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民主党・小沢幹事長ひとりをターゲットにした大マスコミのお門違い あの騒動はなんだったのか。 自民党や大マスコミは、小沢一郎幹事長の政治資金団体「陸山会」の不動産購入について、「なぜ政治資金で不動産を買ったのか」「日本中の資金団体で不動産を保有しているのは陸山会だけだ」と散々、批判してきた。ところが、それが大ウソだったことが総務省の調査で明らかになった。実際には何人もの自民党議員が、不動産を購入していたのだ。 やっぱりデタラメだった 「陸山会」が不動産を購入していることが分かった途端、自民党が集中的に責め立てたのが、「なぜ、政治資金で不動産を買う必要があったのか」という点だ。 町村信孝・元官房長官などは、テレビで「自分のカネで、自分の名前で登記すればいいんですよ。 なんで政治資金団体をわざわざ通すのか」と勝ち誇ったように批判していた。さらに、政治資金で不動産を購入することが、いかに異常であるかを印象づけるために、わざわざ国会でも「全国の政治資金団体で不動産を保有しているところはあるか」と質問。 総務省の役人が「陸山会だけです」と答えると、町村は「聞きましたか、皆さん、政治資金で土地を買っていたのは小沢さんだけなんです」などと鬼の首を取ったように言っていたものだ。 国会のやりとりを聞いた有権者は、「そうか小沢一郎のやっていることは、おかしいのか」と思ったに違いない。 ところが、総務省が全国に約6万4000ある政治団体を調査した結果、国会議員に関係する「21団体」が不動産を保有していることが8日、わかった。 総務省政治資金課の担当者はこう言う。 「日本中で陸山会だけが不動産を保有している、というのは、『大臣届け出分』の『資金管理団体』では、陸山会だけということです。 今回は、大臣届け出分だけでなく『地方分』も、さらに資金管理団体だけでなく政党支部など、あらゆる政治団体を調査しました。こうした調査は初めてです。ただし、08年12月現在に絞った。過去にさかのぼって調査する予定はありません」 その結果、自民党15、民主党4、国民新党1、みんなの党1の計21団体が、不動産を保有していることが判明したという。 総務省の調査は遅すぎないか しかし、今頃、多くの自民党議員が不動産を購入していたことが分かっても遅すぎるというものだ。 「なぜ、総務省はもっと早く調査しなかったのでしょうか。もし、自民党議員も不動産を買っていると分かっていたら、国民の意識も違っていたでしょう。自民党議員が政治資金で不動産を購入していることは、古い政治記者なら誰だって知っている。 都市計画情報を事前に知って、安く土地を買っていた与党議員もいました。もし、08年12月に限定せず、10年、20年とさかのぼったら、自民党議員の名前が次々に出てくるはずです」(政治評論家・本澤二郎氏) 実際、町村信孝の資金管理団体「信友会」も01年に1000万円で不動産を購入していた。 自民党議員たちは、自分たちも同じことをしておきながら、よくぞ小沢幹事長を責められたものだ。 恥知らずもいいところではないか。 (日刊ゲンダイ 2010/03/09 掲載) どう説明するのか、町村サンよ! |