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ガザからの手紙:
生きることも死ぬことも無意味だ

Najwa Sheikh UNRWA

掲載月日:2009年1月10日
独立系メディア「今日のコラム」特集:ガザ問題


■ガザからの手紙:生きることも死ぬことも無意味だ
Letters from Gaza (18)/From a meaningless life to a meaningless death
 http://www.un.org/unrwa/refugees/stories/lfg/LFG_18.html
(UNRWA 6/Jan,/2009)

 わたしが覚えている空はまだ青い。この3日間、わたしは空を見ていませんでした。冬の晴れた日に空がどんなに美しいか、もう少しで忘れるところでした。浜辺を歩いて平和を楽しめたらどんなにいいか。

 3日前、わたしは、夫と子ども達と一緒に、夫の家族の家へ引っ越しました。浜辺のアパートから見る景色は素晴らしかったけれど、子ども達が夜中に大きな爆発の音に目を覚まして、怯えて泣いたりする事がないよう、安全な場所を見つけようと思ったのです。わたしは、明日が今日よりもよくなって、安心できると子ども達に約束することができません。子ども達は、いつこんな暮らしが終わって、子どもらしい普通の生活に戻れるのか、もう尋ねるのをやめてしまいました。

 イスラエルがますます暴力的で邪悪になっていく以外、見るものは変わりません。彼らがガザの市民に戦争をしかけてから、わたし達は、一切の楽しみを棄ててしまいました。わたしも、子ども達も、イスラエルの戦争マシーンが絶え間なく爆撃する音に我慢できません。夜はもっとひどい。

 F16が爆弾を落とす音を聞きたくないので、子どもはとても早く床につくようになりました。ミサイルが命中する直前の風切音がどんなに恐ろしいものか、想像もできないでしょう。自分が標的だと感じるたびに、命中するまで何秒か数える恐ろしさを。家族みんなが無事で目が覚めたら、皆でアラーに感謝するだけです。もう1日生きられる、と!

 わたしは、人々がどんなに戦争を憎んでいるか、人々の心と魂に残っているあらゆる痛みについて、話すのをよく聞いたものです。戦争はとても残酷です。わたし達パレスチナ難民は、戦争の酷さを何度も体験しました。それでも今回ほどではありませんでした。子どもや、お年寄り、何の罪もない胎児にさえ、何の慈悲もありません。イスラエルは、わたし達はすべて区別なく犯罪者であり、死ぬに値すると考えているのです。

 わたしは、戦争が終わるのをもう期待していません。子ども達は、ニュースで報道された映像を見てから、ものを感じることをやめてしまいました。子ども達も、多くの家族も、皆、イスラエルの憎しみと残忍さの犠牲者です。人生は、わたし達にとってだけでなく、子ども達にとっても意味がなくなりました。わたし達は、ただ犠牲者のリストに付け加えられるのを待っているだけです。そう、数字以外の何ものでもないのです。

 わたし達の残された希望は、家族揃って死ぬことだけです。わたし達の誰も、死に別れた辛さを抱いて生きてなどいけません。

Najwa Sheikh
6/Jan./2009
Nusierat Camp, Gaza Strip