【東京】
民主党の岡田克也幹事長は月刊誌「世界」(岩波書店)7月号のインタビューで、米軍普天間飛行場移設に関して「今沖縄にこれだけの米軍基地があることがノーマルかどうか白紙から話し合うべきだ。オバマ大統領なら可能ではないか」と述べ、衆院選で政権交代した場合、県外移設を目指す意向を表明した。
岡田氏は「もう一回全面的に議論した方がいい。県内で移転したら必ず固定化する。もう少し米国にも考えさせる必要がある」と指摘し、米側と再協議する姿勢を鮮明にした。
県外移設の見通しについては「日本国内のどこかで基地を引き受けるというのは非現実的な話かもしれない」としつつも、「我々が本当に普天間の現状が問題だというなら、どこかで引き受ける覚悟も必要だ」との認識を示した。
在沖海兵隊のグアム移転協定については「普天間移設を前提にした協定であり反対」とした。
一方、沖縄返還時の「日米密約」については「情報公開することは、国民主権という観点からも非常に重要で、政権交代すれば簡単にできる」と指摘。
「沖縄密約を開示すれば、けしからんという声が上がるだろうが、佐藤首相の苦渋の選択だったかもしれないという考え方も出てくるだろう。そういう両論が出てくることで民主主義が深まる」と述べた。