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池田こみちさんが昨日夜、別件でハワイに4日間ほど旅行にでかけました。 今回は羽田から発つので、環境総合研究所大岡山オフィスにハイブリッド車のアクアを置いてでかけるとのことで、夜、近くで食事しました。 そのとき、ひさびさのハワイなら、ハワイ島に行き、レンタカーかタクシーでマウナロア山に行きNOAAの測候所で二酸化炭素濃度問題を議論してきたらと伝えました。 ハワイ島のマウナロア山頂にあるNOAAの二酸化炭素測定所 Source: NOAA Hawaii 実はそのハワイ島には私の妻の親戚もいます。妻は宮城県出身ですが、大正年代に日本から多くの農民などが米国に渡っており、宮城県人も多数米国に渡っています。 妻の親類は、カリフォルニアの日本人収容所などを経験後、イリノイ、カリフォルニア、ハワイなどに散在して生活してきました。ハワイにいる親類は、オアフ島にあるハワイ大学のマノアキャンパスの女子寮(コンドミニアム)のすぐ近くに住んでおり、以前、私も何度かおじゃましています。その親類がハワイ島にいるわけです。 そのハワイですが、以下の記事が目にとまりました。原発事故後、温暖化問題は、あまりマスコミの記事になっていません。日本はもともと京都議定書の目標を自力で達成できずCO2などの排出量を増やしてきましたが、原発事故後、すさまじい勢いで天然ガス、石油など化石燃料による発電が稼働していることもあり、どうしようもないほどのCO2の排出となっているはずです。
日本時間5月18日午前に現地から池田が送ってきたハワイの写真 撮影:池田こみち、Black Berry 国や産業界はだから原発再稼働といわんばかりですが、だからこそEU先進諸国並みの再生可能エネの開発利用に軸足を移すべきです。 いうまでもなくマウナロア山でのNOAAの測定は、地球規模でのCO2の背景濃度(バックグランド濃度)の測定です。以前、私達の研究所では、東京から下田までCO2センサーにA/D変換装置を付け、車で連続移動測定をしたことがあります(自主調査)。 東京都心部から伊豆半島のCO2濃度移動測定結果報告書の冒頭部分 出典:環境総合研究所 上記の住所、電話は以前のもの。 東京都心部から伊豆半島のCO2濃度移動測定結果報告書における 都県別平均濃度 出典:環境総合研究所 当然、CO2はCOやNOx、SPM,PM2.5などのように人体の呼吸器などに直接影響を及ぼすものでないので、大都市で測定しても意味がないなどと、ある学会でその道の「大御所」から批判されたことがあります。 しかし、発生源、ライフスタイルなどを国民が見える形で排出抑制に向かうためには、自分たちが住んでいる場所でのCO2濃度を知る意味は大のはずです。実際、欧米のNGOなどは、各地でのCO2測定監視を推奨しています。 青山が9年間在籍したローマクラブの「成長の限界」報告の一部 38年前にCO2による地球温暖化に警鐘を鳴らしていた! 出典:成長の限界、ダイヤモンド社 実際、ウィークデーと祭日では大きく濃度は異なり、また風速の高い日には、まさにマウナロア山の濃度に近い値が見えてきます! これについては、ぎょうせい刊、環境総合研究所編、「台所からの地球環境」、改訂版「新台所からの地球環境」にデータを含め詳細がありますが、2万冊ちょっとで絶版 となっています。 当時、東京では何と600−650ppm程度の値がでていました。地球規模の平均値がこの値となったとき、すなわち、東京など大都市だけでなく、世界の平均値が600−650ppmになるころには、深刻で破滅的なことが世界中で起きることになります。 CO2を連続計測した東京都渋谷区にある恵比寿ガーデンプレイス 東京都渋谷区にある恵比寿YGPにおけるCO2濃度計測例 出典:環境総合研究所 |