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STAP実験、今後に期待!

青山貞一 Teiichi Aoyama

Auguet 31 ,2014
Alternative Media E-wave Tokyo
無断転載禁

 理化学研究所は2014年8月27日、笹井芳樹氏の自殺問題で延期していたSTAP細胞の存在を確かめる「検証実験」についての中間発表を行った。

 中間発表においてSTAP細胞論文の著者の一人で理研の丹羽仁史プロジェクトリーダーらのチームが4月から論文でSTAP細胞の作製法として記述されたのと同じように、マウスの脾臓から取り出した白血球の一種のリンパ球を弱酸性の液に浸した後に培養してみたが、万能細胞に特有の遺伝子の働きが確認できなかったと報告した。すなわち、現時点でSTAP細胞はできないとする途中経過の結果を発表したことになる。

 しかし、「検証実験」の中間報告会における報告内容は、以下の理化学研究所、特別顧問の相沢慎一氏の冒頭挨拶からも明らかなように、後述するさまざまな前提、限定をつけてのものであり、マスコミが一方的に報道するものとはまったく異なっていた。

 以下の相沢慎一氏の冒頭挨拶をしっかりと聴いて欲しい!!


理化学研究所、特別顧問の相沢慎一氏の「検証実験」の中間報告会における冒頭挨拶
出典:独立系メディア E-wave Tokyo

 相沢氏は動画の中で


「繰り返し申し上げますが、最終結論がどのようなものであるか現在、判断できない大半の検討中の課題については、この場でご報告できませんことをご了承ください


と述べている。

 にもかかわらず、NHKや毎日新聞は、この中間報告の内容を「鬼の首」を取ったかのように「検証実験でSTAP細胞は出来なかった!」と報道したのである。

 具体的には上記の相沢氏の挨拶の後、丹羽氏が繰り返しかつ詳細に述べているように、理研の「検証実験」は、小保方さんが行っている「再現実験」ではなく、撤回されたNature論文に示された以下の図の方法だけでなく、細胞を細い管に通して刺激する方法や実験に使うマウスの種類や臓器、細胞を刺激する方法などの条件を変え実験は継続する。

 また小保方さんは理研による2015年3月までの「検証実験」とは別に、2014年11月まで本人による「再現事件」を試みることになる。

出典:朝日新聞

 したがって、NHKなどが世界各地の研究者が撤回されたNature論文に示された以下の図の方法によりSTAP細胞がつくれなかったという報告結果で「鬼の首を取った」ように報道するのは、勇み足である。

 NHKは2014年7月27日夜のNHKスペシャルで評価者・コメンテーターとして起用した九州大学教授にインタビューし、やはり「鬼の首を取った」ようなコメントさせていたが、NHKのスタンスは、東京地検特捜部ではないが、あらかじめ(決めつけた)シナリオをもとに、自分たちに不都合な情報は切り捨て、あくまでシナリオに沿って報道を進めるものであり、本来の報道としての姿勢
から逸脱している。

 さらに、NHKスペシャル放映数日前に、小保方さんをストーカーのようにNHKの4人のスタッフが追い回し、2週間の傷を負わせるなど、きわめて不適切な取材で小保方さんや笹井氏を一方的に断罪したスタンスは依然として変わっていない。

 NHKスペシャルの内容は、主尋問だけで反対尋問のない裁判を見る思いがした。これもまるで東京地検特捜部の捜査に似ていて恐ろしい。恐ろしいだけでなく、人権侵害、冤罪のもとになる可能性が高いと感じた!

◆「小保方氏は積極姿勢」=STAP検証実験、数回練習も−理研 
2014 年 8 月 27 日 23:12:23: 時事通信

 STAP細胞は実在するのか−。理化学研究所の検証実験に参加している小保方晴子研究ユニットリーダーは今後、本格的に実験を始める。第三者が立ち会い、期限は11月末。検証の責任者を務める相沢慎一特別顧問は27日の記者会見で、「彼女は極めて積極的に、実験を始めたいという状況」と説明した。

 小保方氏は6月末、STAP細胞論文の共著者だった丹羽仁史プロジェクトリーダーによる検証実験とは別に、実験を行うことを認められた。

 相沢顧問は会見で、正式な実験を始める前の練習として、小保方氏が予備実験を数回行ったと説明したが、「第三者が立ち会っていない」として結果は明かさなかった。

 論文執筆の指導役で、主要な共著者だった笹井芳樹副センター長の自殺が小保方氏に与えた影響については、「大いにあったと思うが、分からない」と述べ、作業の延期は考えていないとした。

 小保方氏の参加だけでなく、論文を撤回したにもかかわらず理研が公費で実験を続けることには批判も強い。相沢顧問は「疑義は重々承知しているが、小保方氏を参加させて決着をつける。(検証期限の)3月までに、一定のめどを付けられると確信している」と強調した。

◆若山教授「経過見守りたい」=STAP検証の中間報告
2014 年 8 月 27 日 16:48 時事通信

 STAP細胞論文の共著者の一人で、山梨大の若山照彦教授は27日、STAP細胞ができたことを示す現象が検出できないとする理化学研究所の中間報告を受け、「今後の経過を見守りたい。一日も早く解決に向かうことを願い、できる限りの協力をしていく所存です」と文書でコメントを発表した。

 一方、理研の改革案については「コメントは差し控えさせていただきます」としている。