以下はジェット燃料に近い灯油の価格の推移を示している。2008年7月1ガロン当たり4.2ドルまで上昇した灯油の価格は2008年10月の現状では2.5ドルとピーク時の62%まで下落している。
にもかかわらず、今年7月に値上げしたばかりの航空運賃の燃料サーチャージ価格は、今年の10月1日発券分からはさらに18%も値上げしようとしている。(1)ではそれについて述べた。
■速報!10月1日から値上げされる航空会社燃油サーチャージ一覧
※以下はあくまで片道のサーチャージ料金。往復の場合2倍となる。
航空会社/行き先 | 9月30日発券分 までの燃油 |
10月1日発券分からの燃油 |
---|---|---|
日本航空/北米・メキシコ・欧州・中東・オセアニア | \28,000 | \33,000 |
全日空/欧州・北米・中東 | \28,000 | \33,000 |
ノースウエスト航空/アメリカ本土(カナダ含む) | \20,000 | \22,000 |
ノースウエスト航空/ハワイ | \15,000 | \17,000 |
大韓航空/アメリカ・ヨーロッパ | \24,000 | \30,000 |
フィリピン航空/国際線全て | \7,200 | \10,400 |
エールフランス/パリ | \19,800 | \22,200 |
アリタリア航空/イタリア | \17,900 | \26,400 |
◆DHLの航空機燃料割増金表
2008年 8月 27.0%
2008年 9月 27.0%
2008年10月 23.5%
2008年11月 21.5%
http://www.dhl.co.jp/publish/jp/ja/information/shipping/fuel.high.html
上の数値を見ると、今年8月に比べて10月は20%下がり、11月には26%下がることになっている。実際の原油や灯油の下げ幅に比べればまともだが、それでも下げ幅は少なすぎると思える。
ちなみにDHLの親会社であるドイツポスト社は、世界中に100機以上の航空貨物機をもつ民営会社(国営の郵便会社を民営化してつくられた会社)である。
いずれにしても、最も国民、消費者に身近な国際航空運賃に付随する燃料サーチャージが10月1日から値下げすべきなのに、さらに18%(JAL,ANAの場合)も値上げするのはトンデモないことだ。
所管する国土交通省の経済感覚のなさにあきれ果てるものである!