ジャン・ユンカーマン監督 「沖縄 うりずんの雨」@ 試写会参加記 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 掲載日:2015年5月30日 独立系メディア E-wave Tokyo |
昨日(2015年5月29日)の午後3:30−6:00まで東京神田の岩波ホール9階で行われましたジャン・ユンカーマン監督の映画、「沖縄 うりずんの雨」の試写会に青山貞一、池田こみちで行ってきました。この映画の製作には青山の友人、前澤哲爾氏もかかわっており、小室等さんがすばらしい音楽を担当しています。映画は、制作会社 SIGLOの30周年記念作品となっています。 ジャン・ユンカーマンさんは、「ヒロシマからの旅」(1986年)、「老人と海」(1992年)、「ノーム・チョムスキー9.11」(2002年)、「映画日本国憲法」(2005年)など、日本及び戦争を素材とした映画を多数とられており、アカデミー賞記録映画賞ノミネート、エミー賞など数々の賞に輝いています。 映画は、1)沖縄戦、2)占領、3)凌辱、4)明日へ の4部で構成されています。 今回の「沖縄 うりずんの雨」は、戦後70年、沖縄は問いかける、戦争に翻弄されたきた沖縄の近現代史を見つめ、人々の尊厳を伝えることをテーマとしたドキュメント映画です。 , 1)沖縄が本土の楯となった米国上陸による悲惨な戦争の実態、2)日本の全米軍基地の70%以上が沖縄にあるにあることに象徴される米国による沖縄占領の歴史と実態、3)多くの婦女子がレイプされたにもかかわらず、そのほとんどが無罪放免となっている実態、今でも報告・報道されていない事件を含むと、毎年基地内だけで200件以上もその種の事件があることなど、沖縄を知らないひとはもとより、何度も現地に行き沖縄の歴史、実態、現実に詳しいひとにとっても必見の映画です。4)の「明日へ」では、現在、普天間基地の辺野古移転で大揺れに揺れる沖縄の未来は今後どうあるべきかについて提言しています。その沖縄は現在、普天間基地の辺野古移転で大揺れに揺れていますが、その未来は今後どうあるべきかについて提言しています。 下の写真は、映画終了後に撮影したもので、左から池田こみち、ジャン・ユンカーマン監督、そして青山貞一です。場所は岩波ホール9階の試写室です。 なお、「沖縄 うりずんの雨」は神田の岩波ホールはじめ沖縄、桜坂劇場、全国で順次公開となります! 左から池田こみち、ジャン・ユンカーマン監督、そして青山貞一 Nikon Coolpix S8 「沖縄 うりずんの雨」の上映時間は約2時間半ありますが、その構成のすばらしさ、米国公文書館から情報公開された沖縄戦争時のおそらく日本初の多くのフィルム、それに多くの沖縄、米国の関係者が18人も証言、インタビューで出演しているという意味で非常に貴重かつ希有な映画であると思います。 出演者(被インタビュー者ら) 第一部 沖縄戦 ・ダグラス・スミス ・ドナルド・デンカー ・近藤一 ・レナード・ラザリック ・稲福マサ 第二部 占領 ・玉城洋子 ・デビッド・クルーズ ・知花昌一 ・安里英子 ・高嶺朝一 ・石川真生 第三部 凌辱 ・知花カマド ・池田真理子 ・シシアン・エンロー ・ブルース・リバー ・ロドリコ・ハーブ 第四部 明日へ ・モートン・ハルベリン ・大田昌秀 たとえば米国軍が沖縄に初上陸した読谷では、20箇所のガマで多くの女性、子供らが避難し、そのひとつである有名なチビチリガマでは、大部分の避難者が自決に追い込まれますが、映画ではチビチリガマで生き残った90歳前後の老女が親が子供を殺し自分も自決するその凄惨で生々しい現場の様子を死ぬその詳細を涙ながらに話します。 つづく |