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日本の恥さらし、
菅総理の国連演説

青山貞一 
24 September 2010
独立系メディア「今日のコラム」

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 2010年9月23日、国連総会出席のためにニューヨークを訪れている菅総理大臣が米国のオバマ大統領の後に演説した。オバマ大統領の演説では、国連総会の議場は満席状態、各国の参加者は熱心に耳を傾けていたが、菅総理の演説に なると下の写真のように大部分の参加者が席を立ち、議場は空席だらけとなった。

出典:ANN

出典:ANN

 結局、菅総理は歴代の日本の首相がそうであったように、資金援助(7000億円規模 の国際支援)を表明するだけで、演説の内容は空虚そのもの。およそ国連総会に集まった各国代表に感動を与えるどころか、日本の恥をさらけ出した。

 また菅総理は、日本語で演説し「国の指導者が果たすべきことは、疾病、貧困、紛争といった不幸の原因をできる限り小さくする『最小不幸社会』をつくることだ」と持論を展開し、貧困や飢餓の撲滅をめざすMDGsの理念と共通すると訴えたが、佐藤清文氏のコラムにあるように、こともあろうか国連総会で日本の総理が『最小不幸社会』をつくると述べること自体、後ろ向きな演説であり、先進国はじめ途上国首脳の感動、理解は得られない。

 それを見越してか、菅総理が演説する前に、議場はガラガラ、空席だらけになったところ見ると、世界各国は日本の新首相をはなから見下していたと言える。

 この演説で、 とりわけ恥ずかしかったのは、いきなり「疾病」(しっぺい)を「しつびょう」と読み上げた下りである。まさに麻生元総理同様、まともに母国語を読めない総理兄弟となったことだ。もうこれ以上、日本の恥を世界にさらけ出さないで欲しいものだ。

 ※ ANN動画 YouTube

 もとより、菅総理の演説にちょくちょく出てくる『最小不幸社会』論そのものがどこかからの借り物であろうが、逆に言えば、役人が書いた日本語演説の作文を読み上げたわけではないことだ。

 となれば、自分で書いた原稿を読み上げるとき、こともあろうか「疾病」(しっぺい)を「しつびょう」と読んだわけで、日本の教育レベルの低さを世界に露呈したことになる。母校の東工大の信用を著しく毀損することにもなったはずだ(嗤い)。

 菅総理の演説の言葉は、どれも借り物で軽すぎる。とってつけた借り物だからだろう。消費税10%のときはいきなり小野阪大大学院教授の「第三の道」を持ち出し、あたかも持論のように増税で雇用創出などといきりたったが、自分でまともに理解することなくキャッチフレーズ的に他人の「論」を唐突に話すのはやめるべきである。

◆佐藤清文:潜在能力発揮社会

 菅氏を自己保身や自分の権益のために民主党代表に選んだ民主党議員、地方議員、サポーターらは、どうするつもりだ。総懺悔だ。

 そもそも、国連演説をいまどき英語で話せない総理はいかがなものか?

 今後、世界のあちこちで、この手の恥さらしの演説をされることを思うとぞっとする。 ただただ、ため息が出る日本の恥さらしの演説だった。