連邦会議)国際問題委員会副委員長で、ロシアEU議員協力の共同第1副議長をつとめるアンドレイ・クリモフ氏はプーチン・プランに対する西側の反応について次のように語っている。

 「米国はこの紛争を和らげることにさしたる関心を抱いていない。米国はこれを口にするが、実際は反対の行動をとっている。EUのほうはそれよりずっと状況に憂慮の念を感じており、袋小路から出る可能性をより歓迎するだろう。とはいえ、制裁をだらだら続ける姿勢はまだ見られるが。」

 プーチン大統領の和平プランを「ニューヨークタイムズ」紙も、西側に懲罰的な対露制裁を延期する口実を与えるものと認めている。同紙は、新たな景気後退の瀬戸際にたつ西側は対露制裁発動で経済損失を蒙りかねないと指摘している。

 ロシアは紛争当事国ではないため、プーチン大統領の和平プランは単に状況脱却の道を示すもの、ウクライナへと伸ばされた救いの手であり、流血の惨事を止める手段に過ぎない。プランがウクライナ情勢正常化協議グループの会議が開かれる前日に公表されたのは偶然ではない。会議は5日ミンスクで行われる。またウェールズでのNATOサミットも明日に控えている。ロシア大統領の力強い歩みはウクライナ危機脱却の平和的方策の模索に関心を示した西側パートナーが、その姿勢に合致した反応を示すことを念頭にいれて出されている。